- 名前:ゼロ
- 英語名:Zero
- 中国語の名前:零
- 他の名前:泥暗の魔女
- 性別:女
『ゼロ』
本作の主人公の一人。銀髪に青紫の瞳の魔女であり、直視するのもはばかられる自他ともに認める絶世の美女。一人称は「我輩」。内部の知を探求することを旨とする泥闇の系統を継ぐ魔女。ウェニアス王国の森で偶然出会った傭兵を助け、旅の護衛に雇う。名前は魔女にとって重要なものとされるため、傭兵と同じく本名は明かしていない。いつかは傭兵の方から名前を教えてもらえる関係になれることが密かな願い。
本来ならば対価が必要な悪魔との契約を、逆に悪魔の方から乞われて対価もなく行ったという天才魔女。世の中の役に立てば世間で迫害される魔女たちの立場も良くなり、自分も外の世界を見に行けるようになるだろうと、魔術に代わる魔法という技術を新たに編み出し、それを“ゼロの書”という魔法書に書き起こす。しかし何者かによって仲間を殺された上、魔法書も持ち去られ、それを探すと言って出て行った十三番も戻らず、10年ほど経ったある日、一人魔法書を探す旅に出ることを決める。
傭兵との間柄は形式上は護衛契約であるが、その卓越した魔法を用いて逆に護衛であるはずの傭兵を守ることも多い。しかし長年“弓月の森”の住処(本人いわく“穴ぐら”)に引きこもって魔術や魔法の研究をしていたこともあって、キスという行為を知らなかったり、人目も気にせず着替えをしようとする等ひどく常識に疎いため、そういった面では傭兵に助けられている。人間の姿に戻すという条件で傭兵と契約しているが、獣堕ちの姿そのものをいたく気に入っており、『我輩のモフモフ』といって移動中肩に乗ったり、勝手に傭兵の懐に潜り込んで毛皮を寝具にして寝ており「ありのままの君の姿が素晴らしいぞ」と獣堕ちの姿でとどまる事を時折勧める。また傭兵のことを「初めてにして唯一の友」と語り執着心を見せる他、事ある毎に好意を伝えるも、ゼロの傍若無人で飄々とした性格もあり、当の傭兵には冗談としてあまり相手にされていない。好物は傭兵の作る芋のスープ。