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プリマドール
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『プリマドール』

喫茶・黒猫亭。

それは皇都五区の片隅に、ぽつんとある喫茶店。

そこで働くのは、技術の粋を結集した、自律式機械人形(オートマタ)の少女たち。

数年前に終結したばかりの大戦争。

そこで兵器として作られた彼女たち。

やがて迎えた戦後の平和。

新品同様に修復されて、ぴかぴかの着物に身を包んで、新しい役目を探して、高らかに歌声を上げていく。

あなたも彼女達と素敵なひとときを過ごしてみませんか?

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      • 第1話 はじめての旋律

        終戦後、穏やかな空気に包まれる皇都。『黒猫亭』それは五区にある、人形たちが給仕をする喫茶店。ある桜の舞う夜、【灰桜】は目覚める。そこで出会うのはたくさんの仲間と、小さな友達・千代ちゃん。新しい役目と共に、はじめての旋律を口ずさんでいく。灰桜「わたしは皆さんのお役にたつ自律人形(オートマタ)です!」

      • 第2話 月と奏でる

        卵の入荷が無くて、料理が作れない?引き揚げ軍人が増えて、世間は物資不足の様子。灰桜は、クールな人形【月下】と一緒に買い出しへ。皇都の賑わいに圧倒されつつ、卵を求めて奔走する。どうやら月下は卵には特別な思い入れがある様子。それは従軍中の記憶で……?

      • 第3話 星空の鎮魂歌

        声の出せない自律人形【箒星】メンテナンスを受けるが、やはり直らず、灰桜は心配する。どうやら彼女が壊れたのは、戦時中のある出来事が切っ掛けのよう。そんな折、皇都に一報が入る。それは、箒星の所属していた第525歩兵連隊が皇都に凱旋するというもので……。箒星「その歌を聞けば、万死恐れぬことなし。単なる迷信です」

      • 第4話 羽音は巡る

        灰桜と箒星の歌謡ショーは大好評で、黒猫亭の売上も右肩上がり。リーダーの【鴉羽】は喜びつつも、ちょっぴり複雑。一緒に歌おうと誘われて、戸惑いを覚えている。しかしナギや人形たちから背中を押されて、少しずつ前向きに。そんなとき、皇都でまた人形暴走事件が発生して……鴉羽「あたしはマスターに作られたんだもの。だから命令は絶対で……」

      • 第5話 雨に歌えば

        おとめから持ち込まれたローベリア製自律人形【レーツェル】ナギは解析依頼を受け、彼女を黒猫亭の一員として働かせることに。灰桜はそんなレーツェルの教育係に指名される。抜群の働きぶりに圧倒されるが、一方で違和感も。どうも夜な夜などこかへ外出している様子で……?レーツェル「わたくしにとって、任務こそすべてですの」

      • 第6話 黒猫亭の音楽会

        相次ぐ人形暴走事件のせいで、すっかり客足が遠のいてしまった黒猫亭。灰桜たちは一念発起して、本格的なショーを開催することに。歓楽街・六区へみんなで足を運んでお勉強。新しい衣装をまとい、お店にピカピカの装飾を施して、そして人形たちならではの歌と踊りを練習していく。灰桜「ぜひ、黒猫亭にお越しくださーい♪」

      • 第7話 夢想の日々

        大陸で見つかった【桜花】調査のため、しばらくナギは不在。黒猫亭を任された鴉羽は、お店を盛り立てようと意欲的。『皇都博覧会』のステージに立とうという話が持ち上がる。歌に戸惑いのある月下。ある月夜、こっそり練習していると、来客の老夫婦に聞かれてしまい……?月下「人前で歌うことは出来ないであります」

      • 第8話 常冬のロンド

        大陸で消息を絶ったナギ。心配と不安から、まったく仕事が手に付かないでいる鴉羽。彼女を案じて、黒猫亭の人形たちは計画を立てる。それは灰桜と鴉羽が皇都を離れ、ナギを探しに大陸へ赴くというもの。旅券を手に、常冬の国での大捜索が始まる――!灰桜「行きましょう、大切なものを探しに!」

      • 第9話 ひとときの六重奏

        無事、ナギを救出した灰桜と鴉羽。一足先に、黒猫亭へと戻ることに。名残を惜しんでいる二人の背中を、じっと追いかけてくる姿がある。それは経歴不明の自律人形【灰神楽】彼女の扱いに困りつつも、一時的に黒猫亭で働いてもらうことに。しかし、その素性は杳として知れず……?灰神楽「……ワタシの役目は……なに……?」

      • 第10話 斉唱は終わらない

        火事により、黒焦げになった黒猫亭。居場所を無くした人形たちは、それぞれ縁ある人たちのもとで厄介に。それぞれの思いを抱えながらも、『皇都博覧会』のステージを迎えようとする。一方、軍に保護された灰神楽の記憶は、少しずつ露わになって……箒星「新しい明日を告げる歌を、聴いてください」

      • 第11話 戦歌万雷

        歌と共に暴走する灰神楽。起動停止する黒猫亭の人形たち。封印されていた機械人形が叛乱し、皇都は火に包まれる。夜闇にまぎれて、逃げ続ける灰桜と千代。僅かな寄る辺を求めて、二人はかつての居場所に戻ろうとする。桜花「泣かないで、側にいるから……」

      • 第12話 この想い、響かせて

        駆動停止する灰神楽。しかし、暴走した機械人形は止まらない。灰桜はその身を挺して、皇都中の人形を停止させようとする。彼女の元に駆けつけようと急ぐ黒猫亭の人形たち。灰桜「わたし、知りたいです。自分のこと、自分の役目のこと……」

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