『涼風』
秋月大和15歳。
「東京に出れば…、高校に入れば…、何かが変わる!」そんな根拠のない期待を抱え、高校進学のため単身上京。
叔母が経営する銭湯兼レディースマンションに下宿することに。
ある日、学校で見かけた美少女に目を奪われた大和。
その子が大和の隣の部屋に住む涼風と知ってビックリ。
しかもクラスまで同じになり。
平凡だったはずの大和の日常が少しづつ変わり始める。
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第1話
高校進学のため、広島から単身上京した秋月大和。その校庭で、華麗に高跳びのバーを越える朝比奈涼風を偶然見た大和は目を奪われる。しかも涼風は、なんと大和がこれから世話になる銭湯兼レディースマンションの住人だったのだ。しかし、いい加減なことが嫌いな涼風は、女子大生コンビの優花と恵美に翻弄されたり、涼風の部屋と自分の部屋を間違える大和のことを軽蔑するのだった。すっかり涼風の信用を失ってしまう大和だったが…。
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第2話
部屋に戻る大和を待っていたのは、昔からの悪友・服部安信だった。女好きの安信は、隣の部屋の涼風にも興味を示す。大和は安信に「50代のオバサンだ」とウソをつくが、それを涼風に聞かれ誤解されてしまう。険悪になる大和と涼風。しかし大和の叔母・綾乃に、二人で買い物に言って欲しいと頼まれ、一緒に出かけることに。そこでもいい加減な大和に対し腹を立てる涼風。大和は涼風に喜んでもらおうと、とっておきの場所に連れて行く。
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第3話
いよいよ入学式。高校に入れば何かが変わると思っていた大和。しかし実際はクラスメート達に馴染めず沈んでいるのだった。そんな大和に桜井萌果が勇気を出して声をかける。大和に、自分のことを覚えているかと尋ねるが、大和は萌果のことを思い出せない。小さい頃、大和が東京に遊びに来ているとき、萌果の家の神社にある鈴を直してくれたと思い出を語る萌果。一方涼風は、楽しそうに話している大和と萌果が気になっていて……。
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第4話
今日は体力測定。かつて地元の中学でナンバーワンだった大和は、自信満々で種目に臨む。しかしあっさりと、涼風にも安信にも記録を抜かれてしまう。落ち込む大和に残された種目はもっとも苦手な50メートル走。半分ヤケになりながらも大和は夢中で走り、なんと短距離の特待で入学した小早川を抜いてしまう! 喜ぶ大和たち。しかしなぜか涼風の態度はそっけない。不思議に思う大和に安信は、涼風は大和に恋をしたと言うのだが……。
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第5話
涼風が自分のことをどう思っているのか気になる大和。そんな大和の前に、涼風と仲良くするメガネの男が現れ、大和はライバル心を燃やす。しかしその男は、大和を勧誘しようとやって来た陸上部の先輩、宮本だった。事情を知りホッとする大和。しかしその気のない大和は、宮本の誘いを断ってしまう。――その夜、強い嵐のせいでマンション全体が停電になる。暗くなった大和の部屋に入ってきたのはなんと、涼風だった――。
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第6話
明日は創立記念日のため休日。チャンスとばかりに大和は涼風を遊園地に誘おうとする。しかし、いつものごとく女子大生コンビに邪魔されうまくいかない。結局大和は、涼風に誘われる形で一緒に遊園地へ行くことになる。そして当日。生憎の雨で、機嫌の悪い涼風。しかし、いくつかアトラクションで遊ぶうちに涼風の顔に笑顔が生まれるのだった。メインの花火が上がり、いい雰囲気の二人。大和は思わず涼風に自分の想いを告白する。
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第7話
涼風に振られ、抜け殻のようになる大和。そんな大和を見かねて、優花が「慰め」と称し大和の部屋へ飲みにくる。優花は大和に、自分の過去の恋愛を語る。何度振られても好きな人を諦めないと言う優花に、大和も涼風を好きでいようと決心する。少しでも涼風のそばにいたいと思う大和は、陸上部に入ろうと決意する。しかし、そんないい加減な気持ちで入部されても困ると、涼風を怒らせてしまうのだった。
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第8話
少しでも涼風の傍にいたいと、勢いで陸上部に入った大和。思っていた以上の辛い練習メニューに閉口する。練習後、バテている大和の目に、自主練習をする涼風の姿が映る。「かっこいいじゃん……」自分と涼風の間に距離を感じる大和。一方、萌果は優花から、大和が涼風に告白したことを聞かされ、ショックを受ける。大和を諦めないと決意した萌果は、マネージャーとして陸上部に入るのだった。
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第9話
陸上部に入部したものの、相変わらず大和に対しそっけない涼風。都大会のエントリー選手に選ばれた大和は、涼風に得意げに結果をアピールするが、逆に「あなたのこと嫌いみたい」と突き放されてしまう。何とかチャンスを掴みたい大和。明日は部活が休みのため、涼風を誘おうと思案していると、宮本と涼風の会話を立ち聞きしてしまう。横浜の実家に帰り、男に会いに行くという涼風。大和は、相手は恋人だろうかと不安に思い……。
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第10話
涼風の部屋にある和輝の写真を、偶然見てしまった大和。たまらず涼風を追いかけ横浜へと走る。家の前でウロウロする大和を、涼風の姉が二人の元へと連れて行く。そこには、墓前に手を合わせる涼風の姿が。大和は涼風の姉から、和輝が全国大会の直前に事故に遭い他界したこと知らされる。「どことなくキミに似てるかも」と姉に言われ、大和は、涼風が自分と和輝の面影を重ねていたのだと、やりきれなくなる。
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第11話
都大会前日、和輝のことで涼風にビンタをされてしまった大和。当日、大会をサボるつもりが、安信のはからいで会場へと足を運ぶことになる。一方涼風は、高校ナンバーワンのエメルソン・有馬が、和輝に変わってちやほやされているのが我慢できず、有馬を和輝より格下だと大声で言ってしまう。怒った有馬は涼風に謝るようにと詰め寄る。その光景を目にした大和は涼風をかばい、一番速いのは自分だと有馬に啖呵を切ってしまうのだった。
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第12話
陸上部が休みの日曜日、大和、涼風、萌果、美紀、小早川の五人でプールに出かける。大和は、何とか涼風と二人っきりになるチャンスを窺うが、なかなかきっかけがつかめない。萌果も大和にアプローチをするが、気づいてもらえず空回りするのだった。帰り道、大和にやっと、涼風と二人きりになるチャンスが訪れる。花火が上がり気持ちが盛り上がる大和。もう一度、告白しようと涼風の腕を掴むのだが――。
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第13話
夏休みになり、インターハイと合宿を兼ねて広島へ向かう大和たち陸上部一行。大和は大会を前に集中しようとする涼風や、有馬との立場の違いを比べ、今の自分と、インターハイに出る選手との差に気づき、落ち込んでしまう。大和の様子に気づいた萌果は、夜のグランドで大和を励まそうとする。しかしそこに、同じように大和を励ましに来た涼風が現れる。焦った萌果は大和の口唇にいきなりキスをする――。
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第14話
インターハイと合宿を兼ね、広島に来ている大和たち。自分を想う萌果をかわいいと感じた大和は、萌果にキスをし、付き合うことを決める。その様子を偶然見てしまった美紀。大和のためにお土産を選ぶ涼風に、二人が付き合い始めたことを告げる。 練習が終わり、一人特別メニューをこなす大和。そこへ涼風がやってくる。涼風は、大和たちを祝福し、いつもと変わらない態度で大和に接するのだった。
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第15話
新幹線に乗り遅れ、広島駅に取り残されてしまった大和と涼風。二人は大和の実家で過ごすことになる。相変わらずそっけない態度の涼風。大和は、涼風を楽しませようと、夜に蛍を見に行こうと誘うが、涼風は「優しくする相手が違うんじゃないの」とかえって不機嫌になってしまう。諦めてそのまま東京に帰ろうとする大和。しかし、今度は涼風の方から蛍を見たいと言い出す。田んぼの畦道で、歩きながら蛍を探す二人だったが……。
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第16話
涼風のことを意識しながらも、萌果との付き合いを続けている大和。新学期が始まり、安信に萌果と「もうヤったのか?」と尋ねられ、思わず動揺してしまう。さらに安信は、萌果を自分の部屋に呼べと大和をたきつける。安信の言葉を意識し、部屋で悶々とする大和。そこへ、買い物袋を提げ、大和のために夕食を作ろうと萌果がやってくる。萌果のことを意識する大和。もう涼風のことは関係ないと、衝動に任せて萌果を押し倒す。
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第17話
部活が早く終わり、萌果と一緒に帰る大和。突然、萌果から友達に会って欲しいと言われる。そこにやってきたのは、なんと、今大人気のアイドル、白川奈々だった。3人でカラオケに行く大和たち。萌果がトイレに行き、ボックス内で二人きりになる大和と奈々。その光景を、偶然隣で歌っていた涼風と美紀が目撃し、萌果がいるのにもう浮気していると乗り込んでくる。状況のわからない奈々からも、大和が浮気していると勘違いされ……。
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第18話
萌果の友達・奈々から萌果の誕生日を教えてもらった大和。萌果の「いい彼氏」になるためにプレゼントを買いに行こうとするが、何を選んでいいのかさっぱりわからない。マンションの住人に相談するが、みんなそれぞれ勝手なことを言い、まったく参考にならないのだった。ますます悩んでしまう大和。その夜、大和は偶然コンビニで涼風に会い、一緒にプレゼントを選んで欲しいと涼風に頼む。翌日、二人は買い物に出かけることに……。
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第19話
涼風との買い物が原因で、萌果にプレゼントを突き返されてしまった大和。萌果と関係を修復しようとするが、萌果は話を聞きたくないと大和を避けるのだった。一方、涼風は、二人の関係が気まずくなったのは自分のせいだと責任を感じ、大和に謝る。「萌果に嫌われたのでは」と落ち込む大和に、涼風は「ケンカしてても頑張って話しかけてくれたら嬉しい」とアドバイスする。大和は、思い切って萌果の家を尋ねる。
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第20話
涼風に気を遣わせまいと、萌果との別れを「面倒だから自分からフった」と言ってしまった大和。怒った涼風は、大和とまったく口をきかなくなる。失恋から立ち直れない萌果も陸上部を休んでしまい、大和と萌果のことを知った部員達も、大和に対して冷たくあたるのだった。一方、涼風から事情を聞いた美紀は、大和が言ったことを信じられずにいた。練習後、美紀は大和に、お好み焼きを食べようと誘う。
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第21話
相変わらず自分と話さない涼風のことを、気に病んでいる大和。都大会予選を控え、今は陸上に集中しようとする。しかし、リレーの練習でバトンワークに失敗し、先輩の佐々木にも怒られる始末。見かねた美紀が大和に付き合い、一緒に練習してくれることに。そこで大和は美紀に、このまま涼風に嫌われているのは嫌だと打ち明ける。涼風と仲直りしようと心に決めた大和は、思い切って涼風に本当のことを言うのだが……。
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第22話
都大会予選当日。涼風との関係も無事修復することができ、改めて涼風が好きだと再認識した大和。だが、涼風の心には、まだ津田和輝の存在がいるのではないかと思い悩む。安信にも、大和が和輝に勝てるはずがないと言われるが、逆にその言葉が大和の闘志に火をつける。覚悟を決めた大和は「オレが日本一の選手になってやるっ!!」と決意する。大和は、今回の大会で高校ナンバーワンのエメルソンを抜こうと意気込むのだった。
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第23話
都大会の予選も終わり、本番に向けますます練習に励む大和。更にタイムを伸ばそうと、新しい走法の練習を始める。しかし涼風は、そんな大和に相変わらずそっけない。大和の練習に付き合う美紀は「一番になったからといって、涼風の気持ちが変わると思えない」と言うが、大和はそうしなければ涼風と対等になれる気がしないと答えるのだった。一方、涼風のために頑張る大和を目にし、萌果は、二人の間に入る隙はないのではと悩み始める。
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第24話
都大会前日、思いがけず涼風に励まされた大和。その激励で、日本一への決意は更に強くなるのだった。いよいよ都大会決勝。意気揚々と会場に入る大和に、他の部員達の期待も高まっている。しかし、それに反するように、走法を変えた大和のタイムは伸び悩んでいた。「やるだけやった」と腹を据え、有馬との直接対決に臨む大和。ピストルが鳴り響き、全力疾走でスタートした大和だったが――。
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第25話
都大会を予選落ちし、落ち込む大和を励ましに来た涼風に、思わず告白してしまう大和。いたたまれなくなった涼風は、そのまま大和の部屋を飛び出す。涼風が行き着いたところは、萌果の家である神社だった。和輝との思い出を振り返り、一人泣き崩れる涼風。そこへ、人影に気づいた萌果がやってくる。いつまでも大和に対し意地を張る涼風に、怒りがこみ上げる萌果。「いつでも付き合えるのに、何が不満なの」と涼風に叫んでしまう。
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第26話
勢いで涼風にキスをしてしまった大和は、完全に涼風に無視されるようになる。大和は、涼風に謝ろうとするが、謝ったら涼風の考えを認めてしまうことになると思いとどまる。一方、萌果は涼風に、大和へのケジメとして陸上部をやめると言い出す。大和とのことをはっきりさせた方がいいと助言する萌果。その言葉で、涼風の中に迷いが生じる。翌日、大和は、涼風が和輝の墓参りに行こうとしているのを知り、止めようとするのだが……。