『W'z《ウィズ》』
荒城ユキヤ、たぶん14歳。
普段はひとりでDJやってます。
親の影響で、小さい頃からハウスミュージックを聴いてたから……プレイ動画もちょこちょこアップしたりして。
誰かに何かを伝えたい。
認められたい、必要とされたい。
けど、傷つくのは怖い。
どこか噛み合わない日常……ある日、視聴数を稼ぎたくてやったことが、取り返しのつかないことになってしまった。
『あの世界』からの生放送。
それをきっかけにボクは狙われ、人の願いと、想いの渦に巻き込まれていく。
自分ひとりではどうにもできない状況……でも、誰かと一緒なら。
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第1話 EYE’S Y’S Shout 《アイズ・ワイズ・シャウト》
荒城ユキヤ。DJ・Y’s《ワイズ》として音楽に没頭する中学3年生。 わけあって幼い頃から他人と手を繋ぐことを禁じられ、 人付き合いも苦手なまま今に至る。 ある日、趣味のDJを生配信すべく向かったのは、こことは別の『あちら側の世界』。 しかしそこは、ユキヤにとって立ち入ることを禁じられた場所だった。
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第2話 ShE SaW Soul 《シー・ソウ・ソウル》
土佐堀ハルカ。ユキヤの幼馴染。その日、ハルカの妙案は大成功を収めた。 『ジグラート』からの動画配信――― ユキヤ扮するY’s《ワイズ》の演奏は多くの人の目に留まり話題となった。 だが、ほどなくして謎の少年少女からの襲撃に見舞われる。 彼らの狙いは、ユキヤの異能力だった。
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第3話 Cafe CUP PUCk《カフェ・カップ・パック》
荒城レイジロウ。ユキヤの父。 かつての自分と同じ失敗はさせたくない…… その想いから、息子に言い聞かせてきた言葉。 「手を繋ぐな。繋いだ相手が不幸になる。お前もだ」 しかしユキヤは手を繋いだ。異能力は周知され、存在を狙われている。 燻ぶりを胸に、レイジロウは昔馴染みの集うカフェへと赴く。
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第4話 FOuR FOR FORce 《フォウ・フォア・フォース》
“『ジグラート』にいるかもしれない人を、探してほしい” それは、ユキヤの力でしかできない事だった。 今まで疎ましく思っていた自分の能力が、 はじめて役に立つかもしれないと可能性を感じるユキヤ。 だがそれは同時に、ユキヤや周りの人たちを 危険に巻き込んでしまうことを意味していた。
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第5話 Turn Time gear 《ターン・タイム・ギア》
ユキヤの能力を狙う、パイルとコネクトが共闘し奇襲をかけてきた。 敵の猛攻に逃げ場なく、追い込まれるユキヤ。 戦いに負ければ二度と『ジグラート』へ行くことはできなくなってしまう。 絶対絶命のピンチ。 その時、ユキヤの手を握る者が現れる。 それはまるで、噛み合う歯車のようであり……。
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第6話 Cherry lily Cam 《チェリー・リリィ・カム》
遂にユキヤの中学校にまで乗り込んできたコネクト。 ハルカを巻き込み、戦闘は激化していく。 コネクトが繰り出した執念の一撃を、奇跡的に討ち返したユキヤ。 ひとりでは乗り超えられなかったかもしれないこの戦いを経て、 ユキヤの中で何かが変わりつつあった。
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第7話 Get back boys 《ゲット・バック・ボーイズ》
望まない力。あの世界。願いをかけた戦い……己の居場所。 そのすべてから逃げてきたこれまでの自分と向き合い始めるユキヤ。 間もなく開催される中学の音楽祭で、DJステージの出演を申し込む。 それはユキヤにとって、本当の自分で臨む、決意のあらわれであった。
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第8話 NO kNOw Noise 《ノー・ノウ・ノイズ》
文幸=ニールセンは見定めようとしていた。 Y’s《ワイズ》の仮面を脱いだ、素顔の荒城ユキヤの音楽を。 ユキヤは決意していた。ハルカへの「嘘」ではない、本音を伝えることを。 ハルカも決意していた。ユキヤへの「嘘」ではない、本音を伝えることを。 やがて喧騒は止み、ステージの幕が上がる。
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第9話 GReen GROss GROOvy 《グリーン・グロス・グルーヴィ》
あの音楽祭以降、ハルカとの連絡が付かない。 伝えたい想いを内に秘めたまま待ち続けるユキヤのもとに、1本の電話が入る。 大企業・奥池グループ。その取締役である奥池ミドリ直々の呼び出しであった。 ミドリの提案は、ユキヤの異能力を活かしたエネルギー資源の開発計画。 その計画への協力要請だった。
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第10話 DUDDY bUDDY riDe 《ダディ・バディ・ライド》
気づいていた。でも見ないふりをしていた。 怖かったんだ。傷つくことが。 今は違う。前を向く覚悟はできた―。 自分の本当の気持ちをハルカに伝えるため、奥池へ向かう決意をしたユキヤ。 自責の念から単独での行動を決めるが、そこに待ち受けていたのは父親・レイジロウだった。
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第11話 CHurch CHat CHat! 《チャーチ・チャット・チャット》
イレギュラーな存在は世界の均衡を崩す。 文幸=ニールセンはその均衡を守る監視者だった。 ユキヤが何を願って戦うのか、彼は知る必要があった。 内容次第では、ユキヤを排除しなければならない。 全力で、潰す―。 脳裏をかすめた“10年前”のあの瞬間を払い捨て、彼はユキヤたちの前に立ちはだかった。
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第12話 Hi HOO HOOligan! 《ハイ・フゥ・フーリガン》
動き出したミドリ達を説得するため、奥池に乗り込んだユキヤとハルカ。 自分たちの力なら彼の願いを叶えられる― 全ての解決を願っての行動だった。 だが、説得もむなしくミドリ達の猛攻に撤退を余儀なくされてしまう。 僕が神に願う“コト”なんて、もうない。 ―そう、これは復讐 だ―
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第13話 My wish is surely… 《マイ・ウィッシュ・イズ・シュアリィ》
僕だけじゃ勝てない・・・でも・・・! 大勢のハンドシェイカーを使って攻撃をしかけてくる奥池の対抗手段としてユキヤが提案したのは、かつて戦った仲間たちとの総力戦だった。 一つに重なった心が大きな力となり・・・ ユキヤの願いをかけた最後の戦いが、今、始まる―!!