『バウンティ・ドッグ ~月面のイブ~』

統合暦３６８年、バイオマイクロチップの開発によって巨万の富を得たＧ．Ｗ．フロイトは

私財を投げうって民間の秘密諜報機関を組織した。

いかなる権力の支配も受けず、世界の恒久平和を側面から支える彼らを人々はこう呼ぶ・・・・・・・・・・・

慈悲深きイヌ、「バウンティ・ドッグ」

時は今から８００年後。

近未来・人類は遂に月へと旅立った。

開発が進む中、月の軌道に異変が起きた。

それは人類が歩んできた文明の副作用だった。

時代がどう変わろうと、人の心は生命と言う不可思議な存在によって、時に権力を、あるいは欲望を、そして支配欲を変えることはできなかった。

そして、愛も・・・・・。

自ら選んだ道を迷いながら、人並みの幸せを持つ事は許されざる存在ーバウンティ・ドッグー。

初めて知った心を癒すべく、道を曲がった時には既に遅かった。

そしてつかの間の幸福を悲劇に変えて、尚も亡き恋人の存在を証明させようとする主人公の前に現れたのは

遥か太古から静かに眠り続けた運命の出会い・そして遺伝子と言う原始の記憶。

月は呼ぶ

一人の男を…

かつて互いに愛し合った彼の人を