『E'S OTHERWISE』
旧世紀末期に民族間の紛争に端を発した国家間の大規模な争いはかつてない被害を全世界に与えた。
その結果として、国家という枠組みの力が弱まり、人々の国家への帰属意識を希薄にさせた。
そして、新時代を迎えるころには、国家の代わりに『都市』と『企業』が新たなる秩序の『枠』として機能し始めた。
時が流れた…。
各地域、各都市間の経済力の違いによる貧富の差という問題こそあれ表面上は穏やかな世紀が訪れていた。
だが、その底流では、これまでの経済紛争・民族紛争といった種類とは異なる、新たな争いの火種が生まれつつあった。
普通の人間の能力を遥かに凌駕する能力を持つ者。
『E'S〜 エス』と呼ばれる『能力者』の存在…。
戒=玖堂(KAI KUDOU)、15歳。
彼もまた、『E'S』と呼ばれた存在…。
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第1話
大戦後の世界。表面上は穏やかな世紀が訪れていた。特殊な力を持つ「能力者」戒は、体の弱い妹の光流と共に巨大12企業の1つ「アシュラム」の保護を受けていた。そして能力者部隊「エイセス」の一員として1年の訓練を終えた戒に、初めての任務が下された。
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第2話
戒たち能力者部隊に新たな任務、ガルド地区ゲリラ組織掃討作戦が命じられる。一方ガルドでは、便利屋の勇基がゲリラに連れ去られ、ゲリラ組織のリーダーである衿宮から「カルヴァリオの秘蹟」を見つけ出して欲しいとの依頼を受ける。
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第3話
炎につつまれたガルドで、退避したとされる一般市民の姿に動揺を隠せない戒は、ゲリラの反撃で倒された仲間を目にしつつも、普通の人間に対して力を使うことをためらう。一方、姉・神露を傷つけられた神龍の怒りは光となってガルドを飲み込んでいった。
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第4話
神龍の攻撃で怪我を負い、海辺に倒れていた戒を助けたのは明日香という少女だった。目を覚ました戒にアシュラムの現実を突きつける勇基と医師・浅倉。一方、ゲリラ組織内の能力者に興味を持った曳士は、マキシムにゲリラへの潜入を命じる。
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第5話
アシュラムに帰還せず、しばらくガルドに留まることにした戒は、便利屋である勇基の仕事を手伝うことにする。今回の仕事はガルドを仕切っているシンジケートのボスを失脚させること。カジノホールに潜入する勇基と女装した戒だったが……。
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第6話
1枚の写真を元に、ある男を探す依頼を受ける勇基と戒。だが見つけたその男の正体は、目撃者をすべて抹殺するようプログラムされた殺人マシーン・ブランデッドだった。明日香までターゲットにするブランデッドに対して、なぜか戒は戦うことをためらう。
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第7話
勇基と戒に、図書館の館長から仕事の依頼が来た。かつての人気ヒーロー「パープル仮面」に扮した男から、所蔵されているパープル仮面のコミックスの初版本を盗むという予告があったというのだ。神出鬼没の犯人の正体は、戒と同じ能力者だった。
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第8話
行列ができるほど評判の「元祖ガルドラーメン」に入った戒、勇基、明日香の3人。ところが店の親父の態度の悪さに、ここよりうまいラーメンを作ってやると啖呵を切ってしまう勇基。ラーメン対決のため、戒の能力を頼りに食材を集め始めるが……。
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第9話
探偵・レオニードが奇妙な仕事を勇基に持ち込んだ。女装した戒に一目惚れしたという男が、彼(彼女?)とデートをしたいといっているから、戒を1日レンタルしろというのだ。居候という肩身の狭さから渋々と男に会う戒。だがその男は、ガルドの武器商人だった。
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第10話
神露を見舞いに行った神龍は、すでに退院していると看護婦から聞かされる。その頃神露はメディカルラボで曳士によって記憶を塗り替えられていた。神露を連れて帰ろうとする神龍だったが、その前に新しくチームを組むことになるという能力者・喬とマキシムが現れる。
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第11話
ガルドにやって来たジュマという男を、3日間、しかも1人で護衛することになった戒。ジュマは戒に能力者のいそうな場所に連れて行って欲しいという。一方、ジュマのことを調査していた勇基は、ジュマが対能力者用兵器の開発をしていると知り、戒とジュマの後を追う。
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第12話
幼い頃に両親をなくしたジュマは、アシュラムとライバル関係にあるクローフの子会社・ガトーヴィの社長の養子だったが、養父が自分の研究成果を売り渡しているのではないかと疑い始める。突然明日香とデートをしたいといい出したジュマと、それを見守る戒・勇基の前に能力者が現れて……。
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第13話
留守番をしていた戒と明日香は、勇基がいつも使っている仕事の依頼リストに「迷子の猫探し」という依頼を発見する。気乗りしない戒だったが、動物の好きな明日香は2人でこの仕事を受けようといい出した。明日香の熱意に負け、猫探しを引き受けることにした戒だったが……。
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第14話
退院してすっかり回復したように見える神露。だが神龍は神露に対し、見ず知らずの他人と接しているかのような違和感を覚えていた。そんな神龍の前に、模擬戦の相手として神露が名乗りをあげる。一方、勇基たちと街に買い物に出かけていた戒は、頭に直接語りかけてくる何者かの声を感じていた。
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第15話
突如能力が暴走し、勇基と明日香の目の前で姿を消した戒は、ある教会にたどり着いていた。或は意識に直接伝わってくる子供たちの声に導かれ、そこでラファエル、アニエル、ガプリエルら子供の能力者と出会う。ラファエルたちは、戒にここは「楽園」なのだと告げる。
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第16話
教会の深部へ潜入した戒は、戦わされる子供たちの姿を目にする。彼らは「楽園を守るため」の訓練なのだというが、傷つき倒れ込んだラファエルの姿に、戒は教会への強い反感を募らせる。止めさせたければカルヴァリオの秘蹟を探す協力をしろと教会の教主・ギベリーニに告げられるが……。
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第17話
「外の世界は暗黒だ、自分たちはここで暮らすしかない」と教会の子供たちは信じ込まされていた。「この子たちはアシュラムにいた時の僕と同じだ。外の世界で生きるという選択肢すら知らずにいる……」そんな彼らがこのまま教会で過ごすことが幸せとは思えない戒は、子供たちを連れ、脱出を試みる。
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第18話
戒はギベリーニを訪ね、カルヴァリオの秘蹟を探すかわりに子供たちに手を出すなと告げる。教会を出た戒を待っていたのは、彼を迎えに来たという神露だった。楽しげにアシュラムでの思い出を語る神露だったが、その内容は戒の記憶とまるで異なるものだった。一方、明日香の元にマリアが訪れ……。
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第19話
神露をアシュラムに連れ帰ろうとする神龍。だが戒はそれを止める。戒は、神露がアシュラムに洗脳措置を施されたのではという懸念を抱いていた。一方、勇基と明日香は、マリアの強い要請によって衿宮の待つゲリラのアジトヘ向かう。その道中、マリアは明日香が能力者であることを勇基に告げるのだった。
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第20話
勇基たちを追うため、ゲリラのアジトの場所を聞き出そうとギベリーニの元を訪れた戒。そこで彼は不審者として捕らえられたレオニードに出会う。一方、マリアの案内でアジトへ向かう明日香と勇基は、海を渡るため陸生の船に乗る。だが船上には、アシュラムから派遣されたシェリーと喬の姿があった。
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第21話
ゲリラのアジトに到着した勇基は、マリアの養父、衿宮の遺言書だという本を託される。とまどう勇基をよそに、遺言と聞いたマリアは激しい衝撃を受け、立ち尽くす。そこに喬とシェリーが強襲をかけ、ゲリラも交えての乱戦となる。その頃、1人未来を占っていた衿宮の前に、マキシムの姿が……。
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第22話
久しぶりに家に戻って来た戒、勇基、明日香。荒れ果てた室内に途方に暮れるが、気を取り直して掃除を始める。そこへマキシムたちを追っていたはずのマリアが現れる。養父・衿宮をアシュラムに殺害された彼女は、怒りと悲しみの矛先をアシュラムの出身である戒に向けるのだった。
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第23話
ガルドを訪れた曳士を捕らえようと、ゲリラを率いて襲撃をかけるマリア。だが曳士が乗っているはずの車から悠然と現れたのは、喬だった。ゲリラたちを誘き出し、殲滅するための罠だったのだ。両陣営を止めようと駆けつけた戒が目にしたのは、いつ果てるとも知れぬ、地獄絵の如き凄惨な戦いだった……。
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第24話
アシュラムのラボに乗り込むが、光流の姿がないことに動揺する戒。そこへ姿を現した曳士は、光流の力で人間を排除し、能力者だけの世界を創り出すのだと語る。人間と能力者の共存を信じ、ついにその力を曳士に向ける戒だったが、突如圧倒的な力で叩き伏せられる。曳士もまた、能力者だったのだ……。
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第25話
曳士から光流を取り戻すため、そして神露の記憶を元に戻すため、戒と神龍はガルドへと急ぐ。その頃、勇基とマリアは、レオニードがもたらしたビデオにより、アシュラムの、否、曳士の目論見を知る。レオニードを追って来た喬を撃退した2人もまた、ガルドへと向かうのだった。
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第26話
曳士を止めるべく、ガルドの再開発現場へ向かう戒、行く手を阻むマキシムを倒し、巨大な装置に組み込まれた光流の元にたどり着く。その「カルヴァリオ」の地で、曳士と戒の能力が激突! 神龍、マリア、それぞれの思いが交錯する中、ついに秘蹟が発動し、その力は眩い光と化して地球全土を覆った……!