- 地域:日本
- タイプ:TV
- 正式名称:ドラゴンクエスト ダイの大冒険
- 英語名:Dragon Quest: Dai no Daibouken (2020) / Dragon Quest: The Adventure of Dai
- 中国語の名前:勇者斗恶龙 达伊的大冒险
- 他の名前:Dragon Quest: Dai no Daibouken / DRAGON QUEST ダイの大冒険 / 神龙之谜 达尔大冒险
- 放送開始:2020-10-03
- 放送状況:放送終了
- タグ:幻想 / 冒険 / 戦闘 / 游戏改
- 原作:三条陸 / 稲田浩司
- 監督:唐澤和也
- シナリオ:千葉克彦 / 隅沢克之 / 吉田伸
- 絵コンテ:唐澤和也 / 上田芳裕 / 座古明史 / 菅沼芙実彦 / 角銅博之
- 演出:大庭秀昭 / 若野哲也 / 宇都宮正記 / 上田芳裕 / 山田加余仲
- 制作会社:東映アニメーション
- 制作協力:studio VOLN / JFK / ダンガンピクチャーズ
- 製作:TV TOKYO
- Copyright:© 三条陸 / 稲田浩司/集英社・ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京 © SQUARE ENIX CO., LTD.
- 家族:ドラゴンクエスト
- Rating:12+
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』
かつて、魔王ハドラーにより苦しめられていた世界は、
「勇者」と呼ばれた一人の剣士とその仲間たちの手により平和を取り戻した――
時は流れ…。
魔王から解放されたモンスターたちが暮らす南海の孤島・デルムリン島。
島唯一の人間であり、勇者に憧れる少年「ダイ」は、モンスターたちと平和に暮らしていた。
だが、その暮らしも、魔王ハドラーの復活により一変する。
師との約束、仲間との出会い、逃れられぬ宿命…
再び危機が訪れた世界を救うため、勇者を目指す少年・ダイの冒険が始まるー!
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第100話 さらば!愛する地上よ
竜魔人と化したダイと鬼眼王に姿を変えたバーンは、最後の力をぶつけ合い、一進一退の攻防を繰り広げていく。ダイは地上から飛んできた父・バランの真魔剛竜剣を手に取り、両親の思いも感じながら勝負の一撃へ。一方、バーンは光線と強固な身体で迎え撃ち真魔剛竜剣を破ると、ダイを捕らえ、握り潰そうとする。しかしダイはポップの言葉を思い出し、なおも反撃。バーンの胸に突き刺さっていたダイの剣に手をかけ、一気に鬼眼王を真っ二つに切り裂いた! この一手が勝敗を分け、バーンは爆散。長きにわたる戦いはついに決着を迎える。地上へと帰還したダイは、ポップたちと勝利の喜びを分かち合う。だがほっとしたのも束の間だった。彼らの前に、実はキルバーンの本体だったピロロが、黒の核晶(コア)を仕込んだ機械人形を携えて現れたのだ。ダイは人々を守るため、すぐさま人形を抱えて大空へ飛び立ち、ひとり大爆発の中へと消えていく……。それから数週間――平和が戻った地上にはダイの姿はない。しかし、ダイの剣の宝玉は輝き続け、持ち主の生存を知らせていた。ポップたちはダイが帰ってくるその日まで世界を守ることを誓い、未来に向けて歩み始める――。
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第99話 この腕で勝利を
ふたつの竜(ドラゴン)の紋章が、ついにダイの額でひとつになった。竜魔人と化したダイはすさまじい気迫でバーンを打ちのめしていく。一方、ポップとレオナ、そして瞳の宝玉に閉じ込められた人々は、バーンによってバーンパレスの心臓部に突き落とされていた。ダイが大魔王を追い詰めたことでヒュンケルたちは元の姿に戻ったが、魔力を吸収する壁に阻まれ、一同は閉じ込められてしまう。ポップは試行錯誤の末、闘気技で壁を吹っ飛ばし、再生するまでのわずかな時間にルーラで脱出するという作戦を立案。ヒムが決死の覚悟で見様見真似のグランドクルスを放ち、作戦は見事に成功した。なんとか危機を脱したポップたちは、ダイを信じて地上で待つことにする。そのころダイとバーンの戦いは、ダイの優勢で勝負が決しようとしていた。劣勢を悟ったバーンは、ダイ同様に自らもすべてを捨てて戦うことを決断。魔力の源である第3の目・鬼眼の力を全開にした彼は、魔獣形態「鬼眼王」へ変身すると、勝利だけを見据えて巨大な体躯で襲い掛かる!対するダイも、竜闘気(ドラゴニックオーラ)全開のドルオーラで応戦!はたしてこの激闘を制するのは――⁉
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第98話 ダイの決断
ゴメちゃんがもたらした奇蹟によって、世界中の人々の心がひとつになった。ダイの思いを受け取った人間たちは一致団結し、黒の核晶(コア)を止めに急行する。ノヴァやアポロたち、そしてニセ勇者・でろりん一行も希望を捨てず、それぞれの最善を尽くす。だが、容赦なく起爆を図るバーン。やがて世界は輝きに包まれる――。誰もが息を飲みその瞬間を迎えたが、黒の核晶(コア)はひとつとして爆発しなかった。人間たちの絆が大魔王の企みに打ち勝ったのだ。喜びを噛みしめる人々を、別れを告げるゴメちゃんの黄金色の光が優しく照らしていた……。究極兵器も不発に終わり、もはやバーンの目論みが潰えたのは誰の目にも明らかだったが、バーンはなおも引き下がらず、ダイたちを皆殺しにし、そののちに地上破滅計画を続行すると言い放つ。永遠の命を持つバーンにとって、ダイたちの抵抗は一時の時間かせぎにすぎなかったのだ。悔しさに歯噛みするダイ。だがそのとき、彼はまだ最後の手段が残されていることに思い至る。それは自分を見失うことを承知の上で双竜紋の力を全開にし、竜魔人と化して戦うこと――。バランさながらの殺気をみなぎらせ、ダイはバーンとの最終決戦に挑む!
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第97話 神の涙
絶望的な状況にもかかわらず何度でも立ち上がるダイとポップ。彼らの姿は、完全にバーンの理解を越えていた。にわかに動揺した大魔王は、タイムリミットを待たずに黒の核晶(コア)を爆破しようとする。だがそんななか、信じられないことが起こる。ダイを助けたいと願うレオナたちの思いに呼応するように瞳の宝玉が動き出し、バーンにぶつかっていったのだ。それはゴメちゃんが引き起こした奇蹟だった。バーンはゴメちゃんの正体が、神々が造った生きたアイテム「神の涙」であることを看破すると、その存在に脅威を感じ、ゴメちゃんを握りつぶしてしまう……!次の瞬間、ダイの目の前にはなぜか穏やかなデルムリン島の情景が広がっていた。ゴメちゃんが別れを告げるため、ダイの意識の中に現れたのだ。これまでのお礼を述べたゴメちゃんは、ダイに最後の願いを訪ねる。ダイが願ったのは、世界中の人々の心をひとつにすること――。ゴメちゃんはその言葉を聞くと、静かに消えていくのだった。そして、再びバーンパレスで意識を取り戻すダイ。間もなくピラァの爆発の時間がやってくる。ダイはなすすべなく拳を握るが、そのとき、ゴメちゃんがもたらす最後の奇蹟が起きる!
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第96話 閃光のように
バーンが世界中に落下させていた巨大な柱、ピラァ・オブ・バーン。その最後の一本が落とされてしまった。六本のピラァに組み込まれた黒の核晶(コア)は、無情にも地上消滅までのカウントダウンを開始する。状況を悟ったダイは無力さに打ちひしがれ、立ち上がることすらできなくなり、ポップもまたバーンと冥王竜・ヴェルザーの会話を聞き、そのあまりのスケールの違いに戦意を喪失しかけてしまう……。一同を絶望が包み込もうとしたそのとき、ポップの耳にメルルの声が飛び込んでくる! それはポップを想う彼女が起こした奇蹟だった。メルルによると、ピラァが落下する直前、ロロイの谷にいた人々はかろうじて避難しており、ロン・ベルクやノヴァが爆弾を停止させようと今まさに奮闘しているという。地上の人々は誰ひとりとしてまだあきらめてはいなかったのだ。その言葉は、ポップを再び奮い起こした。最悪の状況でももがき続ける人間たちを嘲笑するバーンに、短い一生でも閃光のようにまぶしく生き抜くのが人間の生き方なのだと、力強く言い放つポップ。そんな彼の魂の叫びが、今度はダイにも希望の炎を伝播させる! そして、ついにダイが立ち上がった――!!
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第95話 最大最後の逆転
ポップが隠し持っていた切り札は、シグマから託されたシャハルの鏡だった。どんな呪文も跳ね返すその鏡で、ポップはバーンへの反撃を成功させる。爆炎に包まれ、ひるむ大魔王。その千載一遇のチャンスを、ダイは決して逃さなかった。仲間が切り開いた一瞬に自らのすべてを込め、渾身のアバンストラッシュX(クロス)を放つダイ。その太刀筋は大魔王の左腕を切り落とした! ついに天地魔闘の構えを破ったダイは、さらに間髪入れずバーンの左胸に剣を突き刺すと、自らの身をていしてライデインを連発。バーンに反撃の機会を与えず、少しずつ体力を削っていく。完全に追い詰められたかのように見えたバーン。しかし、彼にはまだ秘策が残されていた。それはバーンパレスの究極兵器「ピラァ・オブ・バーン」。大地をえぐるほどの破壊力を持った巨大な柱を、バーンはフローラたちがいるロロイの谷をめがけて落下させたのだ。しかも、その柱には時限爆発式の黒の核晶(コア)が仕込まれていた。その規模は地上を吹き飛ばすほどで、爆発までの残り時間はわずか数分――。その話を聞いたダイは、もはや自分の力ではどうすることもできないと悟り、その場に倒れ込んでしまうのだった……。
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第94話 絆にかけて
アバンという精神的な支柱を失い、窮地に追い詰められたダイたち。しかし、ポップはマトリフから教えられた冷静さで大魔王の奥義の秘密を見破っていた。天地魔闘の構えは相手に先手を打たせて攻・防・魔の3大超必殺技を叩きこむ「受け」の奥義。莫大なエネルギーを要するため、技を放つ前に体内に力を蓄えなければならない。そこでポップは、バーンが一度奥義を放ってから次に迎撃態勢を整えるまでのわずかな間に、最大のスキが生じると睨んでいたのだ。大魔王の猛攻にボロボロになりながらも、諦めずに立ち上がるポップ。その姿は満身創痍のヒムとラーハルトをも奮い立たせた。二人は生命をかけた一撃で再度バーンに天地魔闘の構えを取らせ、ダイとポップにその攻撃後に生じるスキを確認させるチャンスを与える。反撃の好機を見出した、ポップはあえてバーンを挑発して、もう一度天地魔闘の構えを取るよう誘導すると、ダイにとどめを託し、単身で大魔王の奥義に挑む!だが、ポップが一度に使える呪文は二種類まで。三段構えの天地魔闘の構えを相手にするには明らかに分が悪かった。形勢不利に見えるポップだったが、ポップにはもう一つ、絆によって紡がれた切り札があった――!
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第93話 瞳の宝玉
攻・防・魔が一体となった天地魔闘の構えは、ダイ渾身のギガストラッシュをも打ち破った。最強の技を破られショックを受けるダイへ追い打ちをかけるように、バーンはレオナを我がものにしようとする。レオナは毅然と反抗してダイを鼓舞するが、静かに怒りを燃やすバーンは額にある第三の目でレオナを「瞳の宝玉」へと変え、彼女の行動の自由を剥奪する。そして、さらなる猛攻でダイを精神的にも肉体的にも追い詰めていく。そんなとき、ついに天魔の塔にポップたちが駆けつける!頼もしい仲間の登場に安堵するダイ。しかし喜んだのも束の間、バーンはすぐさま戦うまでもない者たちを瞳の宝玉にしてしまった。残されたのは、ダイ、ポップ、アバン、ヒム、ラーハルトの五人のみ。アバンとヒム、ラーハルトは、ポップにダイの回復を任せて一斉にバーンへ攻撃を仕掛けていく。だが、三人の必殺技も天地魔闘の構えの前にあっけなく撃沈してしまう。特にアバンが受けたダメージは大きく、バーンの第三の目に睨まれたアバンは、ポップへの激励の言葉を残して、瞳の宝玉へと変えられてしまうのだった……。絶体絶命の状況の中、ダイたちは大魔王の無敵の奥義を破ることができるのだろうか?
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第92話 天地魔闘の構え
ミストの本当の狙いは弟子のヒュンケルだった。彼は初めて出会ったころからヒュンケルを理想の肉体に育て上げようと画策し、指南役を買って出ていたのだ。ヒュンケルの意識に入り込んだミストは、彼の魂を打ち砕き、その身体を完全に我がものにしようとする。だが、ヒュンケルはすでにミストが自分を選ぶことを予測していた。光の闘気に満ちたヒュンケルの魂に触れたミストは、あえなく消滅した。こうして長きにわたる闇の師弟対決はついに幕を閉じたのだった……。やがて気を失っていたマァムは目を覚まし、メドローアに飲まれる寸前にアバンに救出されていたポップとブロキーナもパーティに復帰すると、回復を終えた一行は、全員でダイの加勢に向かうのだった。一方、天魔の塔では、ダイと真・大魔王バーンが今にもぶつかろうとしていた。バーンの気迫に気圧されつつあったダイは、迷いを振り切るように自身の最強技・ギガストラッシュで勝負を挑む。迎え撃つバーンは、「天地魔闘の構え」という今までに見たことない構えを取る。激しく衝突する両者の奥義。制したのは、なんとバーンだった……! さらに大魔王は、ショックを受けるレオナにある提案を持ちかける――。
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第91話 バーンの真実
キルバーンを破りホワイトガーデンに戻ってきたアバンは、一同の前でミストバーンの正体と大魔王バーンの最大の秘密を明らかにしていく。それはにわかには信じがたい内容だった……。なんとバーンは永遠に近い生命を得るために、自らの肉体を叡智と魔力を残した老体と力を残した若き肉体の二つに分けており、ミストバーンは凍れる時間の秘法をかけられた若き肉体にミストという実体を持たないモンスターが一体化した存在だったのである。バーンからの呼びかけでその肉体を返還したミストは、暗黒闘気の集合体である元々の姿を露わにした。ポップとブロキーナの敵討ちに燃えるマァムは、すぐさまミストを攻撃するが、逆に身体を乗っ取られてしまう。暗黒に染まり、仲間たちを次々になぎ倒していくマァム。みなが彼女の肉体を案じて攻め手を欠くなか、ヒュンケルはアバンに悪の気を滅する空の技を提案する。わずかな可能性に賭けアバンが虚空閃を放つと、見事にマァムとミストを分離することに成功する。しかし、ミストは次なる標的に狙いを定めていた……。一方、天魔の塔では、ドルオーラからなんとか生き延びたバーンが、ミストから返還された肉体と融合し、ついに真・大魔王バーンが降臨する――!
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第90話 影と死神
ポップとブロキーナがメドローアの光の中に消えていった――。そのショックはあまりに大きく、残されたマァムたちは戦意を喪失してしまう。唯一ヒュンケルだけはミストバーンの秘密にたどりつく糸口をつかむが、ちょうどそのとき彼らの前に現れたキルバーンが追い打ちをかけるようにアバンの敗北を語り、一同をさらなる絶望へと突き落とすのだった……。だが、キルバーンはあろうことか、ミストバーンに加勢するのではなく、ヒュンケルと同様にミストバーンの正体を追及しだしたのだ。数百年にもわたる奇妙な友情関係を築いてきた、バーンの名を冠するふたりが静かににらみ合う――。だが、その直後、キルバーンがふと発した一言で、ミストバーンはキルバーンが偽物であることを看破する。なんとその正体は、変身呪文(モシャス)で扮したアバンだった。 驚く一同に、キルバーンとの決闘の顛末を明かすアバン。いわく、ジャッジと共に復讐の空間に残されたアバンは、キルバーンを利用して空間からの脱出に成功し、アバンストラッシュでキルバーンを倒すと、最後はキルバーンが自らの罠にはまる形で自滅したのだという。すべてを語り終えたアバンは、改めてミストバーンの秘密に迫る!
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第89話 凍れる時間の秘法
ミストバーンの秘密が「凍れる時間(とき)の秘法」であると見抜いたビーストくん(ブロキーナ)は、滑らかな動きで相手を翻弄し、ポップがメドローアを放つチャンスを作ろうとする。しかしポップはプレッシャーですっかり身体が固くなってしまっていた。すると、ブロキーナはアバンとの過去について語り始める。「凍れる時間(とき)の秘法」とは相手の時間を停止させる呪法であり、10数年前にアバンはその秘法をハドラーにかけ、その反動で自らも時間が止まってしまったことがあったという。ブロキーナはマトリフとともに当時アバンのパーティに属しており、その様子を間近に見ていたのだ。そして、そのときの経験からマトリフが編み出したメドローアこそが、時間が凍り不死身と思えるミストバーンに対抗できる唯一の手段なのだと、ブロキーナは言葉を続ける。先達の思いを受け取ったポップは、プレッシャーをはねのけて魔法力を湧き立たせる。ミストバーンは捕らえたブロキーナを盾にして抵抗するが、ポップはメドローアを放ち、ルーラで追い越すとブロキーナを救出した。誰もがミストバーンに呪文が直撃すると確信したが、ミストバーンはメドローアをポップたちのほうへ弾いて回避し、ポップとブロキーナは光のなかに飲み込まれてしまった……。
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第88話 闇の衣
レオナからのアシストも受けながらダイが放ったドルオーラ二連発は、天魔の塔の壁や床ごと大魔王バーンを飲み込んだ。その衝撃はホワイトガーデンにも届き、ダイの身を案じるポップたちは一刻も早く彼と合流しようと決断する。しかしそのとき、倒れていたはずのミストバーンが再び起き上がると、己の真の姿を覆っていた『闇の衣』を自らの手で脱ぎ去った。露わになったその素顔は、一見すると細面の青年にしか見えない美しさだった。だが、そんな外見の印象とは裏腹に、魔王軍最強、バーン以上と自ら言うほどの、素顔のミストバーンの実力は圧倒的で、ポップたちは一瞬にして制圧されてしまう。ヒムやラーハルトの反撃もまったく通用せず、一同はメドローアに最後の希望を託すことに。しかし、素顔のミストバーンをあまりの強さに、ポップがメドローアを放つ隙すらも作れずにいた。そんななか、マァムは一つの違和感を覚える。彼女の閃華裂光拳をはじめ、相当の攻撃を受けているにもかかわらず、なぜミストバーンの顔には傷がひとつもついていないのか……? ビーストくんに扮するブロキーナはその言葉を聞いて、ついにミストバーンの不死身の秘密を解き明かす!
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第87話 勝負をかけた攻撃
光の闘気をまとったヒムはミストバーンの天敵ともいえる存在だった。闘魔滅砕陣を打ち破り、これまで誰もダメージを与えられなかったミストバーンを怒涛の攻撃で追い詰めていく。右腕を犠牲にミストバーンの切り札・闘魔最終掌を撃破し、ヒムはついにホワイトガーデンの戦いを決着させるのだった。ヒュンケルはミストバーンの素顔にバーンに直結する秘密があるとにらみ、ヒムに仮面を取るように言う。しかし、ロン・ベルクからミストバーンに『闇の衣』を取らせないよう聞いていたクロコダインは、危険な気配を察知してそれを制止する。一同が処遇について議論を交わすが、その間、ミストバーンの顔には不気味な表情が浮かんでいた……。一方ダイは、バーンを相手に優位な戦いを展開していたが、大魔王の気迫に気圧されつつあった。不穏な空気が漂うなか、バーンはカイザーフェニックスと光魔の杖の同時攻撃を仕掛けてくる。しかしダイは相手の隙を突き、逆にバーンに一太刀浴びせることに成功し、ドルオーラで勝負をかける。バーンは光魔の杖でドルオーラをしのぐも、ダイはレオナのシルバーフェザーですかさず魔法力を回復し、間髪入れずに二撃めのドルオーラを放つ!
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第86話 キルバーンの罠
竜(ドラゴン)の騎士の遺伝子を開花させ始めたダイ。その実力はバーンと互角かそれ以上だった。彼の強さを認めたバーンは、醜く愚かな人間のために戦うのではなく、ダイに自分の部下になるよう誘いかける。だが、ダイはその誘惑をきっぱりと否定した。地上の生き物すべてを愛するダイは、人間が望むのならバーンを倒して自分もこの地上から去ると宣言し、大魔王に剣を構えるのだった。一方、異空間では、なおもアバンとキルバーンが交戦を続けていた。策士のキルバーンは1対1の決闘では劣勢かに思われたが、彼は見えない透明の刃(ファントムレイザー)の罠を空間中に仕掛け、少しずつアバンを追い詰めていく。キルバーンの攻撃を避けるたびに透明の刃に切りつけられ、次第に体力を削られていくアバン。さらにキルバーンは、決闘の見届け人である魔界のロボット・ジャッジにも罠を施していた。自爆機能を搭載したジャッジとアバンを残し、キルバーンは一人空間を脱出してしまう……。同じころ、ホワイトガーデンのポップたちは、ヒュンケルやクロコダインたちと合流していた。多勢に無勢にもかかわらず余裕の表情を崩さないミストバーンに、ヒムが光の闘気をまとって攻撃を仕掛けていく。はたして、三局の戦いの決着はいかに――?
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第85話 大魔王バーン
ダイが放ったドルオーラは魔力炉を粉砕し、天魔の塔の天井を貫くほどの威力だった。レオナもゴメちゃんのおかげでダメージを免れ、ふたりは再び前進を開始し、そしてついに天魔の塔最上部へと到達する。そこには殺気に満ちた大魔王バーンが待ち構えていた。あまりの気迫に、ダイの脳裏には過去にバーンに敗れたときの恐怖が蘇る。一方、バーンもまたダイの両手に宿るふたつの竜(ドラゴン)の紋章「双竜紋」を警戒。バーンは、即時粉砕を掲げて攻撃を仕掛けてくる!本気の大魔王を前に最初は委縮していたダイだったが、レオナのエールをきっかけに先手の一撃を決めることに成功する。さらに勢いづいたダイは、大魔王とも互角の戦いを繰り広げる。バーンは全力のカラミティウォールを放つが、それすらもドラゴニックオーラで華麗にいなすダイ。竜(ドラゴン)の騎士の戦いの遺伝子が、今、彼の中で脈打ち始めていた……。一方、ホワイトガーデンのポップたちは、何度攻撃を当てても倒れないミストバーンに苦戦を強いられていた。彼の不死身の秘密を暴かない限り勝機はない――。そんなとき、彼らのもとに、頼もしい援軍がやってくる!
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第84話 起て、宿命の騎士
天魔の塔を上るなかで、謎の触手に捕らえられてしまったレオナ。追いかけた先にダイがたどりついたのは、バーンパレスの心臓ともいえる“生きた動力炉(エンジン)”魔力炉だった。ミナカトールによってバーンの魔法力を吸収できなくなったため、魔力炉は魔法力に飢えて暴走し、アバンのフェザーを持つレオナを襲撃したのだ。ダイはレオナを助けようとするが、ドラムーンのゴロアに妨害され、レオナは魔力炉に飲み込まれてしまう……。レオナを守れず、自らの力の無さを嘆き悔しがるダイは思わず涙をこぼした。だがそのとき、ダイの脳裏になぜか突然、母ソアラが命を落としたときのビジョンが写る。ダイが驚いていると今度はバランが姿を現し、戦いにあけくれ周囲に犠牲をもたらす竜(ドラゴン)の騎士の悲しき宿命を断ち切るよう、息子に声をかける。その言葉に勇気をもらったダイは、力を振りしぼり再度起ち上がる。そして、その両手の拳には、竜(ドラゴン)の紋章が浮かんでいた。亡き父の紋章の力をも受け継いだダイは魔力炉を一刀両断し、飲み込まれていたレオナを救出すると、さらに、最後の悪あがきを続けようとするゴロアと魔力炉に、両手の竜(ドラゴン)の紋章から渾身のドルオーラを放つ!
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第83話 バランの遺言
六大軍団長の最後のひとりにして最大最強の難関・ミストバーン。その強さは、生身の生命体であれば確実にダメージを受けるはずの閃華裂光拳をまともに食らっても、傷ひとつつかないほどだ。自在に伸びる爪によって動きを封じられ、絶体絶命の状況に陥るポップとマァム。だが、そんな彼らの前に鎧の魔槍をまとった陸戦騎ラーハルトが現れる。 颯爽とポップたちを救出すると、ダイの前に跪き不滅の忠誠を宣言するラーハルト。戸惑うダイに、彼はバランの最期の言葉を話し聞かせる。死の淵から蘇った彼のもとには、ダイの力になるよう記されたバランからの手紙が残されていたというのだ。父を慕うラーハルトの思いを知ったダイは、ポップやマァムと力を合わせてミストバーンを倒すよう、彼にこの場を託し、自身はレオナ、ゴメちゃんと共に前進ことを決断する。そして、ダイたちはついにバーンが待ち受ける天魔の塔にたどり着く。ダイはレオナにパプニカのナイフを返し、一緒に戦ってほしいと、改めて思いを伝える。レオナもまた、そんな彼の気持ちを受け止める。出会ったばかりのころのことも思い返しながら、一歩一歩階段を昇る一行。しかし、レオナの背後には怪しげな影が這い寄っていた……。
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第82話 正義の後継者
怒りに燃えるキルバーンに「復讐の空間」へと引きずり込まれ、決闘を申し込まれたアバン。そこでは、勝者のみが元の世界に戻ることができ、敗者には死が待ち受けている。ふたりの命を賭けた激闘が、今、幕を開けた。一方、ダイたちはまたもや眼前でアバンを失ったことに動揺を隠せない。気が急いた彼らは、師を救う方法を聞き出すべくミストバーンに戦いを仕掛ける。だが、それこそがミストバーンの策であることを看破していたレオナは、アバンを信じて前進することを主張する。アバンから託されたフェザーを見せ、彼の言葉をダイたちに伝える。“全ての戦いを、勇者のためにせよ――。”アバンは、バーンとの対決までダイの体力を温存することを最重要視し、そのために仲間をまとめる役割をレオナに任せていたのだ。師の言葉によって冷静さを取り戻した一同。ポップとマァムはこの場を引き受け、ダイを先へと進ませる決断をする。しかし、ミストバーンは強敵だった。マァムの閃華裂光拳を食らってもまったく効いた様子を見せず、あっという間にふたりを拘束してしまう。激痛に耐えるポップたちの声に、たまらず踵を返すダイ。だがそのとき、彼らの前にある人物が現れる!
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第81話 ホワイトガーデンの決闘
ピンチのヒュンケルとヒムの前に現れたのは、かつてヒュンケルが死闘を繰り広げた竜騎衆・陸戦騎ラーハルトだった。 バランのドラゴンの血とその強靭な精神で奇跡的に死の淵から蘇ったラーハルトは、ヒュンケルから鎧の魔槍を受け取ると、満身創痍の彼に代わってダイのもとへと急行する。戦いの重責から解放されたヒュンケルは、そんな救世主の背を見送りながら静かに目を閉じるのだった……。同じころ、ダイ、ポップ、マァムは、白い宮庭(ホワイトガーデン)でミストバーンとにらみ合いを続けていた。そして、そこに城の探索から戻って来たアバンとレオナが合流し形勢は5対1となった。圧倒的に不利な状況にも関わらず余裕の態度を崩さず、自らの強さに自信を覗かせるミストバーンに、アバンはひとりで勝負を挑もうとする。だがそのとき、突如としてキルバーンのトラップが発動。アバンはダイたちの目の前で、異空間へと連れて去られてしまった。暗闇のなかで目を覚ましたアバンに、怒りの仮面をまとい復讐に燃えるキルバーンが決闘を申し込む!
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第80話 チェックメイト
死闘を終えたばかりのヒュンケルとヒムの前に登場した新たな敵。それは、チェス駒の頂点に君臨する王(キング)・マキシマムと、彼が率いるオリハルコンの軍団だった。体力が残りわずかなヒュンケル、戦いに敗れ立ち上がれないヒムは、絶体絶命の状況に追いやられてしまう。それでもヒュンケルは、傷だらけの身体を奮い立たせ、闘志を燃え滾らせながら敵に立ち向かう!マキシマムは一気に勝負をかけようと集中攻撃を仕掛けるが、意志を持たない彼の駒はハドラー親衛騎団には遠く及ばなかった。ヒュンケルは鬼気迫る戦いぶりで次々にオリハルコンの戦士たちを撃破していく。すぐに追い詰められたマキシマムはヒュンケルの性格を逆手に取り、ヒムをターゲットにした卑劣な作戦を実行。ヒュンケルはヒムを助けようとして、形勢を逆転されてしまう。だがそのとき、彼らの前にまたしても信じられない人物が現れる。それはなんと陸戦騎ラーハルトだった! 彼は以前と変わらぬスピードで、マキシマムと残りのオリハルコンの戦士を一気に破壊。そして、かつての宿敵・ヒュンケルに視線を投げかける。一度命を落としたはずのラーハルトがここに現れた真相とは―。
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第79話 銀髪のヒム
地獄から蘇ったヒムは、これまで以上に強敵だった。もはやブラッディースクライドや虚空閃でも倒すことは不可能。ヒュンケルはヒムの攻撃を観察し、一瞬の隙が生まれる瞬間を看破し、そこに合わせてグランドクルスを放とうとする。だが、最強クラスの戦士へと進化を遂げていたヒムにそれすらも回避され、ヒュンケルはついに打つ手を失ってしまう……。だが、それでもまだ、わずかに残る闘志の欠片を燃え上がらせる。ボロボロの身体で立ち上がったヒュンケルは、鎧の魔槍の武装を解除。そして拳と闘気のみでヒムとの最後の戦いに挑む。対するヒムも、全身全霊の闘気を拳に込めた闘気拳(オーラナックル)で迎え撃つ。闘志と執念を込めた拳のぶつかり合いを制したのは、なんとヒュンケルだった!ヒュンケルはヒムの拳が体に触れる直前、バランとの戦いで使った無刀陣を応用したカウンター攻撃を繰り出したのだ。オリハルコンの身体を貫かれたヒムは潔く敗北を認め、とどめを刺すように促すが、ヒュンケルはそれには応じなかった。ふたりの間には戦いを通じて確かな絆が芽生えていたのだ。長く宿敵関係にあったふたりが手を取り合ったとき、彼らの前に新たな敵が現れ―。
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第78話 地獄からの生還者
ロン・ベルクが強烈な一撃で超魔ゾンビを切り裂いたことで、決着をみたロロイの谷の戦い。だが、ザボエラは命からがら逃げ延びていた。はいずりながらロロイの谷を脱出しようとするザボエラを発見したクロコダインは、出世欲に呑まれ、底辺へと堕ちたかつての仲間に複雑な思いを抱きながら、引導を渡すのだった……。一方そのころ、バーンパレス城門前ではヒュンケルがモンスターを相手に死闘を繰り広げていた。そんな彼の前に信じられない人物が現れる。それはハドラー親衛騎団のヒムだった! 禁呪法で生み出された彼は、本来であれば主・ハドラーの死と同時に消滅しているはず。だがヒムやハドラーたちの執念が奇蹟を呼び起こした。ハドラーの魔力で操られる人形から、ひとつの生命体に変化を遂げていたのだ。ハドラーと見紛うような銀髪を生やしたヒムは、自分や仲間の怒りと誇りをこめた戦いの相手としてヒュンケルに勝負を挑む。だが、ヒュンケルは無数のモンスターと長時間戦い、すでに体力が底を尽きかけていた。闘気をみなぎらせて戦うヒムを相手に苦戦を強いられてしまう……。次第に敗北を意識し始めるが、そのとき、かつてアバンがくれた言葉が彼の脳裏に蘇る!
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第77話 もうひとりの勇者
窮地に追い込まれたザボエラが出した切り札・超魔ゾンビ。衝撃を吸収するそのボディは、ロン・ベルクの剣をもってしても切断不可能だった。しかも、閃華裂光拳も、呪文も通用しない。クロコダインや人間たちは攻め手を欠き、次第にザボエラに追い詰められていく。その場にいる全員の士気が沈みかけるが、そのとき、ノヴァがひとり立ち上がった。北の勇者のふたつ名を持つ彼は、自分の生命を剣へと変え、決死の覚悟で超魔ゾンビに向かっていこうとする。だが、その力の差はあまりにも歴然だった。ロン・ベルクは身を挺してノヴァを制止すると、自らが代わりにその役目を務めると名乗り出る。彼専用の究極兵器・星皇剣を取り出したロン・ベルクは、あまりの威力ゆえに使い手の腕まで砕く最強の奥義・星皇十字剣を放つ! 次の瞬間、超魔ゾンビはあっけなくもその身を十字に切り裂かれ崩壊する。ロン・ベルクは両腕を犠牲にしながら、ミナカトールの魔法円を見事に守り抜いたのだった。こうして決着をみたロロイの谷の戦い。ロン・ベルクの行動に心打たれたノヴァは自分の進むべき道を見つけ、人々は勝利の喜びを噛みしめる。だが、ザボエラの命はまだ尽きてはいなかった――。
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第76話 正義の快進撃
アバンの破邪の秘法によってついにバーンパレスの門は開かれた。しんがりを務めるヒュンケルに背中を預け、ダイたちは城内へと突入する。しかし、激戦に次ぐ激戦で、ポップは体力も魔法力も底を尽きかけていた。アバンは一時休憩を提案。攻撃用の金の羽「ゴールドフェザー」とは異なる、回復用の「シルバーフェザー」でダイとポップの魔法力を回復し、その間にレオナと二人で城内の探索へ出発する。弟子たちの前を離れたアバンは、レオナにだけとある願いを伝えるのだった。一方そのころ地上では、一致団結した人間たちがザボエラのモンスター軍団を圧倒していた。形勢の不利を悟ったザボエラはミストバーンを利用して撤退しようとするが、ミストバーンはそんな企てを一蹴。ザボエラを置いて一人バーンパレスへと帰還する。クロコダインは残されたザボエラに降伏を進めるが、ザボエラは切り札を発動。虫の息だったモンスター軍団を皆殺しにしてその死骸を自らのもとに集め、「超魔ゾンビ」と化したのだ。すぐさま超魔ゾンビを攻撃するロン・ベルク。しかし、彼の剣は超魔ゾンビの強靭な肉体によって砕け散ってしまった……!
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第75話 破邪の秘法
突然、アバンが弱く戦いの役に立たないと言い放ったヒュンケル。彼はアバンと共に先へと進むことを拒否し、その場に留まって背を向けてしまう。ダイたちは兄弟子からの思いも寄らない発言に戸惑うが、アバンだけは冷静にその言葉を聞いていた。それは師と一番弟子の絆の表れ。ヒュンケルは、アバンがバーンパレス攻略に欠かせない存在であると考え、後方から迫るモンスターを一人で食い止める役割を自ら買って出たのだ。ヒュンケルの思いを理解したダイたちは、彼に背中を託して前進。やがてバーンパレスの城門に到着する。それは、かつてダイとバランが力を合わせて破壊した魔宮の門のごとき巨大な門だった。一行が当惑していると、アバンが一人、門の前へ歩を進める。そして彼は消息を絶っていた間の出来事を語り始めた。メガンテから生き延びたアバンは、カール王国の破邪の洞窟で修業していたのだという。地下150階まで潜った彼は「破邪の秘法」を獲得した。それは呪文の破邪力を増幅させる秘術。アバンは金の羽で城門の前に光の魔法陣を作ると、扉を開ける呪文・アバカムを詠唱する。すると、固く閉ざされていたバーンパレスへの門がゆっくりと口を開ける――!
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第74話 大勇者の復活
ポップとハドラーを魔界の炎から救ったのは、死の淵から帰還したアバンだった! 天へと昇りゆく誇り高き宿敵・ハドラーを見送ったのち、改めて師との再会に歓喜するアバンの使徒たち。涙に顔を濡らしながら師に抱き着くダイ、ポップ、マァム。さまざまな感情が入り混じり、顔を向けられないヒュンケル。アバンもまた愛弟子たちの成長を心から称賛する。しかし、アバンはどうやって死の淵から蘇ってきたのだろうか? レオナの質問に対するアバンの答えは、驚くべきものだった。なんと、彼はメガンテで死んでいなかったのだという。フローラから贈られた「カールのまもり」が身代わりになり、命が助かったのだ。一行は仰天しつつも、頼もしい味方を歓迎し、気持ち新たにバーンの居城を目指すのだった。だが、先へと進むダイたちを見送って、アバンは一人その場に留まっていた。彼はキルバーンがまだ生きていることを見抜き、あえて弟子たちを遠ざけたのだ。鎌を構えるキルバーンだったが、アバンは知恵と洞察力で上回る。キルバーンはいら立ちを募らせながらその場をあとにするしかなかった。死神を退けたのち、すぐにダイたちのもとへ駆けつけたアバン。そんな彼に、ヒュンケルが意外な言葉を投げかける……。
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第73話 炎の中の希望
キルバーンの卑劣な罠により、魔界の炎に閉じ込められてしまったダイ、ポップ、ハドラー。強烈な炎は少しずつ彼らの心身を追い詰めていく。呪文で炎をせき止めていたポップも徐々に消耗。ダイとポップの脳裏に絶望がよぎり始める。そんなとき、二人を鼓舞したのはハドラーだった。宿敵からの喝によって再び勇気を取り戻したポップは、最後の脱出策を思いつく。それは、ポップが炎の天井に向かってメドローアを放ち、上空が開けた瞬間にダイがルーラで脱出するという方法だった。ポップに代わりハドラーが炎を受け止め、その間にダイとポップは作戦を実行する。ダイは見事に脱出を果たすが、崩れゆくハドラーに気を取られたポップは脱出し損ねてしまった。ポップとハドラーが炎に飲み込まれんとしたそのとき、何者かが放った5枚の羽根が光の魔法陣となって魔界の炎を消失させる。一同が声がしたその方向に目をやると、そこにいたのは、なんとアバンだった!今にも消滅しようとするハドラーを抱きかかえ、感謝の言葉を告げるアバン。ハドラーはアバンの背後に迫りきていたキルバーンを最後の力で退けると、アバンの使徒に対する賞賛の言葉を残して空へと消えていくのだった……。
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第72話 最後の一太刀
ダイの新技・アバンストラッシュX(クロス)を受けながらも執念で再び立ち上がったハドラー。自らの生命を燃やし、親衛騎団への思いを胸に、正真正銘最後の勝負を挑んでくる。受けて立つダイは、次なる攻撃手段として魔法剣を選択。威力ではアバンストラッシュXには及ばないが、ダイにはもう一つ残された切り札があった。それは、ロン・ベルクが託してくれた新たな鞘。魔法剣の魔法力を高められるこの鞘に、ダイはライデインをまとわせた剣を収め、最後の一撃の構えを取る。ライデインがギガデインへと増幅され、ダイがギガブレイクを放つと読んで、自身最強最後の技・超魔爆炎覇を繰り出すハドラー。しかし、ダイが放ったのはギガブレイクとアバンストラッシュを組み合わせた新技「ギガストラッシュ」だった。師と父、二人の思いを乗せた強烈な一撃で、ダイは見事にハドラーを打ち破る!激闘を終え、お互いを称え合う二人。だがそのとき、彼らの前にキルバーンが出現。キル・トラップを発動し、ダイとハドラーを魔界の炎で飲み込んでしまう。トラップが閉じる寸前に中に飛び込んだポップがダイたちをガードしたものの、魔界の炎は強烈だった。激闘の直後に訪れたこの絶体絶命の状況を、彼らは打開できるだろうか?
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第71話 真竜の闘い
ハドラー親衛騎団との戦いを制し、ダイの元に戻ってきたポップたち。彼らが目にしたのは、ダイとハドラーの想像を絶するほどに激しい衝突だった。互角のパワーがぶつかり合う二人の周囲には高密度のエネルギーの熱風が巻き起こり、何人たりとも近寄ることはできない。その苛烈さは、まさに魔界の伝承にある、冥竜ヴェルザーと雷竜ボルクスが繰り広げた「真竜の戦い」の再来だった。レオナたちはダイの身を案じつつも、戦況を見守るしかなかった。ついに二人が剣に手をかける。ダイのアバンストラッシュと、ハドラーの超魔爆炎覇、両者の必殺技の真っ向勝負だ。全員が固唾を飲んで見届けるなか、ダイとハドラーは互いに全身全霊を込めた一撃を放つ。接戦を制したのは、ダイの新技「アバンストラッシュX(クロス)」だった! ダイ渾身の超必殺技を真正面から受け、地面に倒れ込むハドラー。誰もがダイの勝利を確信する。しかし、戦いはまだ終わらなかった。ハドラーは恐るべき執念で再び立ち上がり、散って行った親衛騎団の想いを背負い、自らの命を剣に変え、最後の一撃の構えを取る。ダイもまた、最後の力を振り絞り、自らの力で迎え撃とうとしていた――!
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第70話 勝利か消滅か
アバンの使徒対ハドラー親衛騎団の戦いが続く。マァムとアルビナスの死闘は、想いの強さが勝ったマァムによって哀しい終止符が打たれ、ヒュンケルとヒムの戦いはパワーアップしたヒュンケルが圧倒。だがポップは、シグマを相手に苦戦を強いられていた。ポップが隠し持っていたブラックロッドでシグマのシャハルの鏡を吹き飛ばし、ついに最大のチャンスが訪れたかに見えたが、シグマも温存していた切り札ライトニングバスターで反撃。ポップに大ダメージを見舞う。状況を打破すべく、ポップはメドローアで勝負をかける。シグマは冷静に呪文を避け、ポップを盾にして直撃をかわすが、それはポップの作戦通りだった。ポップが放っていた呪文は、実はメドローアではなかったのだ。シグマが動揺した一瞬の隙に、ポップは正真正銘のメドローアを叩き込み、勝利を収める。シグマは大魔道士ポップの機知に富んだ戦術を称えながら消滅していった。ちょうどそのとき、ポップの元にマァムが駆けつけていた。改めてマァムに自分の素直な想いを伝えるポップ。そんな彼に向き合い、今の正直な気持ちでこたえるマァム。まだ見ぬ未来を勝ち取るため、二人はバーンを倒す決意を新たにするのだった。
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第69話 愛の超激突
アルビナスの目的はハドラーを死の運命から救うことだった。普段マントで覆い隠していた両手両足を露わにし、マァムに容赦ない猛攻を仕掛けていくアルビナス。ハドラーを想う彼女に共感するマァムは戦いをためらうが、アルビナスにはどんな説得も通用しなかった。その想いの強さに、マァムは次第に追い詰められてしまう。そのとき、マァムの脳裏にかつてアバンがくれた言葉が蘇る。正義なき力が無力であると同時に、力なき正義もまた無力――。自分にも守るべき人がいることを思い出したマァムは、アルビナスと戦うことを決意すると、ロン・ベルクから託された新たな武器・魔甲拳を鎧化(アムド)し、親衛騎団の最強の駒・女王(クイーン)に立ち向かっていく。強靭なボディとスピードを誇るアルビナスの攻略は容易ではなかったが、マァムは相手の機動力の高さを利用して形勢を逆転させ、武神流奥義・猛虎破砕拳で勝負に決着をつける。身体を砕かれたアルビナスは、マァムの想の強さを認め、爆散するのだった。哀しい結果を迎えつつも勝利を収めたマァムは、同じくヒムを退けたヒュンケルと合流する。そのころポップは、魔法を跳ね返すシャハルの鏡を持ったシグマ相手に苦戦を強いられていた。
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第68話 最後の挑戦
メルルの命を懸けた告白のおかげで、ついに魂の力を目覚めさせたポップ。さらに彼は、その強い思いで賢者へと覚醒し、毒に冒され息絶えたかに思われたメルルを回復させる。気持ちを新たにしたポップが加わり、ダイたちはミナカトールの儀式を再開させると、バーンの結界を解除し、大魔宮バーンパレスへ乗り込むことに成功する。どこか気まずい空気を抱えながらも、先に進む五人。すると、彼らの前に予期せぬ人物が現れる。それは、ハドラーと親衛騎団だった。自らの死期が近いことを悟ったハドラーは、自分の誇りをかけた最期の戦いの相手としてダイを選び、1対1の勝負を申し込みに来たのだ。ダイはそんなハドラーの意思を理解し、勝負を受けて立つ。同時に、ハドラー親衛騎団は、シグマがポップを、ヒムがヒュンケルを、そしてアルビナスがマァムをそれぞれバーンパレスの別の場所へと連れ出し、ハドラーの一世一代の大勝負に手出しをさせないため、それぞれに戦いを仕掛ける。仲間を想う気持ちはみな同様で、互いに負けられない事情を抱える者同士、三局の戦いが幕を開けた!ただ、ハドラー親衛騎団のうちアルビナスだけは何か別の考えがあるようで……?
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第67話 大破邪呪文の危機
ミナカトールを発動すべく、一人ずつアバンのしるしを光らせていくダイたち。だが、ポップのアバンのしるしだけはなぜか一向に光る気配を見せない。マァムは肩を落とすポップを必死に励まそうとするが、そんな彼女の言葉にポップの心はかえって傷ついてしまう。強力なモンスターが大量に戦場へと投入され、戦いはいっそう激化し、ポップたちにさらに焦りが募っていく。アバンの使徒たちの狙いに気づいたザボエラは、密かにポップの暗殺を画策していた。ポップが魔法円から逃げ出そうとしたその瞬間に、彼をめがけて毒牙の鎖を放つザボエラ。しかし、占い師のメルルが、その邪悪な企みを察知し、。自らを犠牲にしてポップを庇い深い傷を負ってしまう。突然の出来事に愕然とするポップ。瀕死のメルルは秘めていたポップへの想いを伝えると、ポップに好きな人の名前を言うよう懇願する。ポップはためらいながらも勇気を振り絞り、マァムの名前を叫ぶのだった。すると彼のアバンのしるしがまばゆく輝き始める。ポップが持つ魂の力は「勇気」だったのだ。さらに、メルルを助けたいと強く願ったとき、ポップは新たな力に覚醒する!
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第66話 五色の光
ついに五人のアバンの使徒が集結した。ミストバーンはミナカトールを阻止するために向かい来るが、彼の前にはロン・ベルクが立ちはだかる。かつてバーンと袂を分かった武器職人とバーンの腹心。長きに渡る因縁の二人が、超次元の激闘を繰り広げる。クロコダインやフローラ、ノヴァ、チウたちも、ミナカトールの成功を信じ、大量のモンスター相手に立ち向かう。エイミもまた、さまざまな想いを託してヒュンケルに蘇った鎧の魔槍を手渡した。仲間たちの奮闘に報いるべく、アバンの使徒たちはいよいよミナカトールの儀式に取り掛かる。だが、アバンのしるしを光らせられないポップだけは未だに不安を拭えずにいた。ミナカトールは、アバンのしるしを五角形に配置することで、強力な破邪魔法陣を完成させる呪文。それにより、バーンパレスの結界は解除され、敵の本拠地に乗り込むことができる。円陣を作り、一人ずつ順番に魂の力を高め、次の者へと繋いでいくアバンの使徒たち。そして、ついにポップの番が来た。必死に祈るポップだったが、やはり彼のアバンのしるしは光らない。そのとき、ザボエラが超強力なモンスターを戦場に投入し、戦局は危機的に状況に陥るのだった。
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第65話 暗黒のヒュンケル
魔王軍が予告した処刑日当日。ヒュンケルとクロコダインはロロイの谷の処刑場に磔にされていた。やがて時刻は正午となり、上空にバーンパレスが出現すると、ミストバーンが二人の前に降り立った。処刑を待つヒュンケルに、再び暗黒闘気の受け入れ自分の配下になれば命を助けると取引を持ち掛けるミストバーン。するとヒュンケルはそれを受諾し、驚く一同の前で、暗黒闘気を呑み干し別人のように変貌してしまう。だが、クロコダインは友を信じる心を見失わなかった。クロコダインが必死に呼びかけると、ヒュンケルはまばゆい光に包まれ倒れてしまった。誰もが彼の死を覚悟した次の瞬間、ヒュンケルは目を覚ます。彼はミストバーンの暗黒闘気を、自身の光の闘気をパワーアップさせるために利用したのだ。そして、ヒュンケル復活を見計らって、地面の下からダイたちが現れる。勇者の登場を合図に、周囲に潜んでいた戦士たちも一気に進撃。大乱闘が始まった。混戦のさなか、レオナがヒュンケルにアバンのしるしのことを伝えると、彼の輝聖石もその“闘志”に呼応し光り出す。これでミナカトールに必要な五人が集結した。果たして伝説の大破邪呪文は成功するのだろうか?
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第64話 決戦前夜
ロン・ベルクは蘇ったダイの剣だけでなく、仲間たちの分の武器も携えていた。新たな力を得て一同は、囚われの身のヒュンケルとクロコダイン救出への気持ちを新たにする。そんなとき、エイミから、ヒュンケルへの想いを明かされたマァムは激しく動揺し、思わずその場から走り去ってしまう。マァムが向かった先はポップのところだった。ロン・ベルクがくれた武器を渡しつつ、自分の気持ちをポップに相談するマァム。だが、ひそかにマァムに想いを寄せるポップには、それは残酷な相談だった。未だに自分のアバンのしるしだけが光らないことへの不安と焦りも相まって、ポップはマァムに、つい冷たい言葉を浴びせてしまう。一方、決戦を前にして興奮で眠れないダイは、メルルから安眠と疲労回復の効果を持ち、心が綺麗な人は自分が見たい夢を見られると伝わる「夢見の実」をもらう。その効果か、その日ダイが見た夢は、美しい花畑で母ソアラと共に平穏なひと時を過ごすというものだった。やがてそこにバランも現れ、ダイは両親に見送られながら戦地へと赴いていく……。アバンの使徒それぞれの想いが交錯する中、ついに決戦の日がやって来る――。
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第63話 聖なる継承
ヒュンケルたちの救出とバーンとの再戦に向け、ノヴァと共に特訓に励んでいたダイ。アロータイプとブレイクタイプ、2つの異なるアバンストラッシュの使い分けをマスターしたダイは、新たな必殺技への手ごたえをつかむ。同じころ、破邪の洞窟で数々の困難にぶつかりながらも前進を続けていたレオナたちは、ついに地下25階へと到達した。さっそくミナカトール習得のための儀式を始めるレオナ。神が遺した最後の試練に自らの信念でもって打ち勝つと、、彼女の身体は白い光に包まれた。それはレオナが待つ“正義”の心の光。彼女は見事にミナカトールを習得したのだ。ダイが持つアバンのしるしが光るのを目の当たりにしたポップは、自分だけが光らせられないことに強い焦りを感じていた。思い悩み、マトリフのもとを訪れるが、何も言い出せずにその場を去ろうとする。その様子からポップの心境を察したマトリフは、愛弟子にただ一言、自分を信じろと伝えるのだった。ポップが砦に戻ると、ミナカトールを手に入れたレオナたちが帰還していた。さらに、修復したダイの剣を携えたロン・ベルクも現れる。いよいよ、決戦の時が迫る――!
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第62話 破邪の洞窟
バーンとの戦いの切り札となる、大破邪呪文ミナカトール。そんな伝説の呪文を習得すべく、レオナはマァム、メルル、フローラと共に強力なモンスターが巣くう破邪の洞窟へと潜ることにする。ダイはレオナが戻るまでの間特訓に励むことを約束して、彼女を送り出すのだった。出発のため準備をする中、なぜミナカトールには5人のアバンの使徒が必要なのかを尋ねるマァムにフローラは、ミナカトールには魔法力だけではなく邪悪に打ち勝とうとする人間の心の力が必要なのだと説明する。フローラの指示に従ってマァムがその身を案じるヒュンケルとクロコダインのことを強く思うと、彼女のアバンのしるしが赤く輝いた。それが、マァムが“慈愛”の魂を持つ証なのだ。その話を偶然耳にしたポップ。自分のアバンのしるしは何色に光るのか試してみる。だが、どんなに念じても石は一向に光る気配を見せない。自分にはアバンの使徒を名乗る資格がないのではないか…と、ポップの脳裏にそんな疑念が沸き上がる。一方、準備を終えたレオナたちはいよいよ洞窟へと降りて行く。ミナカトールがある地下25階を目指すが、内部では彼女たちを多くの罠が待ち受けていた――。
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第61話 勇者アバン
これは、ハドラーが魔王として世界を侵略しようとしていたころの話。王女フローラ率いるカール騎士団が魔王軍に毅然と立ち向かっていた。若きアバンは、そんな騎士団に所属しながらも、王女の護衛をすっぽかして料理の研究にいそしむような変わり者の一騎士だった。ある日、ハドラーがフローラを狙ってカール城に攻め入ってきた。城内は無数のモンスターに埋め尽くされ、フローラはハドラーに追い詰められてしまう。状況はまさに絶体絶命。その窮地を救ったのが、アバンだった。彼は「毒蛾の粉」でモンスターを混乱させると、普段は隠していた真の実力を発揮し、呪文でハドラーに反撃する。ハドラーも負けじと対抗するが、騎士団長のロカが身を挺してアバンをサポート。アバンは友を傷つけられた怒りを込めて剣を振るい、閃光ほとばしる一撃でハドラーを退けることに成功する。なんとかフローラを守り抜いたものの魔王との実力差を痛感したアバンは、修業のため、そして魔王を打倒するために、ロカと共に旅に出ることを決意する。これが、のちに勇者アバンが、そしてアバンストラッシュが誕生する物語の始まりであった。
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第60話 ダイとポップ
魔王軍からの通告は、明後日の正午にヒュンケルとクロコダインを処刑するという内容だった。フローラやポップたちは直ちに二人を救出するための作戦会議を敢行し、ダイの名のもとに、今一度全軍の結束を高める必要があると結論づける。一方、ダイは深い眠りからようやく目を覚ましていた。だが、先の戦いで心に傷を負ったダイは、勇者の重圧に耐えかねて砦を飛び出してしまう。彼が向かった先は、バランと初めて会ったテラン王国だった。自責の念に苛まれるダイ。すると、そこにポップが現れる。傍らに寄り添うポップに、ダイは自らの苦悩を吐き出す。ポップはそんなダイを受け止めながらも、自らの想いを伝え、ダイを残して先に砦へと戻る。ポップの想いに背中を押され再び立ち上がったダイは、砦へと帰還し、一同は再び気持ちを一つにするのだった。フローラが考えるヒュンケルとクロコダインの救出作戦、そのためには大破邪呪文ミナカトールを手に入れる必要があるという。そして、その呪文を習得する大役に、アバンなら選んだであろう“5人目のアバンの使徒”としてレオナを指名する。だが、レオナはアバンの教えを受けていない。フローラはそんな彼女のために、アバンの過去を語り始める……。
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第59話 生存者たち
大魔王バーンに大敗を喫したダイたち。ハドラーの介入で全滅は免れたものの、一行は散り散りになってしまう。大海原へと投げ出されたポップとマァムは、カール王国の浜辺に流れ着いていた。チウに救出され、レオナたちが避難していた森の砦へ到着した二人は、ついにバーンが地上へ進撃を開始したことを知らされる。意気消沈するポップたち。だが、カール王国の女王フローラが戦禍を生き延びていたことを知り、そのフローラが語る、若き日のアバンのエピソードに勇気を貰い、再び立ち上がる決意を固める。一方、聖母竜マザードラゴンに連れ去られたダイはテラン王国にいた。精神世界の中でダイはマザードラゴンから、バーンが既に神をも上回る力を有していることや、ダイの死を最後に竜(ドラゴン)の騎士の歴史が終わることを聞き、ショックを受ける。しかし、そこにバランが出現。バランはマザードラゴンに、ダイにもう一度チャンスを与えるよう訴えかける。マザードラゴンはその願いを聞き届けて、最後の力をダイへと分け与えると、バランと共に姿を消すのだった。そうして一命をとりとめたダイは、ようやくポップたちの元へと帰還した。ダイの無事を喜ぶ一同だったが、そこに魔王軍からの通告が届き――?
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第58話 意外な救世主
絶望的な状況の中でダイが放ったアバンストラッシュは、見事にバーンに直撃した。だが、その渾身の一撃ですらも大魔王を倒すには至らなかった。再び立ち上がったバーンは、ダイの強さを認め、自らの武器を呼び寄せる。それは、魔法力を攻撃力に変えることができる伝説の武器「光魔の杖」だった。バーンの膨大な魔法力を吸い、絶大な攻撃力を持ったその杖は、ダイの剣をいとも簡単にへし折ってしまう。真っ二つになった剣を見て呆然自失のダイ。ポップとマァムは全滅を覚悟するが、そんな絶体絶命の彼らを救ったのは、意外にもハドラーだった! 彼はポップとマァムを戦線から離脱させると、自らの誇りを踏みにじった大魔王に反旗を翻した。彼の決死の下剋上はザボエラによって阻まれるが、ピンチのハドラーを今度はハドラー親衛騎団の一人ブロックが救出すると、自らの身を犠牲に、主君と親衛騎団の仲間たちをバーンの前から退避させた。こうして混戦を極めつつもいったんの幕引きを迎えた、大魔宮(バーンパレス)での戦い。海へと投げ出されたポップとマァムの頭上を、竜(ドラゴン)の騎士が生涯を終えるときに現れるという聖母竜マザードラゴンが、ダイを連れて飛び去って行くのだった……。
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第57話 魔界の神
敵からの思わぬ提案により、ついにバーンと直接対決をすることになったダイたち。しかし、大魔王の強さはまさに次元が違っていた。バーンはその圧倒的な暗黒闘気でダイを吹き飛ばすと、底知れない魔法力で高威力の呪文を次々に連発。さらに、必殺の呪文「カイザーフェニックス」を二連撃で放つなど、たった一人で五人を相手にするという状況にもかかわらず、怒涛の攻撃で追い詰めていく。ポップたちは反撃に出ようとするが、力の差は歴然だった。ルーラで一時撤退を試みるも、大魔宮(バーンパレス)の結界によって逃げ道さえも封じられてしまう。じわじわと絶望の淵に追いやられていくポップたちに、バーンは、人間への侵攻のその真意を語り始めた。かつて神々は人間が脆弱というだけの理由で、人間に太陽が輝く地上を与え、魔族と竜を地底の魔界へと押し込めたと言うのだ。バーンはその不毛の地で、数千年に渡り力を蓄えてきた。彼の目的は、地上を消し去り、太陽が降り注ぐ魔界に真の魔界の神として君臨することだったのだ。あまりにも壮大なバーンの野望に、思わず言葉をなくすポップたち。彼らが戦意を失いかけたそのとき、ダイが再び立ち上がる!
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第56話 受け継がれる心
死の大地を吹き飛ばすほどの衝撃だった、黒の核晶(コア)の大爆発。だが、ハドラー親衛騎団と交戦していたポップたちは、とっさの機転でなんとか生き延びていた。大魔宮(バーンパレス)が真の姿を現し空に浮いていること、爆発はダイたちとハドラーの戦いの中で起こったものであることを理解した彼らは、急いでダイとバランの元へと向かう。現場に駆け付けたポップたちが目にしたのは、ダイを爆発からかばい、すべての生命力を使い果たしたバランの姿だった。ショックを受けるダイに最期の言葉をかけて、静かに息を引き取るバラン。父を呼ぶダイの悲痛な叫びが響き渡る……。だがその時、ダイとバランは光に包まれ、ダイは初めてバランの心の内を知る。父からの厳しくも愛のある想いを受け取ったダイは、再び前を向く決心をするのだった。悲しみを乗り越え、打倒バーンの決意を新たにする一行。すると、彼らの前に、キルバーン、ミストバーン、そしてなんとバーン本人が現れる。バーンは、ハドラーや親衛騎団を破り、黒の核晶の爆発から生き延びたダイたちを賞賛。そして、健闘の褒美として、自分一人でダイたち全員と戦うことを提案する。
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第55話 黒の核晶
ダイを催眠呪文(ラリホーマ)で眠らせたのち、竜(ドラゴン)の騎士の最強戦闘形態・竜魔人へと化したバラン。父として我が子を守るべく、かつて息子と死闘を演じたその姿でハドラーとの最後の戦いに臨む。対するハドラーも、バランに一矢報いるべく、全力で奮闘を続ける。そのころ、大魔宮(バーンパレス)の玉座では、大魔王バーンが二人の激闘に冷徹な眼差しを送っていた。バーンは、バランの拳がハドラーを貫き、勝負が決したことを確認すると、黒の核晶(コア)を作動させるべく魔法力を放ち爆破指令を送り込む。だが、バランは竜闘気(ドラゴニックオーラ)で魔法力を弾き、バーンの企てを阻止。バーンが次の手を打つ前に、ハドラーの体内から核晶を引き抜こうとする。すると、そんな彼らの前に、突如としてミストバーンが出現。彼は封印されていたその素顔を露わにすると、直接黒の核晶に魔法力を注ぎ込み、作動させてしまう――!黒の核晶の爆発はすさまじい衝撃だった。まばゆい閃光がダイたちを飲み込み、死の大地は一瞬に木っ端微塵と化した。そして、吹き飛んだ大地の下から、ついに大魔宮が真の姿を現す。
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第54話 ハドラー対バラン
ハドラーに埋め込まれた黒の核晶(コア)は、いつ爆発してもおかしくない代物だった。そんな超強力兵器を前に、ダイとバランはまともに攻撃を仕掛けることができない。一方で、自らの体内にそんな危険物があることを知らないハドラーは、防戦一方の親子にいら立ちを募らせ、さらに容赦ない攻撃を仕掛けていく。圧倒的に不利な戦況に追い込まれたダイとバラン。状況を打破すべく、バランは決死の賭けに出る。それは、ハドラーを倒し、黒の核晶が爆発する一瞬の間に竜闘気(ドラゴニックオーラ)で衝撃を抑え込むという作戦だ。バランはダイを遠ざけ、ハドラーとの一騎打ちを挑む!タイミング勝負のぶつかり合いで、先に技を相手に当てたのはバランだった。だが、なぜかその一刀はハドラーの首を切断することはできなかった。実はキルバーンが、バランの真魔剛竜剣に細工を施していたのだ。瞬間的な隙を突かれ、ハドラーにカウンターの一撃を叩き込まれるバラン。そんな父をかばい、ダイはハドラーの攻撃を受けて大怪我を負ってしまう。傷だらけのダイはバランに、一緒に戦うよう再度呼びかける。バランはそんな息子の姿を見て、父として、竜(ドラゴン)の騎士として、ある決意を固める――。
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第53話 ハドラーの挑戦
死の大地でハドラー親衛騎団とにらみ合うポップたち。一方、ダイとバランは魔宮の門の前で、フェンブレンと激闘を繰り広げていた。バランのピンチに、瞬間的に反応しダイの剣を振り抜いたダイ。フェンブレンを討ち破ると、親子は魔宮の門の奥へと歩を進める。そこで彼らを待ち構えていたのは、自らの命を懸けて強さのみを追い求め、竜(ドラゴン)の騎士親子との戦いを切望するハドラーだった。超魔生物と化したハドラーとすでに一度剣を交えたことがあるダイは、彼のただならぬ気迫に気を引き締める。バランも、当初は竜の騎士の誇りをかけて一人で戦おうとしていたが、ダイと互角以上の戦いを展開するハドラーを見て、認識を改めるのだった。ダイとハドラーが激しくぶつかり合うさなか、バランは、ハドラーの胸の内部に暗黒に輝く球体を発見する。それは、大陸ひとつを吹き飛ばすほどの破壊力を持つ魔界の超強力爆弾、黒の核晶(コア)だった。バーンが辺り一帯をハドラーもろとも消し去ろうとしていることを察したダイとバラン。最悪の超兵器を前に、二人は攻め手を失ってしまい……?
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第52話 父子竜出陣
ダイとの共闘を名乗り出たのは、父バランだった。突如として現れた竜騎将に、驚く一同。だが、バランの事情を知ったレオナは、すぐに彼の力を借りることを決断する。作戦は、ポップ、マァム、クロコダインが地上でハドラー親衛騎団を引き付けておき、その間にダイとバランが魔宮の門を破壊するというもの。ダイは複雑な思いを抱えながら、父とともに敵の本拠地へ向けて出陣。竜の親子を見送ったポップたちも、死の大地に降り立ちハドラー親衛騎団と激突する。そして、カール城でバランとの戦いの傷を癒していたヒュンケルもまた、立ち上がろうとしていた。ヒュンケルに想いを寄せるエイミは、満身創痍の彼を必死に止めようとする。しかしヒュンケルは、彼女の気持ちを受け止めながらも、死の大地へと向かっていくのだった。一方、魔宮の門にたどり着いたダイとバラン。そこにはなんと、フェンブレンが待ち構えていた。バランへの雪辱に燃える彼は、ハドラーの指示を無視して、ダイとバランに戦いを挑む。フェンブレンの攻撃に不意を突かれ、真魔剛竜剣を手放してしまったバラン。武器を回収しようとした次の瞬間、フェンブレンの刃がバランに迫る――!
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第51話 アバン流究極奥義
チウを探して死の大地を訪れたポップ、ヒュンケル、クロコダイン。ボロボロになったチウを発見したヒュンケルは、チウがフェンブレンと交戦したこと、そしてそれをバランに救われたことを察知する。ポップとチウを帰還させると、岩陰に姿を隠すバランに声をかける。姿を現したバランから新たな目的を聞いたヒュンケルは、以前とは違うその表情からダイのために、バラン自ら捨て石になろうとしていることに気づく。ヒュンケルは、ダイのため、そして鎧の魔槍を託してくれたラーハルトのため、バランの制止を試みる。ヒュンケルが取ったのは、アバン流究極奥義「無刀陣」の構えだった。それは、闘気を消してカウンター攻撃を繰り出す捨て身の技。バランもまた、捨て身の攻撃で彼に立ち向かおうとする。しかし、二人が激突する瞬間を狙っていたアルビナスが奇襲をしかける。ヒュンケルは瞬時に狙いを変えて彼女を退けるが、それと引き換えに、バランの技をまともに食らってしまった。バランは、命を犠牲にしてもバランを救おうとしたヒュンケルの姿に自らの負けを認め、カール王国で作戦会議を行っていたダイたちの前に姿を現し、加勢を申し出るのだった。
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第50話 我ら獣王遊撃隊
ポップがハドラー親衛騎団に向けて放ったメドローアは大地を抉り取るほどの威力だった。勝利を確信し、安堵の笑みをこぼすダイたち。だが、戦いはまだ終わっていなかった。ブロックが自らを犠牲に、呪文の直撃からほかの四人をかばっていたのだ。ダイたちはすぐさま臨戦態勢に戻り、ヒムたちも仲間の敵を討つべく闘志を燃やす。再度戦闘開始と思われたそのとき、ハドラーが魔力によって自らの映像を送り込み、両者を制止した。彼によると、この戦いは死の大地に来る者をふるいにかける前哨戦なのだという。ダイたちだけで死の大地に来るように告げ、姿を消すハドラー。オリハルコンの戦士たちも主を追うようにサババから引き上げていった。時を同じくして、チウは、ゴメちゃんや獣王の笛で仲間にしたモンスターたちを隊員として「獣王遊撃隊」を結成し、死の大地に潜入していた。敵の本拠地・大魔宮バーンパレスへと通じる魔宮の門が海底にあることを突き止めたチウたち獣王遊撃隊。しかし、そんな彼らの前に、サババから戻ったばかりのフェンブレンが現れる。チウたちの口を封じようと凶刃を振るうフェンブレン。チウは敵の攻撃を一身に受け、仲間たちを守ろうとする。防戦一方のチウは絶対絶命の窮地に陥るが、そこに竜騎将バランが割って入り……?
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第49話 パーティーバトル開始
絶体絶命のノヴァを救ったのはヒュンケルだった。さらに、マァムとクロコダインも加わり、漁港サババを舞台に、ダイたちとハドラー親衛騎団、5対5のパーティーバトルが幕を開ける!ダイたちは幾多の戦いで培ったチームワークとそれぞれの長所を活かして奮闘するが、強靭な肉体と固い結束力を持つオリハルコンの戦士たちは強敵だった。中でも、まだ自らの意思で剣を抜けないダイは、ヒムを相手に大苦戦を強いられる流れを変えたのは、ノヴァだった。限界ギリギリの力を振り絞り助太刀した彼の姿を見て、知らず知らずのうちに剣の力に頼った戦い方をしていたことに気づいたダイは、自分自身の力で限界まで戦い抜くことを決意する。戦い方を変えたダイは、ヒュンケルとの見事な連携で、ヒムに一矢報いることに成功するのだった。さらに、ハドラー親衛騎団の能力の高さを再認識したダイたちは、異なる能力で立ち向かうという戦略に変更。新たな作戦は狙い通りとなり、ダイたちは怒涛の勢いでハドラー親衛騎団を追い詰めていく。そして、敵が一か所に集まった瞬間、ポップは渾身のメドローアを放つ――!
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第48話 ハドラー親衛騎団
北の勇者ノヴァはリンガイア王国のバウスン将軍の息子。我こそが真の勇者であると豪語する彼は、ダイたちとの共闘を拒否すると、一人で、魔王軍の急襲を受けたサババの救助へと向かってしまう。ダイとポップはトベルーラで急ぎ彼の後を追いかける。先んじてサババに到着したノヴァはハドラー親衛騎団と対面し、ヒムと激突。闘気(オーラ)によって形成された闘気の剣(オーラブレード)、そのオーラブレードを駆使した必殺技、ノーザングランブレードで善戦するものの、強靭な身体と戦いに特化した“駒”としての精神性を持つヒム相手には到底力及ばない。遅れて駆け付けたダイたちはノヴァを止めようとするが、彼は説得に応じず、一人で敵に立ち向かおうとする。すると、割って入ったアルビナスが容赦なくノヴァを一蹴。続いて、ブロックが造船基地の大型船を破壊し、辺りは一面炎に包まれる。ポップはその爆炎に乗じてメドローアで一気に片を付けようとするが、なおも敗北を認めないノヴァはそれを制止し、一矢報いようとマヒャドを放つ。しかし、それでもオリハルコンの戦士たちにはまったく効かない。シグマが呪文を跳ね返せる防具「シャハルの鏡」を持っていたのだ。ヒムに捕らえられ、己の無力さを痛感しながら死を覚悟するノヴァ。だが、そこにヒュンケルが現れて——⁉
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第47話 いざ決戦の地へ
パプニカ出発の日。出陣の準備をするレオナたちのもとに、特訓を終えた仲間たちが続々と集結する。亡き師が遺したアバンの書も携えて、ダイたちはアバンの故郷であり、今回の作戦の要所ともなるカール王国を目指す。そのころ、とある辺境の洞穴ではバランとキルバーンが対峙していた。キルバーンが暗殺の指令を受けて来たことを知ったバランは、彼にバーンの真意を問いただす。するとキルバーンは、バーンの真の望みが人間のみならず地上そのものを消し去り、魔界を地上に浮上させることだと告げ、そのままバランへと死神の鎌を振るう。しかし、バランはそれを返り討ちにし、何かを決意した様子でそのまま洞穴を後にするのだった。一方、気球の上から死の大地の異変を目の当たりにしたダイたちは、緊迫の度合いを高めカール王国に降り立つ。一行が作戦基地へと到着すると、すぐさま敵襲の報せが入る。なんと、造船基地がある港町サババにハドラー親衛騎団の五人が現れたというのだ。すぐさま助けに行こうと立ち上がるダイたち。すると彼らの前に、北の勇者を名乗るノヴァという青年が現れる。
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第46話 極大消滅呪文メドローア
パプニカ城で傷を癒すダイたちの耳に、バーンとの決戦が五日後に決まったという報せが入る。作戦は、廃墟となったカール王国に前線基地を作り、そこを拠点に敵の総本山・死の大地へ侵攻するというもの。ダイたちは、パプニカを出発するまでの時間を特訓に費やすべく、それぞれ城を飛び出していく。ダイとヒュンケルは破損した武具を持って、ロン・ベルクの元を訪問していた。二人はロン・ベルクから直接、実戦形式で剣術指南を受けることになる。クロコダインはチウと共にバルジの大渦で技を磨き、マァムも滝つぼでスピードアップの訓練を積む。そしてポップは、魔法が効かないハドラー親衛騎団に対抗する術を探るため、マトリフのもとを訪れていた。ヒムの特徴から、ハドラーの精神面での成長を察したマトリフは、ポップに新たな呪文を教えることにする。それは、炎系呪文と氷系呪文を同時に放ち最強の力を生み出す極大消滅呪文(メドローア)。マトリフすらも使うことをためらう最強呪文だ。師の思いを感じ取ったポップは、自らも消滅しかねない命がけの厳しい特訓に臨むのだった。そのころ魔王軍では、バーンがキルバーンにバラン暗殺の命令を下していた――。
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第45話 オリハルコンの戦士
行方不明のダイを懸命に探すポップ、クロコダイン、チウ。魔王軍に居場所をなくして焦るザボエラもまた、配下と共にダイの捜索を行っていた。ダイが残る力を振り絞って放った光の柱を発見した両者は、氷河の上空で激突する。クロコダインの足止めのおかげでポップは何とかダイを救出するものの、彼ら目掛けてザボエラは最大の切り札である集束呪文(マホプラウス)を放つ。呪文が直撃すると思われたまさにそのとき、両者の間に光り輝く謎の戦士が現れて、ザボエラの呪文をはじき返した。ヒムと名乗るその戦士の正体は、なんとハドラーがオリハルコン製のチェスの駒から禁呪法で生み出した親衛騎団の一員であった。彼はザボエラを捕らえると、ダイにとどめを刺すことなくその場から去って行った。敵に救われる形になったダイたちは、ひとまずパプニカへと戻ることにする。一方、魔王軍では、帰還したヒムをはじめとするハドラー親衛騎団が大魔王バーンの前に並び拝謁していた。兵士(ポーン)ヒム、騎士(ナイト)シグマ、僧正(ビショップ)フェンブレン、城兵(ルーク)ブロック、そして女王(クイーン)アルビナス。ハドラーをキングとした地上最強の軍団が、今ここに誕生する——。
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第44話 氷河に消えた勇者
ハドラーとの激闘の末に海へと落下し、姿を消してしまったダイ。絶望するポップに、今度はキルバーンが襲い掛かってくる。ポップはかつてマトリフにかけられた言葉を思い出し、撤退を決意。駆け付けたクロコダインの力も借りてキルバーンの追走から逃れると、後ろ髪をひかれながらパプニカへと帰還する。ヒュンケルはうなだれるポップを労うが、その言葉で一層責任を感じたポップは、すぐさま魔法力を回復しクロコダインたちとともにダイの捜索に出発した。そんなポップを見送ったヒュンケルは、ダイの安否が判明し次第、魔王軍の本拠地である死の大地に乗り込むべきだとレオナに提案する。一方、ダイと相打ちになりながらも氷河から生還したハドラーは、バーンに謁見しようとしていた。ハドラーが謁見の間に入ると、バーンは彼に対する評価の証として自らの素顔を明らかにする。さらにバーンは、これまでのハドラーの失策を水に流し、再び魔軍司令に任命するが、ダイの生存を確信するハドラーは、勇者討伐を優先したいと進言する。バーンはその願いを聞き届け、ハドラーに新たな部下を与えることにする。そのころ、氷の中でダイの剣に守られながら気絶していたダイは、ようやく目を覚まして……?
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第43話 最強剣激突
ハドラーとの激闘の末に海へと落下し、姿を消してしまったダイ。絶望するポップに、今度はキルバーンが襲い掛かってくる。ポップはかつてマトリフにかけられた言葉を思い出し、撤退を決意。駆け付けたクロコダインの力も借りてキルバーンの追走から逃れると、後ろ髪をひかれながらパプニカへと帰還する。ヒュンケルはうなだれるポップを労うが、その言葉で一層責任を感じたポップは、すぐさま魔法力を回復しクロコダインたちとともにダイの捜索に出発した。そんなポップを見送ったヒュンケルは、ダイの安否が判明し次第、魔王軍の本拠地である死の大地に乗り込むべきだとレオナに提案する。一方、ダイと相打ちになりながらも氷河から生還したハドラーは、バーンに謁見しようとしていた。ハドラーが謁見の間に入ると、バーンは彼に対する評価の証として自らの素顔を明らかにする。さらにバーンは、これまでのハドラーの失策を水に流し、再び魔軍司令に任命するが、ダイの生存を確信するハドラーは、勇者討伐を優先したいと進言する。バーンはその願いを聞き届け、ハドラーに新たな部下を与えることにする。そのころ、氷の中でダイの剣に守られながら気絶していたダイは、ようやく目を覚まして……?
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第42話 死の大地
真価を発揮したダイの剣によって、一刀両断にされた鬼岩城。ミストバーンは自らの失策に激昂し、これまで暗黒闘気で覆い隠していた真の力をあらわにしてポップたちを一掃しようとする。だがそのとき、どこからともなくキルバーンが出現。ミストバーンの怒気を鎮めると、二人はすぐに戦場から撤退する。キルバーンの捨てゼリフに挑発されたポップは、仲間の制止も聞かずに二人を追って飛び出してしまう。夢中で飛ぶうちに、やがて“死の大地”と呼ばれる魔の島にたどり着いたポップ。立ち込める異様な殺気に、彼はそこが魔王軍の総本山であることに気づく。キルバーンの策略により、ポップは単身で敵地に誘き出されていたのだ。待ち伏せしていたキルバーンの怪しい攻撃によりポップは絶体絶命の危機に陥るが、そこにダイが駆けつける。ダイはキルバーンの武器に傷を付け攻撃を封じたものの、鬼岩城との戦いで自身も体力のほとんどを使いきってしまっていた。両者攻め手を欠き、戦況は膠着状態となる。ダイたちは状況を打開するために動き出そうとするが、次の瞬間、落雷の中からハドラーが現れる。これまでとは段違いのパワーをまとったハドラーは、ダイに一対一の勝負を申し込む。
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第41話 最強の剣
マァムの言葉に心を動かされたヒュンケルが、正義の闘気で放った強烈な一撃。それは、アバン流槍殺法の最高奥義である虚空閃だった。その衝撃はミストバーンの顔を覆っていたマスクを破り、彼の素顔を暴き出した。激昂したミストバーンは、ヒュンケルの闘気を凌ぐほどのすさまじい暗黒闘気を放ち、ポップたちを八つ裂きにしようとする。さらに鬼岩城が、レオナや各国の王たちが避難していた大礼拝堂へと進撃を開始。パプニカ全土を絶望が覆い尽くす。一方そのころ、ロン・ベルクがついに、地上最強の剣「ダイの剣」を完成させた。鍵がかかったように鞘から抜くことができないその剣は、ダイが戦いの中で真の力を欲したときにだけ自らの意思で封印を解くのだという。ダイはできたばかりの剣を持ってパプニカへと急行。ポップたちを闘魔滅砕陣から解放すると、今にも大礼拝堂を潰さんとする鬼岩城を止めに向かう。巨大な魔城を前にしたとき、ダイの剣はついにその封印を解放した。その威力は、ひと振りで鬼岩城の腕を切断するほど。さらに、ダイは竜闘気(ドラゴニックオーラ)を剣に込めて全身全霊の一撃を放つ。鬼岩城は一刀両断にされ、瓦礫と化したのだった。
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第40話 闇の師弟対決
ミストバーンの宣戦布告を合図に、魔影軍団のモンスターとポップたちとの戦闘が開始された。ポップやマァム、クロコダイン、さらにチウやバダックも加わり、それぞれが全力で立ち向かっていくが、無尽蔵に湧く敵を前に、彼らは少しずつ追い詰められていく。そこに、アバン流槍殺法の修業に出ていたヒュンケルが帰還する。習得した技で次々にモンスターをなぎ倒し、仲間たちの弱りかけた心を奮い起こす。すると、ついに鬼岩城からミストバーンが姿を現した。かつて闇の師弟関係にあったミストバーンとヒュンケル。因縁の二人の対決が幕を開ける。先手を取ったのはヒュンケルだった。怒涛の連続攻撃で畳みかけるが、ミストバーンは彼の技を破り、すかさず形勢を逆転する。驚くヒュンケルにミストバーンは、彼が暗黒闘気を失い弱くなったと指摘する。さらに、大技・闘魔滅砕陣でその場にいた全員の身体の自由を奪い、力の差を見せつけるミストバーン。ヒュンケルはミストバーンの暗黒闘気の力に対抗すべく、ミストバーンへの憎しみを燃やしてかつての暗黒闘気を取り戻そうとする。しかし、マァムがそんな彼に、正義の力だけで戦うよう涙ながらに訴え、その言葉はヒュンケルの心を動かす。
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第39話 鬼岩城大上陸
ダイのために地上最強の剣を作ることを約束した、魔界最高の名工、ロン・ベルク。長い時間をかけてじっくりとダイの手を観察したのち、彼はようやく剣を打ち始める。一方パプニカでは、世界各国の王によるサミットが開幕していた。しかし、秘密裏の会議にもかかわらずベンガーナ王が自らの軍事力を誇示するかのように軍艦や戦車を引き連れてやって来るなど、皆の足並みは揃っていない。話し合いもなかなか進展を見せず、レオナは頭を抱えてしまう。そんなとき、パプニカ近海に立ち込める不穏な霧の中から巨大な敵が出現する。その正体は魔王軍の移動要塞・鬼岩城だった。ハドラーからサミットの情報を聞いたミストバーンが、会議を潰すためにやって来たのだ。突如として現れた巨大魔城を迎え撃つべく、ベンガーナ王国の戦車部隊が出撃。用心棒として控えていたクロコダインも、バダックが修理した真空の斧を手に立ち上がる。メルルの能力でレオナたちの身に危機が迫っていることを知ったポップたち。剣の完成に立ち会わねばならないダイを置いて、パプニカへと急行する。到着した彼らが目にしたのは、堅牢な内部構造を露わにした鬼岩城の真の姿だった——!
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第38話 世界会議(サミット)
魔王軍との決戦に備えて、レオナが世界中の指導者を集めたサミットを開くという。その話を聞いたダイは、覇者の剣に代わる伝説の武器の情報が手に入るかもしれないと考え、会場となるパプニカへと向かうことにする。そのころ、ザボエラのアジトには、先の戦いの負傷の痕が残る、大掛かりな培養槽に繋がれたハドラーの姿があった。彼はザボエラに、自らの身体を超魔生物へと改造する実験をさせていたのだ。アジトを訪れたミストバーンに、改造が終わるまで、自分に代わって人間と戦ってほしいと頼み込むハドラー。アバンの使徒討伐に燃えるハドラーの覚悟を知ったミストバーンは、その頼みを受諾する。一方ダイたちは、テラン王の助言とメルルの占いで、ランカークス村という場所に伝説の剣のヒントがあることを知る。なんとそこはポップの生まれ故郷だった。村を訪れた一行は、武器屋を営むポップの父・ジャンクから情報をもらい、「魔界最高の名工」と呼ばれる魔族の武器職人、ロン・ベルクを訪問する。人間嫌いの彼はとりつく島もなくダイたちを追い返そうとするが、ダイがロン・ベルク作である鎧の魔剣で真魔剛竜剣を折ったと知ると態度を一変。ダイのために地上最強の剣を作ることを約束した。
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第37話 一瞬にすべてを
武神流拳法と回復呪文(ホイミ)を組み合わせた武神流最大の秘奥義・閃華裂光拳は、無敵とも思われた超魔生物に対しても有効だった。マァムは軽い身のこなしと閃華裂光拳でザムザを翻弄し、腹の口に飲み込まれていたダイの救出に成功する。意識を取り戻したダイは、彼女の戦いぶりを見て、自分の戦い方との違いに気づく。それは攻撃の一瞬に全パワーを集中して爆発させること。紋章の力が底を尽きかけている中、そこに活路があることを見出したダイは、チウに自身を覇者の剣の元まで連れて行くよう頼み込む。そんなダイの動きに気づいたマァムは、ザムザの注意を自分に引き付けるべく奮闘。ポップも残り少ない魔法力を振り絞って彼女をサポートする。ダイが覇者の剣に到達したとき、マァムが閃華裂光拳でザムザの右腕を破壊。そして、次の瞬間、ダイは残る力のすべてをかけた渾身のアバンストラッシュを放つ。見事ザムザに勝利したダイだったが、同時に剣は砕け散ってしまった。覇者の剣は偽物だったのだ。ザムザは敗北を認めると、自らの研究成果を詰めた額当てを父ザボエラに送り、灰となって消えていった。ザムザの父への思いに触れたダイはどこか共感を覚えるのだった。
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第36話 超魔生物対チウ
驚くべき巨体と驚異的なスピード、これまでとは段違いのパワー、外傷をすぐさま治癒する再生力……。超魔生物と化したザムザは強敵だった。ダイは竜(ドラゴン)の紋章の力を全開にして立ち向かうが体力の消耗が激しく、ポップの助太刀もまったく通用しない。力尽きたダイは、ついにザムザの腹の口に飲み込まれてしまう。誰もが絶望する最悪の状況。しかし、ただ一人、チウだけは諦めてはいなかった。何度ザムザに吹っ飛ばされても向かっていくチウの姿は、ポップにも再び立ち上がる勇気を与えた。二人は力を合わせてダイの奪還を試みる。一方、ザムザの生体牢獄(バイオプリズン)に閉じ込められた決勝進出者たちは、脱出を試みるも厚い壁に阻まれ、どうすることもできずにいた。皆が諦めかけるなか、謎の実力者・ゴーストくんの助言からこの牢獄が生命体であることに気づいたマァムは、修業で身につけた技で壁面を攻撃。すると、先ほどまでびくともしなかった厚い壁が大破した。牢を脱出したマァムは、すぐさまザムザに一撃を食らわせる。その攻撃は、超魔生物の再生力が及ばない武神流最大の秘奥義・閃華裂光拳。驚くザムザを相手に、マァムの反撃が始まる——!
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第35話 決勝戦の異変
ダイとポップは武闘家になったマァムと久しぶりの再会を果たした。マァムはロモスの武術大会で優勝し覇者の剣を手に入れることを二人に約束する。ダイたちの声援も受けながら、彼女は順調に予選を勝ち抜き、決勝へと駒を進めていく。しかし、決勝トーナメントが始まろうとしたそのとき、大会の主催者であるザムザが態度を急変させる。マァムを含む8人の決勝進出者を生体牢獄(バイオプリズン)へ閉じ込めると、自らの正体が魔王軍の妖魔学士ザムザであること、さらには妖魔士団長ザボエラの息子であることを明かした。彼は、あらゆるモンスターの長所を集めた究極の魔獣「超魔生物」の研究をしており、実験材料となる強靭な肉体を持った人間を集めるために、この武術大会を開いたのだという。ダイは竜(ドラゴン)の紋章の力を使い、マァムたちを解放するようザムザに迫る。しかしザムザは、ダイの必殺技・紋章閃を食らってもなお、余裕の笑みを浮かべていた。彼自身がすでに超魔生物の完成形に近づいており、ダイの攻撃にも耐えられる体を備えていたのだ。さらにザムザは超魔生物の本当の力を解放してダイに襲いかかる。
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第34話 ロスモ武術大会
ハドラーとザボエラの奸計を退け、パプニカに帰還したダイたちは、次なる戦いに備えていた。修業するうちに、竜(ドラゴン)の紋章の力を使った戦い方の弱点が明らかになる。一つはすぐにエネルギーが尽きてしまうこと。もう一つは、紋章の力に耐えられる武器がないことだった。そんな中、彼らは、ロモスで開かれる武術大会で優勝すると、伝説の武具「覇者の剣」が手に入るという情報を耳にする。伝説の武具なら竜(ドラゴン)の騎士の力にも耐えられるに違いないと考えたダイとポップは、大会への参加を決意。さっそく会場へと向かう。しかし二人が到着した時にはすでに参加受付は終了していた。仕方なく大会を見学することにした二人は、ある女性出場者の戦いぶりに瞠目する。大男を突き飛ばすほどの力を持った彼女の正体は、なんとマァムだった。拳聖ブロキーナの元で武闘家としての修業を積んできた彼女は、腕試しとして、兄弟子である空手ねずみのチウと共に大会に出場していたのだ。久しぶりの再会を喜ぶダイとポップは、自分たちに代わって覇者の剣を手に入れてほしいとマァムに依頼する。そのころ貴賓席では、ある男が大歓声に沸く闘技場へ怪しい視線を送っていた。
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第33話 ザボエラの奇策
バーンから最後のチャンスを与えられたハドラーは、ザボエラと共に、自らダイ討伐に乗り出すことにする。一方ダイたちは、次なる敵の襲来に備え、メルルの小屋でバランとの戦いで負った傷を癒していた。ポップが小屋の外で一人見張りをしていると、彼の前に意外な人物が現れる。
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第32話 父との決別
武器を失い、バランの猛攻に防戦一方のダイ。しかし、バランもまた、ギガブレイクを放てないほどに魔法力が底を尽きかけていた。まさに、両者とも後がない状況の中、ヒュンケルから鎧の魔剣を託されたダイは、仲間たちの思いを一つにして、バランとの最後の戦いに挑む。一方、レオナが懸命にかけ続けるザオラルに、なんの反応も見せないポップ。彼の意識は不思議な空間の中にあった。自分が命を落としたことを悟るポップの前に、ゴメちゃんが現れる。ダイが一人で戦い続けているというゴメちゃんの呼びかけに、ポップは感情を昂らせる。すると、それに呼応するかのように、事切れたはずのポップの身体がバランに呪文を放った。驚くバランの一瞬の隙に、ダイはアバンストラッシュを放ち、バランも渾身の力で迎え撃つ。父子の因縁の戦いは相打ちで決着した。戦いの中で、捨てたはずの”人の心”にうちのめされたバランは、ダイを突き放しつつも、竜(ドラゴン)の騎士の力でポップを蘇生させ、その場を後にする。その父の背中を、ダイはただ見つめるのだった。時を同じくして、鬼岩城では、失策続きのハドラーにバーンが最後のチャンスを与えていた……。
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第31話 父と子の戦い
ダイの右手の拳に浮かび上がった竜(ドラゴン)の紋章 。それは、母ソアラから受け継いだ人間の心によってもたらされた奇跡なのか...?竜の紋章の力を一点に集中させることで、バランをも上回るパワーを得たダイは、怒りを燃やして 父と戦う。 バランもまた竜闘気(ドラゴニックオーラ)を纏ってそれに反撃する。二人の竜(ドラゴン)の騎士が激しくぶつかり 合う。はじめのうちは、パワーをセーブして戦っていたバラン。しかし、ダイの猛攻に逆上し、 息子に向かって容赦なくドルオーラを放つ。すさまじい威力の超呪文を、ダイはルーラで回避するも、バランはすぐさまドルオーラを放つ。ダイは竜闘気を纏ってその攻撃を耐えしの ぎ、逆にバランへと渾身のアバンストラッシュを食らわせる。ついに父子の戦いが雌雄を決したかに思われたが、ダイのナイフは竜の騎士の力に耐えきれず、バランに止めを刺す前に崩壊してしまった。千載一遇のチャンスを逃したダイに、バランは真魔剛竜剣を手にして再び襲い掛かる。一方、レオナは事切れたポップの 身体に、蘇生呪文(ザオラル)を唱えるが―
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第30話 ポップの覚悟
竜魔人と化したバランの強さは想像を絶していた。バランはポップたちを次々に打ちのめすと、竜(ドラゴン)の騎士の秘呪文ドルオーラで止めを刺そうとする。全員が死を覚悟したそのとき、戦いの場に、竜(ドラゴン)の紋章に導かれて地下牢を抜け出してきたダイが現れる。紋章の共鳴によってバランが父であることを悟るダイ。どうしても阻止したかった父子の対面が実現してしまう最悪な状況の中、ポップの脳裏にある逆転の一手が浮かぶ。それは師アバンがハドラーとの戦いで使った、自らの命を引き換えにはなつ呪文メガンテだった。ポップは全生命エネルギーを込めて呪文を唱える。その大爆発を目の当たりにしたダイは、ついに失っていた記憶を取り戻したのだった。しかし、ポップ最期の大魔法でもバランを傷つけることはかなわなかった。ポップの亡骸を無造作に放り、泣きながら向かってくるゴメちゃんをもぞんざいに弾き飛ばすバラン。彼の理不尽な振る舞いに、ダイは怒りを爆発させる。バランは再びダイの記憶を奪おうとするが、ダイは必死に抵抗し、右手を天に掲げると、その拳でバランを強く殴りつけた。その右手の甲には、竜(ドラゴン)の紋章が輝いていた。
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第29話 バランの怒り
ポップを人質にして、ヒュンケルに迫るボラホーン。アバンの使徒の危機に、深いダメージを負ったラーハルトが意外な行動に出る。そして、ラーハルトは自らの過去を、バランへの思いを語るのだった。そのころ、テラン城前で待ち構えるレオナとクロコダインの元には、ついにバランが現れた。城を去ったポップの真意に気付いたクロコダインは、覚悟を決め決死の戦法でバランに挑む!
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第28話 ダイの秘密
ダイがいるテラン城に接近していくバラン。メルルの能力でそのことを知ったレオナは、牢の中で震えるダイにナイフを渡して、戦うように強く呼びかけると、クロコダインと共にバランを迎え撃つために出陣する。一方、竜騎衆と戦うヒュンケルは、ラーハルトの攻撃に打ちのめされてもなお、立ち上がろうとしていた。ダイは地上の人間すべての希望だと言うヒュンケルに、ラーハルトはバランの壮絶な過去を語り始める――。15年前、人間の娘ソアラと恋に落ち、息子ディーノをもうけたバラン。しかし、彼を疎む人間によって、ソアラは命を奪われ、ディーノも異国送りにされてしまった。バランは人間を強く憎むようになり、人間を滅ぼそうという大魔王バーンの軍団に入ったのだという。その話を聞いたヒュンケルはバランに共感しながらも、彼の人間への憎しみを止めると決意し、再びラーハルトへと立ち向かっていく。ラーハルトは再度ハーケンディストールを繰り出すが、今度はヒュンケルがその裏をかいてグランドクルスを放つ。激戦を制したのはヒュンケルだった。しかし、安堵する間もなく、ヒュンケルの背後に、一度は倒れたはずのボラホーンが立ち上がっていた!
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第27話 陸戦騎ラーハルト
一人で竜騎衆に立ち向かい、窮地に陥っていたポップ。そこに駆け付けたのは、ヒュンケルだった。頼もしい加勢が現れたことで、戦況は一気に逆転する。ポップはガルダンディーを、ヒュンケルはボラホーンをそれぞれ撃破した。負傷して気を失ってしまったポップに代わり、ヒュンケルは残るラーハルトと対峙する。しかし彼は、ガルダンディーやボラホーンをはるかに上回る実力の持ち主であった。さらに、ラーハルトが持つ槍は、ヒュンケルの「鎧の魔剣」と同じ魔界最高の名工《 ロン・ベルク 》の作品「鎧の魔槍」だったのだ。共に武器を鎧化(アムド)して向かい合うヒュンケルとラーハルト。太刀筋がまったく見えないほどのスピードと正確性で槍を操るラーハルトに、ヒュンケルは苦戦を強いられる。ラーハルトはヒュンケルの作戦の裏をかき、自身の最強技・ハーケンディストールを放つ。直撃を食らったヒュンケルは倒れ、鎧は砕け散ってしまった。そのころ、テラン城では、ダイの額に竜(ドラゴン)の紋章が浮かび上がっていた。それは父バランの接近を知らせており、バランもまたダイの居場所を感じ取っていた。親子の額で竜(ドラゴン)の紋章が共鳴する。
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第26話 竜騎衆大接近
陸戦騎ラーハルト、海戦騎ボラホーン、空戦騎ガルダンディーの三人からなる最強の竜使い(ドラゴンライダー)集団・竜騎衆を呼び集めたバランは、彼らと共にダイ奪還を目指して再びテラン王国へと出陣する。一方テラン王国では、記憶を失ったダイがバランと対面しないように、レオナたちがテラン城の地下牢でダイをかくまうことにしていた。そのとき、メルルがこちらをめがけてやってくる複数の憎悪のエネルギーを察知する。それがバランと竜騎衆だと知った一行は、焦りと不安から思わず言葉をなくしてしまう。ポップは、戦意を失ったふりをして仲間の元から離脱し、一人、バランたちの足止めに向かうことにする。バランたちと対峙したポップは奇襲を仕掛けるが、その攻撃はバランにも竜騎衆にも通用しなかった。竜騎衆はバランを先に行かせて、三人でポップを仕留めることにする。すぐさまポップを圧倒する竜騎衆だったが、ポップは不意を突いてガルダンディーが操るスカイドラゴンを撃破。激昂したガルダンディーはポップの魔法力と体力を奪って切り刻もうとする。しかし、そこにヒュンケルが駆けつける――。
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第25話 戦慄の竜闘気
竜(ドラゴン)の騎士の最強たる秘密「竜闘気(ドラゴニックオーラ)」を全開にしたバランには、クロコダインの攻撃は一切通用しなかった。しかし、クロコダインはボロボロになりながらも、何度でも立ち上がり、バランに立ち向かっていく。ギガブレイクを食らって倒れていたダイも立ち上がる。ダイとクロコダインは力を合わせてバランを攻撃し、竜闘気(ドラゴニックオーラ)を破って傷を負わせることに成功する。ダイやその仲間たちの底力を目の当たりにしたバランは、ダイの強さの根源である仲間との絆を断ち切ることにする。バランが唸り声をあげると、ダイとバラン、二人の竜(ドラゴン)の紋章が共鳴。ダイは頭を抱えてうずくまってしまう。やがて共鳴が止むと、力を使い果たしたバランはその場から退却していった。強大な敵が去り、ホッとする一行だったが、それも束の間。目を覚ましたダイは、なんとすべての記憶を失っていた。頼りのダイがまるで子どものようになり、ポップたちはなすすべもなく、途方に暮れてしまう。一方、退却したバランは体力の回復を図りながら、ダイ奪還作戦に備えて、自らの最強の部下・竜騎衆を召喚していた――。
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第24話 竜騎将のバラン
バランがダイに明かした竜(ドラゴン)の騎士の使命――それは、人間を滅ぼすことだった。バランはさらに、竜(ドラゴン)の騎士はもともと、人間、魔族、竜の戦いを粛正するために神々が生み出した究極の戦士であり、いずれかの種族が野心を抱いたときに天罰を与える存在であると語り聞かせる。しかし、バーン打倒を志すダイは、そんなバランの言葉を否定し、抵抗。業を煮やしたバランは、力ずくでダイを連れ帰るべく、すさまじい攻撃でダイを吹き飛ばす。劣勢のダイに、バランはさらに驚くべき真実を告げる。なんと、ダイは「ディーノ」という名のバランの息子だというのだ。衝撃の告白にショックを受けるダイ。だが、彼はそれでもなお立ち上がり、竜(ドラゴン)の紋章を発動させ、ライデインストラッシュでバランに向かっていく。ダイの最強技はバランに剣を抜かせはしたものの、まったく通用せず、逆に、バランの大技「ギガブレイク」で返り討ちにされてしまう。怒りに駆られるポップがバランに立ち向かおうとしたそのとき、彼らの前にクロコダインが現れる。戦いに名乗りをあげたクロコダインを、バランは「竜(ドラゴン)の騎士最強の秘密」で迎え撃つ。
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第23話 竜の騎士
ベンガーナを急襲したドラゴンの群れを迎え撃つダイ。ヒドラに打ち下ろした彼の剣は硬い皮膚の前に砕け散ってしまった。さらにそこに、ポップが倒し損ねたドラゴンも合流。最悪の状況に誰もが敗北を覚悟するが、ダイは竜(ドラゴン)の紋章の力を発揮して、ドラゴンたちを次々になぎ倒す。ダイは見事に勝利を収めたものの、その鬼気迫る戦いぶりに圧倒された人々に恐れの目を向けられてしまう。そんな人々の態度にショックを受けるダイの前に、キルバーンが出現する。彼は、ダイの本当の姿を見ることができたとほくそ笑むと、何もせずに消えていった。ダイ自身も知らない、ダイの本当の姿について、占い師のナバラとメルルが語るに、ダイはテラン王国の伝説にある竜(ドラゴン)の騎士であると言う。その言葉を聞き、ダイたちはテラン王国へと向かうことにする。テラン王国には、竜の神が眠るという湖底の神殿があった。そこに行けば自身のルーツを知れるかもしれないと考えたダイは、一人、神殿へと赴く。ダイが神殿で自らの秘密に直面していたその時、なぜかそこに超竜軍団長バランが現れる。臨戦態勢を取るダイ。しかし、バランはそんなダイに意外な言葉をかける――。
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第22話 デパートへ行こう
度重なる激戦で傷んだ武器を新調するために、ベンガーナ王国のデパートに行くことにしたダイとレオナ。ダイの力になるようにとマトリフに送り出されたポップも、彼らに同行する。ベンガーナは、世界一ともいわれる経済力を持ち、豊富な武器・物資で魔王軍の侵攻を防いでいることから、「最も安全な国」と呼ばれる王国だ。久しぶりに姫としての職務から解放されたレオナは、ダイとポップを振り回しながら買い物を満喫する。一方、デパートに初めて入るダイとポップもまた、見たことのない武器や防具、アイテムの数々に心躍らせていた。買い物のさなか三人は、ドラゴンの皮膚をも貫くという「ドラゴンキラー」のオークション会場で、口の悪い老女・ナバラとその孫・メルルという二人の占い師と出会う。ナバラとメルルと別れたのちに、レオナがドラゴンキラーのオークションに参加していると、突如としてベンガーナの街をドラゴンの群れが襲撃。人々は大パニックに陥ってしまう。ダイたちは手分けをして、ドラゴンの迎撃と人々の避難誘導を行うことにする。一方で、市街にいたメルルも、瓦礫に挟まれた人の手助けをしていた。巨大なヒドラが迫り、絶体絶命のメルルのもとにダイが駆けつける!
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第21話 マァムの決意
フレイザードを倒したダイたちは、少しずつ復興するパプニカで次なる戦いの準備をしていた。そんな中、魔弾銃を失い自身の立場に悩んでいたマァムは、マトリフの言葉をきっかけにある決意を固める。それは、一度ダイたちと別れ、ロモスの山奥にいるという「武術の神様」のもとで武闘家になるための修業を積むことだった。さらなる強敵の出現に備え、魔弾銃に代わる力を手に入れようというマァムの選択を、ダイたちは驚きつつも受け入れる。ポップはマァムをルーラでロモスまで送り届けると、彼女への想いを胸に秘めながら精一杯のエールを送るのだった。一方そのころ、鬼岩城のハドラーの前には、「魔王軍の死神」の異名を取るバーン直属の殺し屋・キルバーンとその使い魔であるピロロがやってきていた。ダイとの戦いに負け続きのハドラーに、脅しをかけるキルバーン。そのとき、超竜軍団長の竜騎将バランが、ダイとの戦いに名乗りを上げる。バランはハドラーに、そしてダイと自分を会わせまいとするハドラーの企てを見抜いたと言い放つ。ダイが竜(ドラゴン)の騎士であることに気づいたのだ。ヒュンケルたちの追跡を逃れるために移動する鬼岩城の中で、魔王軍のさまざまな思惑がぶつかり合う――。
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第20話 今すべてを斬る
ダイたちが死闘を繰り広げていたころ、ヒュンケルとの戦いで致命傷を負ったはずのハドラーは、ミストバーンの暗黒闘気によってさらなるパワーを得てよみがえっていた。一方、ダイの空裂斬でコアを破壊されたフレイザードの身体は、真っ二つに分裂し、決着がついたかに思われた。だが、突如現れたミストバーンから魔影軍団最強の鎧を与えられ、フレイザードは再び強力なパワーを得る。執念をみなぎらせてダイに襲い掛かっていくフレイザード。しかし、空裂斬を会得してアバン流刀殺法は完成させたダイは動じず、地、海、空その全てを極めた完成版とも言える渾身のアバンストラッシュを放って、フレイザードを討ち破った。戦いを終えたダイたちは、レオナのもとへと駆け付ける。氷漬けのレオナを救うため、マァムはギラが込められた魔弾銃の弾にさらにベギラマ込めることを提案するも、ベギラマを唯一使えるポップの魔法力は切れていた。絶体絶命と思われたその時、レオナを助けたいと強く願うダイの額に紋章が現れ、ベギラマを込めることに成功する。ダイが魔法を込めた弾は、見事にレオナを救出したが、その衝撃で魔弾銃は壊れてしまった。犠牲を払いながらも戦いに勝利した一行は束の間の安息を楽しむのだった。時を同じくして、遠くカール王国でザボエラからの報告を聞いていたバランは、ある重大な事実に気づくのだったーー。
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第19話 アバン流最後の奥義
ようやくバルジの塔にたどり着いたダイ、ポップ、マァムは、塔の前でフレイザードに行く手を阻まれてしまう。しかし、クロコダインとヒュンケルの登場に、自分が劣勢であることを悟ったフレイザードは、決死の秘技・弾岩爆花散を放つ。自らの身体を粉々にし、岩の弾となってぶつかってくるフレイザードに、苦戦を強いられるダイたち。ダイはヒュンケルの助言を受け、フレイザードの命の源となる核(コア)を見極め砕こうとする。しかし、無数の岩の中からたった一つしかないコアを見つけるのは至難のわざ。苦悩するダイの脳裏に、かつてアバンの教えにあった空裂斬の極意がよみがえる。勝機を見出したダイはフレイザードに、最後の勝負を挑む。その申し出を受けたフレイザードは氷炎爆火散を放ち、ダイはぶっつけ本番の空裂斬を繰り出す。ダイの技は未完成ながら、フレイザードのコアにダメージを負わせる。だが、やはり決定打には至らない……。だが、そのとき、ヒュンケルがダイの目を封じ、「心の目で悪のエネルギーを感じろ」と叫ぶ。その言葉の意味を理解したダイは、心眼でフレイザードのコアの在りかを見極め、空裂斬で一刀両断にする――!
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第18話 ヒュンケル対ハドラー
地底魔城と共に消えたと思われていたヒュンケルの登場に、驚くポップとマァム。なんと彼は、地底魔城と共にマグマに飲まれる寸前、クロコダインに救い出されたのだという。ダイたちアバンの使徒に力を貸すべく戦地に駆け付けたヒュンケルはポップとマァムをバルジの塔へと向かわせ、父の仇・ハドラーとの一騎打ちを買って出る。一方、裏切り者へ怒りを燃やすハドラー。二人の死闘が幕を開ける。ブラッディースクライドでハドラーの左胸を刺突するヒュンケルだったが、心臓を二つ持つハドラーは攻撃に耐え、ヒュンケルの一瞬の隙を突いてメラゾーマとベギラゴンを食らわせる。ハドラーの猛攻に意識を失ってしまったヒュンケルはかつてのアバンとの修業を夢に見る。アバンの教えを思い出したヒュンケルは、己の闘気を額に集中させグランドクルスを放つ。だが、ハドラーはヒュンケルの命を懸けた大技をも、配下のモンスターたちを盾にしてしのいでしまった。力を使い果たし意識を失っているヒュンケルにハドラーがとどめを刺そうとしたその瞬間、ヒュンケルは無意識のまま最後の闘気でハドラーの右胸を貫き、残っていた心臓を破壊した。そのころ、クロコダインが炎魔塔を崩壊させたことで、結界は消滅。ポップ、マァムと合流したダイは、レオナを救うためバルジの塔へと急ぐ。
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第17話 不死身の救世主
バルジの島に到着したダイたちは、二手に分かれて氷魔塔と炎魔塔を破壊に向かう。ダイとバダックが炎魔塔に到着すると、そこにはザボエラとミストバーン、そして彼らが率いる妖魔士団、魔影軍団の モンスターたちが待ち構えていた。ダイはミストバーンの暗黒闘気を操る技に苦戦を強いられ、バダックはザボエラの“死の言葉”で追い詰められていく。一方、氷魔塔に向かったポップとマァムを待ち受けていたのは、魔軍司令ハドラーだった。マァムは果敢に向かっていくが、大魔王バーンによってさらに力を増したハドラーには歯が立たない。マァムを守るために奮起したポップがベギラマを繰り出すが、それもハドラーには通用しない。逆にハドラーは勝負を決せんと極大閃熱呪文(ベギラゴン)を放つのだった。炎魔塔、氷魔塔それぞれで窮地に陥るダイたち。そのとき、炎魔塔にクロコダインが助太刀に現れる。その圧倒的な力でモンスターたちを一蹴したクロコダインは、ダイをフレイザードがいるバルジの塔へと向かわせる。さらに、ハドラーがマァムに止めを刺そうとしたその瞬間、氷魔塔が崩れ、そこにはヒュンケルの姿があった。
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第16話 大魔道士マトリフ
一行を救ったマトリフの正体は、かつてアバンと共に戦い、現在は洞窟で隠遁生活を送る大魔道士だった。ダイたちへの助力を当初は頑なに拒否していたマトリフだったが、ダイがアバンの最後の弟子だと知ると態度を軟化させ、フレイザードの禁呪法を打ち破りレオナを救うために力を貸すことに同意する。レオナ救出のため、各々準備を進めるダイたち。ポップはマトリフに瞬間移動呪文(ルーラ)で魔の森へと連れて行かれ、厳しい特訓を受けることになる。だが、覚悟の足らない甘えた態度のポップに、マトリフは厳しい言葉を投げかけ、ポップを置いて、そのままルーラで飛び去ってしまった。マトリフがダイたちの元に帰還すると、辺り一帯にフレイザードの声が響き渡り、レオナの命が明日の日没までであることを告げられる。ダイたちは、船に乗ってバルジの島へと行き、炎魔塔と氷魔塔を爆破するという作戦を決行することにする。一同が船に乗るメンバーを話し合っていると、ポップが自力でルーラを使って帰ってきた。マトリフはそんなポップを認め、彼とダイ、マァム、バダックを乗せて船を出発させる。だがそのころ、ハドラーたち魔王軍は総攻撃をかけるべく進軍していた。
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第15話 恐怖の結界呪法
レオナを守るため、そしてヒュンケルの仇を討つため、フレイザードに立ち向かっていくダイ。彼の魔法剣はフレイザードにも通用し、右腕に大きなダメージを与えることに成功する。しかし、フレイザードは腕を再生し、自らを構成する岩石を放つ氷炎爆花散で反撃する。それは攻撃技であると同時に、氷炎魔団・不敗の戦法、氷炎結界呪法を発動する合図でもあった。あたり一帯に強力な結界陣をはるこの呪法のために、ダイたちは呪文を封じられ、力が発揮できなくなってしまう。ピンチを悟ったマァムは冷静に撤退を持ちかけるが、ダイはそれを受け入れられない。するとフレイザードは、ダイたちを足止めすべく、レオナを伝説の禁呪法で氷漬けにしてしまう。あまりに残忍なたくらみに、ダイは激しい怒りにかられる。しかし、マァムは再度、撤退して体制を立て直すことを提案。それでも戦おうとするダイをやむなく気絶させて、気球でその場を脱出する。フレイザードは追手を放ち、気球を攻撃するが、あわや海に墜落かと思われたそのとき、崖に開いた洞穴から何者かが魔法を放って追手を撃退する。なんとか無事に陸地に降り立ったポップたちが洞穴に入ってみると、そこにいたのはマトリフという老人だった。
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第14話 氷炎将軍フレイザード
激闘の末に、不死騎団長ヒュンケルに勝利したダイたち。ようやく分かり合えた兄弟子を失った悲しみを抱えながら、一行は再びレオナを探すことにする。バダックの助言を受けて、神殿の地下倉庫にあった信号弾を上げると、ダイたちの前にパプニカ三賢者の一人・エイミが気球に乗ってやって来た。エイミによると、レオナはバルジの島に身を寄せているらしい。レオナはじめパプニカの人々は気球を連絡船として、島の中央に立つ塔を拠点に反撃の機をうかがっていたのだ。ダイたちは気球に乗って、急いでバルジの島へと向かう。精神的にも肉体的にも追い詰められつつある兵士たちを束ね、勇者ダイの到着を待ちわびていたレオナの前に、ダイよりも先に氷炎将軍フレイザードが現れる。パプニカ三賢者のアポロとマリンが応戦するが、フレイザードは火炎呪文(メラゾーマ)を5発同時はなつフィンガーフレアボムズで圧倒。レオナは絶体絶命の危機に陥る。だが、そのとき、ダイが到着する。
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第13話 決着の瞬間
ライデインを受けたヒュンケルだったが、その肉体はダメージを耐え抜いた。渾身の魔法も破られてしまったダイは、ヒュンケルが放ったブラッディースクライドをくらい、意識を失ってしまう。そのとき、闘技場にマァムが現れ、隠し部屋で見つけた「魂の貝殻」をヒュンケルに手渡す。そこにはバルトスの遺言が収められていた。彼の命を奪ったのはアバンではなくハドラーであり、アバンがヒュンケルを引き取ったのはバルトスの最後の願いだったことを知る。アバンは、ヒュンケルが自分を恨んでいたことを知りながら、見守り続けていたのだ。突如明かされた真実に、ヒュンケルは激しく動揺する。一方ダイは、無意識状態のまま立ち上がり、剣と魔法を合わせた魔法剣を編み出す。剣に雷をまとったダイの新技「ライデインストラッシュ」は、ヒュンケルの鎧を粉砕。ダイはついにヒュンケルに勝利する。ダイに敗れたヒュンケルはマァムの優しさに触れ、自らの過ちを悔いるのだった。しかし、アバンの使徒が真に心を通じ合わせたのも束の間。彼らの前にフレイザードが現れ、地底魔城がある火山の噴火を誘発させる。ヒュンケルは最後の力を振り絞りダイたちを火山から脱出させると、マグマの中に消えていった。
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第12話 ふたりのライデイン
クロコダインの加勢で、辛くも戦線から離脱したダイとポップ。二人の前に、レオナのお付きの剣士・バダックが現れる。彼は二人を介抱すると、レオナには最強の賢者三人が付いているから、きっとどこかで生きているはずだと告げる。戦いのさなか語られたヒュンケルの過去に動揺し、紋章の力を発揮できなかったことを落ち込むダイに対しポップは「ヒュンケルを倒さないと、マァムもレオナも救えない」と叱咤。二人は、もう一度力を合わせて戦うことを誓い合った。 そして翌朝。圧倒的な力を持つヒュンケルに対抗するべく策を練ったポップは、ダイに電撃呪文(ライデイン)を使うことを提案する。しかし、ライデインは勇者のみが使える呪文で、ダイはまだ使うことができない。そこでポップは、二人で協力してライデインを放つ方法を考えだす。半日以上の特訓を経てようやく呪文をものにしたダイとポップは、マァムを救出するため、ヒュンケルの居城・地底魔城へと乗り出す。闘技場でヒュンケルと対峙した二人は、特訓の成果を活かしてライデインを発動する。
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第11話 魔剣戦士ヒュンケル
ダイのアバンストラッシュはヒュンケルには通用しなかった。 アバンとその弟子に対する強い憎しみに燃えるヒュンケルは、「鎧の魔剣」をまとってダイたちにぶつかっていく。 あらゆる攻撃呪文をはじく最強の鎧は、ダイ、ポップ、マァムの三人がかりの攻撃もものともしない。 いったいなぜ、ヒュンケルはそんなにもアバンを憎むのか?マァムが疑問を投げかけると、彼は自身とアバンの過去を語り出した。 ヒュンケルは、魔王軍のモンスターである地獄の騎士バルトスに育てられた身だった。しかし、バルトスはアバンによって命を奪われてしまう。ヒュンケルは父の仇を討つために、アバンに弟子入りをする。 修業を経て力を付けたヒュンケルは、独自に編み出した必殺剣・ブラッディースクライドでアバンを攻撃するが、返りうちに合う。 そうして死にかけていたところをミストバーンに救われて魔王軍に加担したのだった。 過去を語り終えたヒュンケルがダイにとどめを刺そうとしたそのとき、クロコダインが現れ、満身創痍のダイとポップを戦線から離脱させる。 ヒュンケルはクロコダインを倒し、戦場に残されたマァムを人質にしてダイたちをおびき寄せることにする。
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第10話 いざパプニカ王国へ
クロコダインとの激戦に勝利したダイたちは、レオナを救うためパプニカ王国を目指す。パプニカを有するホルキア大陸は、かつて魔王の居城があった大陸であり、魔王軍から不死身の軍団が送り込まれて、最大の激戦区となっているという。パプニカに着いたダイたちが目にしたのは、想像を絶する光景であった。そのころ、鬼岩城ではハドラーが全軍団長を招集していた。氷炎魔団の氷炎将軍フレイザード、超竜軍団の竜騎将バラン、魔影軍団の魔影参謀ミストバーン、そしてザボエラ。クロコダインを除く五人の軍団長が集うはずだったが、一人足りない。どうやら残りの一人は、バーンの命を受けてダイの討伐に向かったらしい。一方、レオナを探す一行はモンスターに取り囲まれるが、白い外套をまとった男が大地斬で敵を蹴散らし助けてくれた。新たなアバンの弟子の登場を喜ぶダイたち。しかし、男はそんなダイたちを一笑に付す。なんと彼こそが、バーンからダイ抹殺の勅命を受けた不死騎団の軍団長・魔剣戦士ヒュンケルだったのだ。彼はかつてアバンに師事したが、正義の非力さに失望してその身を魔の道に染めたのだという。ダイはヒュンケルに向かっていくが、アバン流刀殺法を知り尽くすヒュンケルには、アバンストラッシュすらも通用せず……?
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第9話 ひとかけらの勇気
クロコダインの獣王痛恨撃により大きなダメージを受けたダイ。ダイを救おうとするマァムもまた妖魔司教ザボエラ が操るあくまのめだまによって縛り付けられてしまった。その様子をニセ勇者パーティーの魔法使い・まぞっほに見せられたポップだが、それでも恐怖心に打ち勝てず動けないでいた。そんなポップに、まぞっほが語りかける。「胸に勇気のかけらが一粒でも残っているうちに早く行け」と。その言葉に背中を押されたポップは、ついに城に向かって走り出した。 クロコダインがダイにとどめを刺そうとしたそのとき、ポップが大広間に到着した。恐怖に震えながらも、クロコダインに立ち向かっていく。クロコダインの硬い身体でポップのマジカルブースターの宝石部分が砕かれてしまうが、それはポップの作戦だった。ポップはそのかけらで魔法陣を作り、マホカトールを発動する。彼の狙いは、ブラスを邪悪な意志から解放し、ダイが思いっきり戦えるようにすることだったのだ。 その思いに応えるようにダイは再び立ち上がる。額には竜(ドラゴン)の紋章が浮かんでいた。ダイとクロコダインはそれぞれの最強技で激突。戦いを制したのはダイだった。敗れたクロコダインは卑怯な策に手を染めたことを悔い、ダイの強さと、ポップの勇敢さを讃えるのだった。
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第8話 百獣総進撃
夜遅くロモス城下町に到着したダイたちは、宿で一晩を過ごすことにする。ダイはその宿で、かつてデルムリン島にやって来たニセ勇者パーティーと再会する。 そして夜明け。ダイたちは町中に響き渡る獣たちの咆哮で目を覚ます。クロコダインが百獣魔団のモンスターたちを率いて総攻撃を仕掛けてきたのだ。すぐさま宿を飛び出していくダイ。マァムもポップを連れダイを追おうとするが、ポップは怖気づいてしまっていた。失望したマァムはポップを置いて、単身でダイを追いかける。 ロモス城の大広間では、ダイとクロコダインが対峙していた。マァムもそこに駆け付けたるが、クロコダインはザボエラから渡された魔法の筒を取り出す。中から現れたのは、なんとブラスだった! マホカトールで守られたデルムリン島の外では大魔王の魔力に支配されてしまうブラスは、自らを見失い、ダイのこともわからず襲い掛かる。しかしダイは、たった一人の家族であるブラスに反撃することができない。さらにクロコダインの最強技・獣王痛恨撃を食らい、ダイはついに倒れてしまう。
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第7話 マァムの想い
マァムが突然ダイを攻撃したことに驚くポップ。だがじつは、彼女が放った魔弾銃の弾丸にはまひを治す呪文「キアリク」がつまっていた。それによってダイのまひは回復。さらにマァムの攻撃でクロコダインが一瞬ひるんだ隙を突いて、ダイはクロコダインの左目に一撃を食らわせる。負傷したクロコダインはその場から撤退していった。 ピンチを脱し、ネイルの村へとやって来たダイとポップは、マァムとアバンの間につながりを知る。なんと、マァムの両親はかつてアバンと共に戦った仲間であり、魔弾銃はマァムがアバンの修業を受けた際、卒業の日に彼からもらったものだったのだ。「正義なき力が無力であるのと同時に、力なき正義もまた無力」。そんなアバンの教えを守って村を支えてきたマァムに、ダイとポップはアバンの死を伝えられない。しかし、マァムは偶然そのことを知ってしまう。 村の長老から魔法の修業を受けて成長を感じたダイは、翌朝、ポップと共に村を発つことにする。そしてマァムも、彼らと共にアバンの遺志を継いで戦うことを決心する。ダイとポップは、彼女を新たな仲間として温かく迎えるのだった。三人のアバンの使徒は、ロモス城を目指す――。 そのころ、クロコダインのもとに、妖魔士団の軍団長・妖魔司教ザボエラが助力を名乗り出ていた……。
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第6話 獣王クロコダイン
アバンの遺志を継いで大魔王バーンを倒すため、ダイは島を出ることを決意する。ポップもダイと共に船に乗り込み、ロモス城を目指す。道中の魔の森で二人はモンスターに襲われていたところを、魔弾銃(まだんガン)を操る少女・マァムに救われる。マァムたちと別れたダイたちが再び道に迷っていると、彼らの前に、ハドラーからダイ討伐の命を受けた百獣魔団の軍団長・獣王クロコダインが現れる。ポップは強大なパワーを持つクロコダインに恐れをなして、その場から逃げだしてしまう。残されたダイは大地斬で応戦するも、クロコダインはびくともしない。攻守に隙のないクロコダインを前に、ダイはじりじりと追い詰められていく……。ダイが苦戦しているその頃、ポップは、ゴメちゃんを届けるためにダイたちを追いかけていたマァムと合流していた。マァムがアバンのしるしを持っていることに気付いたポップは、彼女と共にダイの元へと戻る。身体がしびれて動けず危機に瀕していたダイに、マァムは魔弾銃を放つ――!
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第5話 アバンのしるし
ハドラーが放ったベギラマは、ダイとポップをかばったアバンに直撃。アバンは今の自分たちの戦力では勝機がないことを悟る。一計を案じ、覚悟を決めたアバンはダイたちにアストロン(鋼鉄変化呪文)をかけ、二人の弟子に卒業の証「アバンのしるし」を与える。身体が鋼鉄と化したダイとポップは、アバンが死ぬ気であることに気付きながらも、戦いを見守ことしかできなかった。アバンは自らの全生命エネルギーを爆発力に変えて、自己犠牲呪文≪メガンテ≫を放つ……!しかし、彼の最期の大呪文でもハドラーを倒すことはかなわなかった。ハドラーは遺されたダイとポップにとどめを刺そうとするが、ダイはアストロンを破って応戦。そのとき、ダイの額には再び紋章が浮き上がる。ダイ渾身のアバンストラッシュを受けて大怪我を負ったハドラーは、捨て台詞を残して島を去っていった。立ち込めていた暗雲が晴れ、以前の静けさを取り戻したデルムリン島。ポップはアバンを失った悲しみに暮れ、ダイはアバンの言葉を思い返してある決断をする。一方、魔王軍の拠点・鬼岩城に戻ったハドラーは、ダイの額に浮かび上がる紋章が、竜(ドラゴン)の紋章であり、ダイが竜(ドラゴン)の騎士ではないかと考え、必ずダイを叩き潰すという決意を固めるのだった。
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第4話 魔王ハドラーの復活
火竜変化呪文(ドラゴラム)でドラゴン化したアバンは容赦なくダイを攻撃する。ダイはナイフで応戦するも、鉄よりも固いドラゴンの皮膚には歯が立たない。アバンが吐き出す炎を破るためには、力の技・大地斬ではなく、スピードの技・海波斬が必要だ。そのことに気付いたダイは、ぶっつけ本番で海波斬をマスターするのだった。 ダイが課題をクリアしたそのとき、一同は、強大な力を持った何者かが島に入ってこようとする気配を感じ取る。マホカトールの結界を破ってアバンたちの前に現れたのは、なんと魔王ハドラーだった……! ハドラーは、アバンがかつて自分を倒した勇者であること、アバンに敗れたあとに大魔王バーンの力によって蘇ったこと、そして現在は魔王軍全軍を束ねる魔軍司令となったことを語る。ハドラーの極大爆烈呪文(イオナズン)に、アバンストラッシュで応じる。しかし、特訓で魔法力を消耗していたアバンは、以前よりも力を増したハドラーに劣勢を強いられる。思わずダイが加勢するが、小さな傷を負わせるだけで軽くあしらわれてしまう。ダイの攻撃に逆上したハドラーは、ダイとポップに向けて閃熱呪文(べギラマ)を放つ。絶体絶命かと思われたそのとき、アバンは自らの体を投げ出しダイたちをかばう!
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第3話 勇者の家庭教師
いつものようにダイがモンスターたちと戯れていると、突然モンスターが凶暴化し出す。何らかの暗黒の力がモンスターたちに影響を及ぼしているようだ。危険を感じ取ったブラスはダイをデルムリン島から逃がそうとするが、ダイはそれを拒否。ダイとブラスが押し問答を続けていると、そこに勇者育成業を営むアバンと、その弟子の魔法使い・ポップが現れる。アバンは島を破邪呪文(マホカトール)で浄化して、魔王が復活したこと、そしてパプニカ王家からの依頼を受けて、ダイを勇者に育て上げるためにやって来たと告げる。大切な人を脅かす魔王を打ち倒すため、ダイはアバンのもとで修業することを決意する。 さっそく特別(スペシャル)ハードコースの特訓に臨むダイ。相変わらず魔法は苦手だが、剣の腕はアバンの教えを吸収して目覚ましい成長を見せる。アバンはポップも特別ハードコースに誘うが、ポップはその厳しさに尻込みし、参加する気にはなれずにいた。 修業2日目、アバンはダイに自身の必殺技・アバンストラッシュを披露。そして、アバンストラッシュをマスターするためには、大地・海・空すべてを斬るアバン流刀殺法を身に付けねばならないと言う。ダイはその日のうちに、初歩となる大地斬を会得した。 そして修業3日目。この日アバンがダイに与えた課題は「ドラゴンに変身したアバンと戦う」というものだった。
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第2話 ダイとレオナ姫
レオナがデルムリン島にやってきた目的は、賢者になるための儀式を受けること。ダイは、儀式の舞台となる地の穴までレオナたちを案内することになる。何でも思った通りに発言するレオナに当初は反感を抱いていたダイだったが、行動を共にするうちに打ち解けていく。レオナは魔法が苦手なダイに、パプニカ王家に伝わるナイフをプレゼントする。 そんなとき、突然、巨大な魔のサソリが現れ、一行に襲い掛かってくる。ダイはなんとかサソリを撃退するものの、攻撃を受けたレオナは毒に侵されてしまっていた。じつは魔のサソリは、テムジンとバロンがけしかけたもの。二人は儀式中の事故に見せかけてレオナを殺害しようとしていたのだ。毒が回り、だんだんと弱っていくレオナ。しかし、解毒呪文(キアリー)ができないダイにはなすすべがない。ダイが彼女を救いたいと強く願ったそのとき、彼の額に紋章が浮かび上がる。ダイは普段では考えられないほどの魔法力を発揮し、バロンが操る殺人機械・キラーマシーンを見事に撃破。キアリーで無事に回復したレオナは、儀式を終わらせたのち、ダイと再会の約束を交わして島を離れるのだった。 そのころ、どこか別の場所で、ある二人の男が魔王復活の気配を感じ取っていた……。
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第1話 小さな勇者、ダイ
デルムリン島に住む少年・ダイは、勇者に憧れながらも、育ての親の鬼面道士・ブラスのもとで魔法使いとしての修業をする日々を送っていた。ある日、デルムリン島に、勇者とその仲間らしき一行を乗せた船がやってくる。憧れの勇者の登場に大興奮のダイ。しかし、彼らはじつはニセの勇者パーティーだった。ニセ勇者たちの狙いは、世界に一匹しかいないと言われる幻の珍獣・ゴールデンメタルスライムのゴメちゃんを奪うこと。さらわれた大親友のゴメちゃんを取り戻すため、ダイは、ブラスから渡された魔法の筒を手にニセ勇者たちを追う。船上でロモス王を欺きゴメちゃん捕獲を報告するニセ勇者たちに追いついたダイは、魔法の筒に封印されたモンスターたちの力も借りながら、ゴメちゃんの奪還を成功させる。勇敢に戦うダイの姿に心を打たれたロモス王は、ダイを称え、「覇者の冠」を授けるのだった。そうして再び魔法の修業に励む日常に戻ったダイ。そんなとき、島に再び船がやってくる。船から現れたのは、パプニカ王国の司教テムジンと賢者バロン、そしてレオナと名乗る姫だった。