『さらい屋 五葉』
気弱ではずかしがり屋な性格が災いして浪人となり、田舎から江戸に出てきた秋津政之助は、ある日偶然出会った遊び人風の男・弥一に用心棒になるよう頼まれる。
しかし、政が守るべき弥一こそ拐かしを生業とする賊「五葉」の一味であった。
剣の腕を見込まれ一味に加えられてしまう政之助。
その五葉にはひとクセもふたクセもある個性的な面々が揃っていた。
盗賊団から足を洗い、娘と料理屋を営む梅造。
飾り職人で、かつては一匹狼の盗賊だった松吉。
素性の知れない妖艶な美女・おたけ。
そして政之助を五葉に引き入れた謎の男、弥一。
仕方なく五葉を手伝う政之助だったが、五葉の仕事を通じて、五葉の面々が抱える事情に関わってゆく事となり、人として成長を遂げていく。
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第1話 形ばかりの
浪人秋津政之助は江戸で用心棒をしていたが、人前に出ると緊張してしまう性格が災いし、せっかく決まった仕事も辞めさせられてしまう。新しい仕事が見つからず、町をぶらつく政之助の前に一人の男が現れる。それは弥一と名乗る、遊び人風のやさ男。弥一は初対面であるにもかかわらず政之助に食事をご馳走する。政之助に頼み事を語る弥一。それは自分を守ってほしいという用心棒の依頼、二つ返事で引き受ける政之助。だが、弥一は人を拐かし大金をせしめる賊「五葉」の一人であった。
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第7話 野暮でござった
政之助は体力が回復し、弥一とともに江戸の町へ帰ってきた。久しぶりに町中を歩く政之助だったが、また人とぶつかり問題を起こす。ぶつかった人物は、以前政之助たちとイザコザを起こした浪人たちだった。すごむ浪人たちと神社の境内で木刀による立ち合いをすることになってしまう政之助。対峙する政之助と浪人。それを囲む野次馬たち。人々の視線を受けた政之助は、それに耐え切れず、その場を逃げ出してしまう。
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第12話 もうふらふらですよ
弥一は雪が降り始めた夜、橋の上に立ち、居酒屋で八木が語った話を思い出していた。ぼうっと中空を見つめる弥一。弥一の記憶と、八木の話が繋ぎ合わされ、完成されてゆく忌まわしい弥一の過去。その頃、梅造の店では五葉の面々が集まり、近頃、様子のおかしい弥一を心配していた。