『ヴァンパイア騎士』
黒主優姫(くろすゆうき)は、黒主学園普通科の一年生。
風紀委員として、幼馴染の錐生零(きりゅうゼロ)とともに、美形ぞろいのナイト・クラスの生徒を追いかけ回す、デイ・クラスの生徒たちを取り締まる一方で、ナイト・クラスのある“秘密”を守るという重大な任務が課せられていた。
その“秘密”とは…実はナイト・クラスの全員は吸血鬼(ヴァンパイア)!!
ナイト・クラスは、ヴァンパイアと人の長きにわたる、争いを終結させ、平和な世界を作る目的のために作られたクラス。
そして優姫と零はナイト・クラスとデイ・クラスを共存させるためには必要不可欠な守護係(ガーディアン)としての任務も負っているのだ。
何かとヴァンパイアを敵視する零と違い、優姫がヴァンパイアと人との共存が出来ると信じているのには理由があった。
それは10年前、ヴァンパイアに襲われそうになっていた所を助けてくれた一人のヴァンパイア玖蘭枢(くらんかなめ)の存在。
優姫にとって、命の恩人であり、憧れの存在である枢はクラス長として、ナイト・クラスを一つに束ねてくれる頼もしい存在であった。
枢の協力もあり、保たれている学園の平和であったが、徐々に忍び寄る影に優姫はまだ気づいていなかった…
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第1話 ヴァンパイアの夜〜ナイト〜
私立黒主学園にあるナイト・クラスの全員美形の生徒達は、実は全員ヴァンパイアだった。黒主優姫は幼馴染の錐生零とともに風紀委員としてナイト・クラスの生徒達を追い駆け回すデイ・クラスの生徒達を取り締まる一方で、ヴァンパイアの秘密を守る学園守護係(ガーディアン)として奔走する毎日を送っていたが…。
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第2話 血の記憶〜メモリー〜
女子生徒が男子生徒へチョコレートを渡すことができる黒主学園の恒例行事「聖ショコラトル・デー」。前日に抜け駆けをしようとする女子達を取り締まりながらも、優姫は日頃お世話になっている枢先輩へ渡すチョコを一生懸命作っていた。一方、その頃零は謎の発作に襲われているところを理事長に見つかってしまい…。
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第3話 懺悔の牙〜ファング〜
風紀委員として、陽の寮、月の寮の抜き打ち持ち物検査をすることになった優姫と零。しかし、零が月の寮の検査を前にして学校から抜け出してしまった。慌てて後を追う優姫だったが、零を見つけることはできない。街の中を一人で歩くうち、10年前の恐怖が甦る優姫。そこへ謎の親子連れが現れて…。
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第4話 断罪の铳爪~トリガー~
優姫の状態を目にした枢は、零から優姫を引き離した。零の隠された秘密を知った優姫は、自分が今まで零のことを何も理解していなかったこと悔やみ涙を流す。そんな時、優姫は理事長室で、枢と理事長の密談を耳にする。“零を守るため…”悩みぬいた末、優姫は枢に“ある頼みごと”をするために、月の寮へと向かう…。
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第5話 月下の饗宴〜サバト〜
黒主学園に新しい倫理の教師、夜刈十牙が赴任してきた。とても教師には見えない夜刈の風貌にざわめく、デイ・クラスの生徒達。中でも、零は完全に冷静さを失っている様子。そして、夜刈の発したある一言を聞くと、零は突然教室を飛び出してしまう。慌てて零の後を追った優姫は、夜刈との関係を零に問いただすが…。
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第6話 彼等の選択〜クライム〜
優姫に牙を立てようとしたものの、寸前で自分を取り戻した零。が、彼を殺そうとしたものがいた。それは、ヴァンパイアハンターであり、零の師匠であった夜刈だった。理事長が割って入り、ことなきを得たものの、優姫は傷を負った零と引き離されてしまう。翌日、零が学校に現れなかったことを不審に思った優姫は…。
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第7話 緋色の迷宮〜ラビリンス〜
最後まであがき続けることを決意した零を見守り続けるため、零と秘密を持つことを決めた優姫。だが、枢にその事実を隠し、裏切り続けていることに罪悪感を感じていた。そんな心境を零に言い当てられた優姫は、射的場から走り去ってしまう。自分の中の枢への想いを再確認する優姫の眼前に10年前の自分が現れて…。
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第8話 嘆きの銃声〜ブラスト〜
突然、一条の祖父が訪れるという知らせが入った。一条の祖父はヴァンパイアの世界の大物で、“一翁”と呼ばれ恐れられている人物。ナイト・クラスの中にも珍しく動揺が走る。黒主学園にやって来た一翁は、ヴァンパイアの間ではタヴーとされている、純血種である枢の血を吸おうとするなど、何かと騒動を振りまくが…。
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第9話 紅の視線〜アイズ〜
デイ・クラスの生徒への対応に追われる中、優姫は理事長からナイト・クラスの新しい編入生、紅まり亜に学園を案内する仕事を頼まれる。体が弱いせいか、儚げなまり亜であったが、ナイト・クラスは彼女の行動に振り回され続ける。そして何故か零も彼女を見たとたん、ブラッディローズの照準を彼女に向けてしまった…!
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第10話 闇の姫〜プリズナー〜
試験に備え、優姫は零に勉強を教えてもらうが、どこか零の様子がおかしい。同じ頃、月の寮では、枢が自室でまり亜と対峙していた。まり亜の素性を知っているような枢。そして、まり亜もまた枢を知っているようで…。一方、優姫は、零がまり亜を気にしているのはなぜなのかを確かめるために仮の寮へと足を踏み入れるが…。
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第11話 望みの代償〜ディール〜
まり亜に付き従う仮面の男の正体は、生き別れとなった零の双子の弟、壱縷であった。幼い頃から体が弱く零をとても慕っていた壱縷。しかし、心の奥底には嫉妬の入り混じった複雑な感情が芽生えていたのだった。まり亜の忠実な僕となっていた壱縷は、零に対する感情を露わにするといきなり零に襲い掛かる…!
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第12話 純血の誓い〜プライド〜
まり亜の正体が、かつて零を吸血した純血種のヴァンパイア、閑だと知った優姫は自らが閑に吸血されることで零を救おうと決意する。寸前のところで零が二人を止めに入るが、閑によってヴァンパイアになった僕の身である零は主である閑に対して攻撃をすることができない。そんな零を必死で庇う優姫の言葉を聴いた零は…。
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第13話 深紅の鎖〜リング〜
瀕死の傷を負った閑は、壱縷の腕の中で静かに息絶える。一方、閑の行方を捜す優姫と零。だが、零の体をレベル:Eの発作が襲う。何とか閑がいた場所にたどり着いた零が見たものは、散りゆく閑の体と口を血まみれにした壱縷の姿だった。そして、突然激しい発作に襲われる零。優姫が追いついた時にはすでにその姿はなく…。