『グッド・ナイト・ワールド』
このクソみたいな世界で繋がる、家族の物語。
ネットゲーム「プラネット」において最強と呼ばれる4人組がいた。
4人組の名前は“赤羽一家”。
彼らはネットゲーム上の疑似家族だった。
互いには知らないが、彼らの正体は現実世界で崩壊した本物の家族である。
引きこもりの長男、優等生の次男、我が子から尊敬されない父親、家庭を顧みない母親。
彼らは家族のぬくもりを知らない。
ネットゲーム上の家族が仮初めのぬくもりである事も知らない。
そして互いが本当の家族である事も知らない。
赤羽一家を中心としてネットゲーム『プラネット』の中で繰り広げられる、モンスターとのバトル、ギルド同士の戦い、そして最終標的“黒い鳥”をめぐる権謀術数。
物語は現実世界を、そして現実の家族を巻き込んで大きく動き出す――。
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第1話 LOG IN
オンラインゲーム「プラネット」において最強と呼ばれる4人組がいた。4人組の名前は“赤羽一家”。他のプレイヤー達から廃人集団と揶揄される彼らは、疑似家族を作ってゲームを楽しんでいた。互いには知らないが、彼らの正体は現実世界で崩壊した本物の家族だった…。ある日、運営から「黒い鳥」というモンスターを討伐すると、現金3億円がもらえるというイベントが発表される。奇しくも「黒い鳥」の目撃情報は赤羽一家の拠点に集中しており、それを受けてゲーム内最大ギルドの「海賊団」が「赤羽一家」に宣戦布告をしたのだった。
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第2話 ERROR
一家のリーダーである士郎は宣戦布告を取り下げさせるために海賊団に会いに行くことを決意。海賊団の船長ピコは、宣戦布告を取り下げるための条件として、赤羽一家のイチを海賊団に入れることを要求。士郎はそれを断固として拒否し、「海賊団」vs「赤羽一家」の全面戦争へと発展してしまう…。赤羽一家はグラナダ商会の助けを得て、対海賊団向けに拠点の周りにバリアを仕掛けていた矢先、バリアの内側から何者かによって赤羽一家の大切な家が破壊されてしまったのであった…。
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第3話 INSTALL
バリアの内側から現れたのは幻の「黒い鳥」。だが、それは鳥と呼ぶには形容し難い形をしていた…。「黒い鳥」の捕獲を試みた一家であったが、敵の攻撃を受けた「あああああ」は、なぜかゲームからログアウト。その瞬間、事態を察した士郎は赤羽一家にすぐにログアウトを指示。現実世界に戻った小次郎は電話越しにある計画について暗躍、そして衝撃の事実が明かされる…。
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第4話 UPGRADE
明日真が赤羽一家のあああああということを知ってしまった太一郎。現実世界が更に息苦しくなり、現実逃避のためにプラネットにログインをし、「黒い鳥」を探すことにした。一方、バリアの外では「黒い鳥」出現によりピコ船長と海賊団員たちの意見が分かれ、一時的にギルドマスターの権限がシガテラに移行。イチにどうしても海賊団に入ってほしい思いを胸に、ピコはイチの元へバリアを突破し向かうのであった…。
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第5話 VIRUS
シガテラは、グラナダ商会のレオンとサスマタと共謀してクーデターを起こし、海賊団からピコを除名。所属するギルドメンバーの人数によって強さが増強するギルドウェポン。シガテラは海賊団の3000人の力を使い、「黒い鳥」を倒し現金3億円を手に入れようと策略していた。そこに降り立つピコとイチ、ギルドウェポンを手にしたシガテラはその強大な力で彼らに襲い掛かる…。
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第6話 REMOVE
心配性な母親から一方的な束縛を受け続け生きてきた櫻井雛子。そんな彼女は束縛から逃れるためにプラネットに逃げ込み、ピコとなった。ギルドウェポンの無効化を図るため、船長室へと駆け込むピコ。しかしそこには何故か赤羽一家の士郎が立っていた…。士郎の口から発せられた一言によって、ピコの世界は崩壊へと誘われる…。
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第7話 BAN
AIピコのアンインストールが完了し、「黒い鳥」の動力源がなくなった今、「黒い鳥」の空腹は収まりをきかない。イチを倒しようやく「黒い鳥」と対峙するシガテラは、ギルドウェポンの力を使い一心不乱に斬りかかる、がなにかがおかしい…。現実世界に強制ログアウトされたシガテラに一通の通知が届く。それは「黒い鳥」が巣食う鳥籠の中で何かが始まった合図だった…。
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第8話 RELOAD
謎の痙攣から目覚めた入院中の明日真、その眼差しの先には太一郎がいた。太一郎は意を決して、自分が赤羽一家のイチであることを打ち明ける。兄貴役として接してくれていたイチが、本当の兄の太一郎であったことに喜び、2人はつかの間の休息を得た。謎の人物から「もうプラネットにログインするな」と忠告を受けるが、明日真は自室にてヘッドギアをつけてしまう。その瞬間、脳裏に電撃が走り再び鳥籠の悪夢へと眠りに落ちるのであった…。
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第9話 AR
鳥籠から明日真を助け出したイチ。父の部下である神室から、「黒い鳥」の生みの親は父・小次郎であることを知る。小次郎はプラネット内のAI討伐により「黒い鳥」の力を抑制しようと画策するが、それを察知したレオンはグラナダ商会の仲間を生贄にし、黒い鳥の力を増強させた。ゲーム世界をこよなく愛するレオンは「黒い鳥」を使い、「プラネット」を現実世界に取り入れようと企てていた。それはレオンの親友であるサスマタために…。その真の目的とは…。
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第10話 REGISTRY
レオンはコンピューターウイルス「黒い鳥」の力を使い、全人類を「プラネット」の世界に閉じ込めた。レオンの思惑通り、「プラネット」が現実世界となった今、AIであったサスマタはこの世界で人間と再定義された。小次郎はサスマタの暴走を止め、人類を、家族を救い出すためにある決意の元、なにやらプログラムを創り出していた…。
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第11話 DEBUG
「黒い鳥」の力によって覚醒を果たしたサスマタとレオンはこの世界における神のような存在となっていた。小次郎はあるデバイスを太一郎に託し、サスマタとレオンがいるグラナダ王国へと向かった。元凶を生み出した小次郎は自らの手で、最凶ウィルスになったサスマタを葬るために、アンチウィルスプログラム「Good Night World」を起動したのだった…。
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第12話 Hello, World
自らをアンチウィルスプログラムへと書き換え、サスマタを自身に感染させた小次郎。太一郎が託されたデバイスは小次郎をこの世界からアンインストールをするものであった。父に対しての感情は憎悪以外に無い、このデバイスを起動すれば父を排除し、更に世界を救うことができる。 この世界、そしてこの家族の物語の結末は、太一郎の決断に委ねられたのであった…。