- 名前:雛鶴あい
- 英語名:Ai Hinatsuru
- 中国語の名前:雏鹤爱
- 他の名前:ひなづる あい / Hinazuru Ai
- 性別:女
- 誕生日:2007年10月7日
- 年齢:9
『雛鶴あい』
本作のヒロインであり、初登場時(作中時間の2017年3月末)で9歳の小学三年生。実家は石川県七尾市和倉温泉にある老舗旅館「ひな鶴」(モデルは同地にある加賀屋)。3学期の終業式が終わった直後、単身で大阪の八一のマンションまで押しかけ、弟子入りを申し込むところから物語は始まる。
八一自身は忘れていたが、ひな鶴で行われた竜王戦最終局で疲労と緊張のあまり廊下で倒れていた八一に水を差しだしたことがあり、この時見た対局に憧れたことが将棋を志すきっかけとなった。
旅館の跡取りとして厳しく躾けられているため、9歳という年齢に似合わず礼儀正しく献身的。特に家事全般が得意であり、料理の腕前はあまりに美味絶品であり、食べた八一が昇天しかけるほど。
得意料理は金沢カレー。一方で上記の行動からも分かる通り、こうと決めたら譲らない頑固な一面もある。
若干小悪魔ガールな所があり、「ししょー」を拒否されるや「やいちおにーちゃん」と呼んで見せて「ししょー」呼びを了解させている。
頭頂部にアホ毛があり、アニメ版では感情に合わせてよく動く。また母・亜希奈にも渦巻き状のアホ毛があるため、遺伝なのかもしれない。
母親が将棋嫌いだったため、弟子入り前の勉強法は祖父の残した詰将棋本やスマホの将棋ソフトによる独学。にもかかわらず、将棋を学び始めてから僅か三カ月で、将棋図巧という全問解ければプロになれると言われるほどの詰将棋本をたった二週間でクリアしてしまう(プロでも数か月はかかる)というとんでもない才能の持ち主。その最大の武器はプロをも凌駕する圧倒的な読みの速さにあり、解いた詰将棋を全て丸暗記する記憶力の高さも相まって、終盤戦では無類の強さを発揮する(八一も最初はこの才能と記憶力に動揺しており、曰く「詰将棋に限ってはもう俺を超えてる」らしい)。半面、将棋の真剣勝負の経験が不足しているためか序盤は読みが冴えず(八一は「序盤で劣勢に立たされた方が終盤力が活きる」という考えで、あえて序盤に関しては最低限の指導しかしていない)、また勝負師としては甘えん坊で気性が優しすぎるために、勝負への執念があと一歩足りずに終盤で簡単な詰みを見逃したり、才能の差がついてしまった友人を叩き潰したことで心に傷を負ったり、逆にその反動で格下の相手を必要以上に甚振る行為をしたりと、メンタル面に問題を抱えがちである。
八一とはあくまで師弟関係であるものの、幼いながらに一人の男性として好意を寄せており、八一が他の女性に気がある素振りを見せると「ししょーのだら(石川弁でバカの意)」「だらぶち(同じく、大バカ者の意)」と言うのがお約束。
八一を物にするために戦略的に行動しており、八一の気を引くために労を惜しまない。八一と喧嘩した時も、立ち直るとすぐライバルの空銀子にトドメを刺すべく行動したことが、アニメ放映に際して作者によって詳しく解説されていた。
原作第5巻で史上最年少10歳1ヶ月で女流棋士となるが、直後に誕生日が2ヶ月遅い妹弟子の夜叉神天衣も10歳0ヶ月で女流棋士となり、その期間はごく僅かなものであった。ただしそれでも史上2位の記録であり、両者とも小4でプロ入りしたという事実は同一である。
プロ入りしてから参戦した女流名跡戦では、最年少でリーグ入りを果たすとともに、女流初段に昇段。しかしそのリーグでは当初負けが先行したものの、4戦目からは持ち直す。当期リーグが混戦となったたため、最終一斉対局まで挑戦の目が残り、供御飯万智との同星対決に望む。下馬評ではクイーン称号を獲得したばかりの供御飯相手に分が悪いと見られていたが、持ち前の終盤力で供御飯の二つ名をお返しとばかりに嬲り殺しに討ち取り、挑戦の可能性を残した。
なおリーグ中途の2018年秋に八一との内弟子関係を解消し、関東に移籍。山刀伐尽のもとに身を寄せ、紆余曲折を経て鹿路庭珠代と同居することに。その鹿路庭とは女流名跡リーグで挑戦を争った(移籍の時点で対戦が終わっていたため問題とはならなかった)が、最終局で鹿路庭が破れ、女流名跡挑戦が決まった(と同時に女流二段昇段となった)。
関西棋士研修会C1を経て女流2級(6巻)→女流1級(10巻)→女流初段(10巻)→女流二段(15巻)→女流名跡/女流三段(16巻)。