『BLOOD-C』
古くから湖への信仰が残る風光明美な町にある浮島神社。
そんな浮島神社の巫女 更衣小夜は、神主である父親 更衣唯芳と二人暮らしをしている。
小夜は 私立・三荊学園に通う高校2年生で普段はクラスメイト達との学園生活をめいいっぱい楽しんでいるのだが、一方で、父の命を受け ある「務め」を果たしていた。
それは、『古きもの』と呼ばれる、人を遥かに凌ぐ力を持ち、人を喰らうモノを狩ること。
『古きもの』を唯一倒すことができる小夜は、人を『古きもの』から守るため、大好きな父親のため、浮島神社に伝わるという御神刀を手に独り、戦う。
果たして小夜に待ち受ける運命とは!?
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第1話 あまつかせ
湖の畔にある浮島地区の神社に暮らす更衣小夜は私立三荊学園に通う女子高生である。神主の父・唯芳を手伝い、近所のカフェ・ギモーブの七原文人に朝食をいただき、学校では網埜優花や双子の求衛ののとねね、委員長の鞆総逸樹、寡黙な時真慎一郎たちとの学園生活を楽しむ毎日を送っていた。帰宅すると唯芳が吉祥八卦に〈古きもの〉が現れたことを伝える。小夜は〈古きもの〉を討つ『務め』を果たすため御神刀を手に取る――。
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第2話 きみがため
御神刀を手に〈古きもの〉と戦う小夜の、普通の女子高生としての日常を支える文人はギモーブという菓子を渡す。触感がなにかに似ていると謎をかけて。学校でのランチタイム、キスの触感なのだとののとねねに言われ顔を赤らめる小夜。家に戻ると神社の保管庫で古い文献を開く唯芳が、〈古きもの〉とは人を喰らうものと伝えられ、小夜の母もそれと戦い命を落とした、と告げる。小夜は皆を守ると改て誓い、〈古きもの〉を狩りに走る――。
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第3話 ひとはいさ
文人の手ほどきを受けて卵焼きを作る小夜を、唯芳が心配そうに見ている。そんな微笑ましい朝、通学路で小さな犬を見かけた小夜はそれをかまって遅刻、理科室の整理を担任の筒鳥香奈子に手伝うことに。小夜を待っていた皆との帰り道、カフェ・ギモーブに立ち寄ると、そこに警官が現れ、うぐいす商店の店主を探しているという。神社に戻ると唯芳から〈古きもの〉が現れたと聞かされる。其の場所に向かうと、古い電車がやってきて――。
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第4話 なげけとて
商店街にあるうぐいす商店の店主がいなくなった噂は静かに浮島地区に広まりつつあった。その真相を知る小夜だったが、〈古きもの〉に喰われてしまったことを人に話すことはできないが、文人の優しさと気遣いに小夜は励まされる。そして小夜は戦いの場へと走る。新たな〈古きもの〉は湖畔で人を襲っていた。小夜はそれを助けようと奮闘する。だが敵は複数。そして連携のとれた動きをしてくるために、小夜は防戦一方となってしまうが――。
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第5話 めぐりあひて
ひどい頭痛に襲われた小夜だが〈古きもの〉は現れる時を選ばない。霧の中、〈古きもの〉と戦う小夜だが、攻撃を読まれて危機を迎える。傷つきながらも討つことに成功した小夜だが、〈古きもの〉の残した言葉が気になっていた。夏の雨が降る中、学校の自習時間で、ねねの提案により怪談が行われることになった。そこで香奈子が語った浮島地区にまつわる怪談を聞く中、小夜はひどい頭痛に襲われ、雷鳴とともに気を失ってしまう――。
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第6話 かぜをいたみ
倒れた小夜を心配し浮島神社を訪れた求衛ねねだが、そこに〈古きもの〉が現れる。小夜はそれを守ろうとするが……。戦いを重ね、身体も心も傷つく小夜だが、それを押し、学校に行くとねねが行方不明となったと皆が心配していた。授業も中止となった学校からの帰り道、双子の求衛ののが現れる。ののはねねがどこに行ったのか、小夜なら知っているだろうと小夜を問い詰めるが、その影が揺れ、町行く人々を無差別に襲い始める――。
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第7話 うかりけろ
〈古きもの〉との戦いは小夜の親しい人間を巻き込んでいく。激しい戦いの後、傷つき気を落とす小夜の前に現れた小さい犬が語りかける。皆を守ると約束したのは誰となのか、それを思いだせと。そして願いを叶えるそのときまで傍にいると。小夜はその言葉を聞いた途端、意識を失う。夢か現か目を覚ますと小さい犬はいなくなっていた。早朝、学校に向かおうとする小夜に唯芳は御神刀を手渡す。そんな小夜の前に〈古きもの〉が現れて――。
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第8話 よのなかよ
学校からの帰り道、〈古きもの〉と戦い、苦戦しながらも勝利を収めた小夜。だが、その場に時真慎一郎が現れる。傷と返り血で汚れた小夜に慎一郎は全てを語って欲しいと抱きしめ、特別な存在なのだと胸の内を告げる。そして小夜が語る〈古きもの〉の存在も信じると。家に戻った小夜は神社の中で唯芳が倒れていたのを見つけるが、心配はないと唯芳は言った。三日後、休校が開けた三荊学園の校庭に〈古きもの〉の姿があった――。
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第9話 こころにも
突如現れ、三荊学園二年B組を襲った〈古きもの〉は、逃げ惑う小夜のクラスメートたちを次々と喰らっていく。小夜はひとり奮闘するが、〈古きもの〉を止めることは出来ずクラスメートが死んでいく姿を目撃することとなる。なんとか〈古きもの〉を仕留めるが、その凄惨な結果にただただ絶叫するしかなかった。そんな中、それを引き金に小夜の中でなにかが目覚めようとしていた。その夜、浮島神社に現れたのは時真慎一郎だった――。
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第10話 ふくからに
クラスメートを失った夜、母の名前がわからない、と唯芳に告げる小夜。途方に暮れる小夜の前に突如〈古きもの〉が現れ、小夜へと襲いかかる。だが、その声を聞いて駆けつけた時真慎一郎が〈古きもの〉に襲われてしまう。なんとか〈古きもの〉を倒した小夜だったが、激しい頭痛に襲われ倒れてしまう。翌日、小夜の元を訪れる筒鳥香奈子の姿があった。香奈子は小夜に浮島神社に保管さえている古い本を見せて欲しいと頼むのだが――。
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第11話 たれをかも
小夜の目の前に現れた意外な人物。それは〈古きもの〉に喰われたはずの、求衛ねねとののだった。二人は香奈子とともに、小夜に茶番をやめにしようと迫る。事態の飲み込めない小夜はただ混乱し、そしてまたしても激しい頭痛に襲われるのだった。更には、時真慎一郎までもが現れ、浮島地区と小夜にまつわる真相を語り始めるのだった。今、主人公・更衣小夜の封じられた記憶と、彼女を取り巻く仮初の世界の謎が明かされていく――。
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第12話 わすれじの
すべての謎が解けたとき、小夜の前に現れたのはカフェ・ギモーブの店主、七原文人だった。文人を恐れる香奈子たち、メインキャスト。記憶の衝撃の大きさに喘ぐ小夜。そんな小夜の横で文人が呼んだ巨大な〈古きもの〉に襲われる香奈子たち。小夜は彼女たちを守ろうと奮闘する。だが小夜の願い虚しく奪われていく命。そして小夜の前に立ちはだかる最後の〈古きもの〉は、愛する父・更衣唯芳だった。更衣小夜の最後の戦いが始まる――。