- 名前:名人
- 英語名:Meijin
- 中国語の名前:名人
- 性別:男
『名人』
タイトル獲得99期・永世六冠(共に第4巻時点)を誇り、棋士から「神」と呼ばれるほどの最強棋士。史上3人目の中学生棋士。山刀伐を研究パートナーとしている。
名人・玉座・盤王の3タイトルに加え、第4巻で棋帝を奪取し四冠を保持中。さらに竜王戦挑戦者決定三番勝負で歩夢を下し、タイトル100期・永世七冠を賭けて八一とのタイトル戦に駒を進めてきた。その竜王戦では当初3連勝と八一を圧倒するが、第四局の千日手指し直し局で敗北したのを期に4連敗を喫し、タイトル奪取に失敗している。
持ち時間の長い将棋では盤上真理を追究しようとする人物であり、そのため相手が悪手を指すと、自分が有利になるにもかかわらず露骨に落胆して苛立ちを見せる。
第5巻時点で未だ氏名並びに素顔は明らかにされていないが、「白髪交じりの中年男」「八王子の新興住宅地育ち」「娘が二人いる」などの描写がある。
アニメでは最後の敵という立場上、完全な顔出しなしというわけには行かなかったので素顔が起こされ、最終話でお披露目となった。また指が震える描写も見られる。キャラクター原案のしらびによると「わざと資料を見ないで描き」「似せるつもりはなかった」が「羽生みには勝てなかった」という。
モデルは羽生善治である。作者は「羽生を出さないことによって、羽生を登場させる」ために、文字媒体ということを逆手に取って、名前も顔もセリフも出さず、ただ名人とだけ呼ばれる最強の棋士のイメージを読者らの想像に委ね、「羽生をモデルにしたキャラクターではなく、羽生そのものを登場させる」ことを試みたのである。その意図はアニメ化にあたって如実に現れ、前述のとおり、しらびが「羽生みに勝てなかった」通りに名人は羽生の生き写しになり、アニメスタッフすらも名人の仕草は羽生のそれを描いていた。
第11巻で行われた名人戦では名人位防衛に成功し、タイトル獲得100期に到達。本人は渋っていたものの、将棋連盟の説得もあり、タイトル100期を理由とする国民栄誉賞受賞を承諾。それを受けた受賞記念スピーチでは、「私が戦ってみたい相手は『女性』」「男性と女性の間に将棋の才能の差はないと思っている」と間接的に銀子を応援する言葉を述べ、それをテレビで聞いた銀子は自分の将棋を完全に取り戻した。
ソフトを研究に導入することは殆どしていないが、第12巻で行われた帝位戦挑戦者決定戦で八一の繰り出した戦術の前に完敗した後、名人をよく知る棋士は、「これからは名人もソフトを研究に導入するだろう」と内心で思案している。