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戦闘メカザブングル
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  • 地域日本
  • タイプTV
  • 正式名称戦闘メカザブングル
  • 英語名Sentou Mecha Xabungle
  • 中国語の名前战斗机甲萨芬格尔
  • 他の名前Combat Mecha Xabungle / Blue Gale XABUNGLE / 柴油机 / Xabungle / 战斗装甲
  • 放送開始1982-02-06
  • 放送状況放送が终了
  • タグ面白い / SF / 機戦 / 原创
  • 原作富野由悠季 / 鈴木良武
  • 監督富野由悠季
  • シナリオ吉川惣司 / 荒木芳久 / 伊東恒久 / 鈴木良武
  • 絵コンテ滝沢敏文 / 鹿島典夫 / 今川泰宏 / やまざきかずお / 鈴木行
  • 演出加瀬充子 / 鈴木行 / 藤原良二 / 関田修 / 滝沢敏文
  • 制作会社サンライズ
  • 家族戦闘メカザブングル
  • Rating12+

『戦闘メカザブングル』

惑星ゾラと呼ばれる地球。

ここは盗んだ物も3日間守り通して逃げのびれば自分の物になる、という掟が通る無法の星。

その大地を駆ける暴走族、サンドラット団は、ウォーカーマシンに襲われたところを、負傷した少年ジロンに助けられた。

サンドラットの女リーダーのラグは、このジロンに興味津々。

なにしろ手負いの身ながらたった一人で、ブルーストーンの運び屋キャリング・カーゴが開くバザーに乗り込み、ウォーカーマシンを分捕ろうというのだ。

バザーにはキャリングの用心棒や、無法の星に似つかわしい荒くれ者ばかりが揃っている。

そんな所に乗り込んで行こうと言うジロンが目指す獲物は、なんと!

キャリングの新鋭ウォーカーマシン「ザブングル」!!

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      • 第1話 命をかけて生きてます

        惑星ゾラと呼ばれている地球。太陽がギラつく荒野で気を失っていたジロン・アモスは、ラグ・ラウロ率いる少年盗賊団「サンドラット」に助けられる。大型ウォーカーマシンを相手に苦戦するサンドラットを見かねて、折れた右腕にもかまわずにホバギーを駆るジロン。無茶な行為にあきれるラグに向かって、ジロンは「女には優しくしろ」と父に教わったことを語る。笑い飛ばすブルメを叱りとばしたラグは、興味を持ったジロンを仲間に加えた。キャリング・カーゴのバザーにやってきたジロンは、ドクター・メディックの診療所で右腕の治療を受ける。治療費は、ラグが素早くちょろまかした。このゾラでは、どんな罪も三日逃げ切ってしまえば赦されるという掟があるのだ。そんな“三日の掟”を当てにして、強力なウォーカーマシンを手に入れようと目論むジロン。ゾラに文化を広める活動に没頭するキャリングの娘エルチを人質にしようとするが、そのナイフ投げの腕の前に失敗してしまう。エルチへの対抗意識を燃やすラグとともに、ジロンは深夜にキャリングのランドシップ“アイアンギアー”に乗り込んだ。まんまと新型ウォーカーマシン“ザブングル”の奪取を成功させたジロンだが、そこへもう1機のザブングルが立ちはだかる。その運転手はなんと、エルチだ。エルチのザブングルの攻撃に、ついにジロンは捕まってしまう。

      • 第2話 ザブングルはもらったよ

        翌日、エルチに捕まったジロンは、アイアンギアーの一室に監禁されていた。キャリング流の「商売上手のヒケツ」が行われることを知り、取引相手のザイラーにジロンを引き渡すエルチ。キャリングのバザーからの帰り道、ザイラーに襲いかかるウォーカーマシンの一団。指揮するのは、キャリングの配下であるホーラだ。自分が売った商品を、取引相手を襲って奪い返す…それがキャリングお得意の「商売上手のヒケツ」だったのだ。ザイラー一家とともに応戦するジロンだが、落ちてきた岩に当たってしまい、あえなくダウン。その後、ザイラーはホーラに撃ち殺されてしまう。様子を見に来ていたエルチは、期待はずれのジロンの姿に腹を立て、帰ってしまった。一方、ラグは意地にかけてザブングルを奪おうと、アイアンギアーの不調をついて襲撃する。そこへ駆けつけたジロンは、ついにザブングルを手に入れる。だが、ホーラのプロメウスが追いすがってきた。なんとかザブングルを変形させ、ホーラと互角に渡り合うジロン。プロメウスは豊富な火器で襲いかかるが、ザブングルにライフルを拾わせたジロンは、プロメウスの右腕を撃ち抜く! 駆けつけたブレーカーたちの追撃も振り切り、ジロンはザブングルを荒野へ向かわせる。かくして、ザブングルを正式に自分のものとするべく、ジロンの三日限りの逃避行がはじまった。

      • 第3話 みーんな当て外れ

        ザブングルを奪われたキャリング一家。ブレーカーをまとめるホーラは、キャリング・カーゴにかけあい、賞金を出すように説得した。その甲斐あって、ブレーカーたちの士気も高まっていく。一方、荒野を逃げるジロンたちは、追っ手を迎え撃つべく陣取りをすると、ラグたちはガソリンと弾薬を奪うため、アイアンギアーへとおもむいた。そこでエルチの船出に遭遇したラグは、混乱に乗じてガソリンや弾薬の奪取に成功する。その頃、ホーラたちブレーカーに襲われたジロンたちの戦いは膠着状態におちいっていた。決して傷つけることを許されないイノセントのドームを、ジロンが後ろ盾としたからだ。卑怯なジロンの策に怒りつつ、事態を打開するため、チルをさらうホーラ。チルの身柄をザブングルと交換しようというのだ。チル救出作戦に失敗したジロンたちは最後の賭けに出る。交換が終了すると同時に、攻撃をしかけようというのだ。だが、そこへ意外な加勢が現れた。アイアンギアーから船出したはずのエルチが、ジロンに手を貸したのだ。エルチの力を借りて、ジロンたちはチルを救出することに成功! しかし、そこへ高みの見物を決め込んでいたティンプが現れた。ジロンはこの男こそ、両親の仇と戦いを挑む。

      • 第4話 なんで掟を破るのさ

        ジロンとサンドラット一行は、エルチとともに洞窟の中に落ち着き、体を休めていた。そこでジロンはティンプとの因縁を語り出した。だが、一週間前に殺された両親の仇討ちを目論んでいるというジロンの話に、全員が笑い転げてしまう。惑星ゾラには三日限りの掟がある以上、三日で目的を果たせなかったジロンの方が悪いのだ。現にジロンも、掟を当てにして、ザブングルを手に入れようとしている。ラグたちの非難を納得できず、ひとり洞窟を出ていくジロン。一方、交易商人のグロッキーは、ティンプからキャリングのなわばりを手に入れる計画を吹き込まれていた。ホワイト・キャニオンにあがった煙を目印に進む、ジロン、サンドラット、キャリング一行、そしてグロッキー一家。ついにティンプを見つけたジロンは、ウォーカーマシンで戦いを挑む。しかし、キャリングの指図でジロンとティンプは一対一の生身の決闘をすることになってしまう。そこにティンプの目論み通りにグロッキー一家が割って入ったため、混戦状態。サンダーアースの弾丸がアイアンギアーに命中し、その弾みでキャリングは転落死してしまう。父親の死を目の当たりにしたエルチの怒りが爆発、グロッキー一家は撃退された。悲しむエルチのそばで、あらためて一同に自分勝手を非難されるが、ジロンにはどうしても納得できなかった。

      • 第5話 3人そろってシャクの種

        グロッキー一家の姿を求めて、偵察に出ていたジロンがアイアンギアーに戻ると、そこではキャリング・カーゴの葬儀が文化的に行われていた。葬儀の席上、父親の仇討ちの意志のないエルチと、キャリングの仇を討ってエルチと運び屋の手形を我が物にしようと企むホーラとの間で言い争いが始まってしまう。結婚をあくまで嫌がるエルチに銃を突きつけ、一家のボスの名乗りを上げるホーラに、反発するジロン。二人は互いのウォーカーマシンに乗り込んで勝負するが、軍配はジロンに上がり、ホーラはアイアンギアーを去ることになる。その夜、ティンプにそそのかされたグロッキー一家が、眠りについたアイアンギアーを包囲してきた。だが、ティンプは威嚇射撃でアイアンギアーのクルーを起こしてしまう。ティンプの真の目的はグロッキーを勝利させることではなく、両者の共倒れだったのだ。この危機にエルチはアイアンギアーを巨大ウォーカーマシンに変形させる。百メートルを超える巨体の攻撃に恐れをなし、逃げ出していくグロッキー一家。イノセントはキャリング一家に新式のマシンを与えすぎた…とつぶやくティンプ。戦い終わって、コトセットはジロンたちの働きを厳しく査定する。うやむやのうちに、ジロンたちはホーラに代わる戦力として雇われたことになっていたのである。

      • 第6話 あんたジロンの何なのさ

        ブルメたちサンドラットのメンバーはアイアンギアーを守るため、ジロンからウォーカーマシンの運転方法を教わっていた。そんな中、ラグはブリッジでエルチに食ってかかる。艦長としての義務を引き受けようともせず、ひとり文化に感化されているエルチが気にくわないのだ。アイアンギアーを追うグロッキー一家は、サンダーアースの修理に手間取っていたが、強気のティンプにそそのかされて、追撃を開始。霧の谷にアイアンギアーを誘い込んでランドシップを奪う作戦を立てた。グロッキーの襲撃に対し、艦長エルチはアイアンギアーを霧の谷へ突入させる。マシンをやられたラグを追って、ジロンも霧の谷へと追っていった。グロッキーはアイアンギアーを奪うために自らウォーカーマシンに乗り込むが、土壇場で裏切ったティンプがサンダーアースに火をつけた。アイアンギアーに体当たりさせ、共倒れさせようというのだ。あ然とするグロッキーを巻き込んで、アースサンダーは爆発炎上。だが、アイアンギアーはかろうじてその危機を乗り切った。からくも霧の谷を抜けたジロンたち。しかし、ティンプは謎のイノセントから指令を受け取っていた。それはジロンたちの抹殺命令であった……。

      • 第7話 信ずるものは浮かばれる

        ティンプは新たな運び屋、ギャブレット・ギャブレイと手を結んだ。話に乗ったギャブレットは、トラントラン族を利用しようと考える。緑の楽園と呼ばれる緑地帯に入ったジロンたちは、そこでホッター老人と出会う。今は亡き家族が掘り集めたブルーストーンを、他人に取られまいとホッターは必死に守っていたのだ。だが、トラントラン族に急襲され、ホッターのブルーストーンが奪われてしまう。取り戻しに行くというジロンたちの言葉を信じずに、ひとりセンドビードで出ていくホッター。だが、トラントランの集落にたどりついたホッターは、ブルーストーンはザブングルが持っているという族長チムニーの言葉に騙されてしまう。ホッターはラグのザブングルを攻撃するが、トラントランの集落から脱出したジロンたちに真実を聞かされる。怒ったホッターは、執念でダムの壁面にとりつくとマシンを爆破させる。決壊したダムの水は、トラントランの集落を押し流した。ブルーストーンのあるところに緑はないというイノセントの言葉を、かつてジロンたちも信じていた。しかし、それは偽りの伝説であった。なぜイノセントは誤った伝説を流布していたのか。その謎を残して、ホッターは死んでいった。

      • 第8話 ミスにはミスがない

        バザーの予定地、イエローヒル・タウンに着いたアイアンギアー。だがすでに交易商人ビッグマンの手下ギャブレットがこの町でバザーを開き、待ち伏せをしていた。キャリングの死後、名義変更届をイノセントに提出しなければ、手形は無効と主張するギャブレット。エルチは書斎にこもって、イノセントとの契約書を調べかかった。ギャブレイはあの手この手でアイアンギアーを陥れる策を講じるが、ことごとく失敗。逆に手下を捕まえられ、すべてギャブレットの差し金と白状させられてしまう。ギャブレットはランドシップ・パープルキャットで強硬手段に出るが、カーゴ一家の反撃は手強く、これも敗退。ギャブレットが退散した後、エルチは契約書を読み終えるが、すべてが曖昧な言葉で記されており、はっきりしたことはわからなかった。それはまるで、わざと戦いを起こさせるためのものであるように、エルチには思われるのであった……。

      • 第9話 花は野に咲けマリア花

        ジロンたちはひょんなことから、孤児のマリアをチンピラから助けることになる。誰とも争わず、畑を耕して孤児を育てるマリアは、完璧な平和主義者だ。マリアをかばってチンピラと喧嘩するジロンを見てさえ、マリアは悲しんでしまう。そんなマリアの出現が、エルチとラグには面白くなかった。一方、失敗続きのギャブレットは、ボスのビッグマンにカーゴ一家を必ず討ち取ると約束する。さっそくギャブレットは手下にマリアの農園を襲わせる。応戦するジロンたちに、戦わないよう説くマリア。ついに孤児たちを人質にとられ、ジロンたちとマリアは捕まってしまう。一方、アイアンギアーの燃料補給の最中だったエルチは、ジロンたちがギャブレットに捕まったことを知り、補給を中止して反撃を開始する。マリアの説得も虚しく、ギャブレットはジロンたちを処刑しようとする。そこへガルロたちのザブングルと、変形したアイアンギアーが駆けつけた。危機を逃れたジロンもザブングルに乗り込む。追いつめられたギャブレットは、すべてお前のせいとマリアに素手でつかみかかる。恐怖のあまり、思わず岩でギャブレットを殴ってしまうマリア。戦い終わって、マリアは自分の誤りを詫びて髪の毛を切り、ジロンたちを見送るのだった。

      • 第10話 女の勇者はこわいです

        エルチはビッグマンとの戦いに備えて、新たにブレーカーを雇った。だが、その中にはギャブレットの手下ショッターが紛れ込んでいた。アイアンギアーのブリッジはショッターたちに占領されてしまう。ジロンとチル、踊り子、そして助け出されたエルチたちは銃火をくぐり抜けて、ブルーストーンを保管する金庫部屋に立てこもる。 パープルベアーからアイアンギアーに乗り込んだギャブレットとティンプは、捕虜と交換にエルチたちを捕まえようとする。だが、捕虜ひとりにつき1ギニオンスのブルーストーンなら交換するとの返事を聞き、ショッターは欲に目がくらんでしまう。本来の雇い主を裏切り、ギャブレットともども人質をジロンたちに引き渡してしまうショッター。 ティンプの合図でビッグマンが迫り、ブレーカーたちの脱出がはじまるさなか、ギャブレットはジロンたちのスキをついて逃げ出した。だが、ティンプはすでにギャブレットを見捨てていた。ビッグマンは総攻撃を開始。カーゴ一家も全力で反撃する。そんな戦いの中、ギャブレットは無念の最期を遂げるのだった。

      • 第11話 追いかけて、追いかけて

        ビッグマンとの戦いの中、ティンプを見つけたジロンは、単身その後を追っていた。砂嵐吹き荒れる荒野を進むガバメントを目指して、しつこく追い続けるザブングル。ティンプの様々な妨害を乗り越えて、ジロンは石油の中継町へと誘い込まれた。一方、ジロンを探してヒステリー気味のエルチを横目に、ラグたちはローバーやスキッパーで捜索に出る。また、けが人の手当にビッグマンから駆り出されたメディック医師は、ビッグマンにジロンとティンプの因縁を語る。その話を聞いたビッグマンは、イノセントのたくらみを確信するのだった。ゴーストタウンを舞台に、ジロンとティンプの追い駆けっこは続く。策を講じたティンプのリモコン・ガバメントがザブングルを締め上げる。必死にガバメントを振り払うジロンだが、ガソリンタンクが大爆発。その爆発からもかろうじて脱出したジロンは、さらにティンプを追いつめる。だが、ティンプの行く先に見つけたのは、イノセントの上納ポイント。アイアンギアーが目指すポイントPの姿であった……。

      • 第12話 謎また謎のイノセント

        上納ポイントへ向かうアイアンギアーは、途中、死の谷の入り口でビッグマン一家の待ち伏せに合う。アイアンギアーの前後を挟まれて絶体絶命のピンチとなるが、颯爽と現れたジロンのザブングルに救われる。しかも、イノセントの聖域に近づいたことで、ビッグマンは退散していった。ポイントPに入港したジロンたちは、殺菌通路を通ってドームの中へ訪れる。久々に見る文化的なドームの景観に感動するエルチ。そして、初めて見る光景に圧倒されるジロンたち。翌日、掟を破ってイノセント居住区をのぞき見たジロンは、そこでティンプの姿を見つける。一方、エルチたちは名義変更の契約義務に違反したと言われ、上納を拒否されたあげく、イノセントに逮捕されてしまう。逮捕の知らせを聞いて暴れるジロンであったが、イノセントの一級司政官ビエルが仲裁に入る。彼の計らいで、名義変更は無事に完了。エルチは感激して、ビエルに憧れる。だが、イノセントとティンプのつながりを疑うジロンは、釈然としないものを感じていた。そんなジロンの気持ちも晴れぬまま、アイアンギアーは上納ポイントを後にするのだった。

      • 第13話 あとは野となる大破壊

        Pポイントで出会った一級司政官ビエルのことで、エルチの心はいっぱいだった。エルチは全員を野宿させ、彼らが寝静まった頃を見計らって、ひとりアイアンギアーをPポイントに向けてしまう。だが、そこを再びビッグマンの艦隊が取り囲む。ビッグマンの猛攻に、アイアンギアーは大苦戦。活路を開くにはイノセントから受け取った新兵器、ポタン砲を使うしかない。だが、驚くべきことに、そのポタン砲はアイアンギアー、ビッグマンと双方に渡されていたのだ。ザブングルの撃ったポタン砲に倒れるビッグマン。彼は、自分がイノセントに操られていたのかもしれないと語り、こと切れる。エルチはことの真相を確かめようと、聖域にひとり立ち入っていく。だが、聖域はブルーストーン無しで立ち入ると、例外なく殺人光線で排除される禁忌の地。イノセントへの疑惑を晴らそうと、エルチを追うジロンの前にまたもティンプが立ちはだかる。ビエルとの面会を求めるエルチを、ジロンは殺人光線から救う。そして、彼らはイノセントの交易ポイントから打ち上げられる輝き。“光の昇天”を間近に目撃するのだった。

      • 第14話 ティンプ、悪あがき

        光の昇天が、自分のために打ち上げられたと信じ、感激するエルチ。彼女を無事アイアンギアーに連れ戻したジロンは、ティンプがイノセントに雇われた仕掛け人であると確信する。パトロールと称してザブングルをフル装備させ、ティンプのいる聖域へとひとり向かうジロン。一級司政官のビエルは、ティンプにジロンの始末を命令する。原生林でジロンを迎え撃つティンプだが、ジロンのしぶとさを前に水中観測用のパイプからドームの居住区へと逃げ込んでいく。ジロンの猛攻に狼狽するティンプとドワスは、ビエルに援軍を要請。一方、ジロンがひとりでドームへ向かったことを知ったエルチは、アイアンギアーを聖域へと向かわせる。ティンプを追い続けるジロンは、パトロール隊のホバーへリを奪うと、ついにティンプを機銃掃射で捉えた。ティンプの死んだふりにも気づかず、仇を討ったと感激するジロン。その後、戦いを生むイノセントが憎いとドームの動力炉を破壊して、ジロンは脱出する。その混乱に紛れ、ティンプも姿を消していく。アイアンギアーに戻ったジロンは、目的を果たした安堵からか高熱を発して倒れてしまう。

      • 第15話 泥まみれ、やけっくそ

        ジロンがイノセントの聖域を荒らしたため、アイアンギアーは運び屋やブレーカーたちに目の仇にされていた。そのため、アイアンギアーを降りるよう、エルチはジロンに命じる。いまだにアイアンギアーを手に入れることを諦めていないラグたちサンドラットメンバーに別れを告げ、ジロンは艦を降りようとする。だが、そこへホーラとゲラバたちが襲撃してきた。アイアンギアーは敵を振り切ろうと泥の海マッドシーに入るが、それこそホーラたちの狙いであった。マッドシーに入ったアイアンギアーに、異形の姿の謎の一団が襲いかかる。彼らはマッドシーに住む柔和な海洋民族、ハナワン族であった。ハナワン族は太陽光線が苦手なことから、ジロンの機転で彼らを追い払うことに成功した。そして、イノセントから大型ランドシップ、ダブルスケールを与えられたホーラは、アイアンギアーを窮地に陥れる。エルチに命と引き替えに結婚を迫るホーラ。だが、倒したと思いこんでいたジロンの反撃に合い、ホーラはあえなく撤退するのだった。

      • 第16話 哀歌かなしく

        アイアンギアーはマッドシーで立ち往生し、エルチも二日酔いでダウンしていた。イノセントのお尋ね者となったジロンは、責任を感じてアイアンギアーを降りることを決意する。しかし、アイアンギアーを下りた直後にハナワン族に捕まってしまう。ハナワン族は、自分たちの聖地をカーゴ一家が知っていると、ホーラに思いこまされていた。そのため、彼らがアイアンギアーに襲いかかってきたのだった。ハナワン族の長であるゲンナはホーラの言葉を信じ、穏和な一族に戦いを強いていたのである。ゲンナと決闘することになってしまうジロン。だが、ゲンナの許嫁であるムーナのおかげで、ジロンはアクアカヌーに乗り込んだ。ハナワン族の洞窟から、ジロンは脱出に成功する。その一方で、ハナワン族の再興に燃えるゲンナは、一族を率いてアイアンギアー攻撃に出撃した。なんとか戻ってきたジロンを迎えたアイアンギアーは、ザブングル2機で応戦。ハナワン族の攻撃に苦戦しつつも、ホーラのボートを奪って、ジロンはハナワン族を追い散らすのだった。

      • 第17話 役者やのォで大勝負

        アイアンギアーはマッドシーの浅瀬に座礁し、身動きが取れずにいた。このチャンスを逃すまいと、ホーラとゲンナたちは総攻撃の準備に取りかかる。ゲンナの出撃をなんとしても止めたいと考えるムーナは、アイアンギアーへ忍び込む。そこで再会したジロンの優しさに触れ、彼らは敵ではないと確信するムーナ。愛するゲンナのために、単身、敵の艦に乗り込んできたムーナの行動に感動したプロポピエフは、ジロンの頼みで芝居の筋書きを書くことにする。不毛な戦いを終わらせるため、一芝居うってゲンナをおびき出そうと言うのだ。ブリッジに縛られたムーナを、悪の魔王コトセットが鞭で打ち据える。その姿を見たゲンナは、攻撃を中止してムーナの救出にやって来た。アイアンギアーへやって来たゲンナを、必死に説得するムーナたち。ジロンの説得についにゲンナが心を開いたそのとき、約束の時間を破ったホーラの攻撃が始まった。ホーラの裏切りに、騙されていたことに気づいたハナワン族は撤退していく。カーゴ一家とホーラたちの戦いが始まるが、ジロンたちのピンチを救ったのは、ゲンナたちハナワン族だった。やがて、マッドシーから旅立っていくアイアンギアーをゲンナとムーナたちは心穏やかに見送るのだった。

      • 第18話 家出がなんで悪いのさ

        無事にマッドシーから脱したアイアンギアーは、次なる大陸を目指していた。だが、そこで出会った閉鎖的な村人たちは、アイアンギアーにガソリンを売ろうとしない。村人に手を回したのは、誰か? 討議するジロンとコトセットにすっかり無視され、おかんむりのエルチは家出してしまう。エルチはひとり、夜の原生林を走るが、オオカミに襲われ、ホーラの部下に発見され、絶体絶命のピンチをエル・コンドルと名乗る青年に助けてられる。文化的な青年エルに引かれるエルチは、遺跡へと案内され、過去の物語を聞く。昔、エルの父がイノセントに戦いを挑んだことで、村は見捨てられてしまったのだという。コンドル家の生き残りに、村人は深い恨みを抱いていた。一方、ジロンたちはホーラと一戦を交えていたが、ザブングルがガソリン切れで動かせずに大ピンチ。ついにジロンたちはホーラに捕まってしまう。ホーラはジロンのいないアイアンギアーを、ガソリンをエサにおびき寄せようとする。だが、ホーラの艦に駆けつけたエルチの助けで、ジロンは脱出に成功。エルの助けもあり、ホーラは撤退していった。しかし、エルチはアイアンギアーに戻ろうとはせず、エルとふたりでいずこかへと去っていくのだった。

      • 第19話 コンドルよ、とべ!

        エルとともに去ったエルチを、迎えに行くジロン。その途上で、ウォーカータンカーが襲われている煙を発見する。ガソリンほしさにタンカーを救出に行くが、残念ながらタンクはすでに空。しかし、ホーラが村に仕返しをすべく人を集めていると運転手に聞かされ、ジロンはエルチたちのもとへと急ぐ。ところが、遺跡のそばで山火事がおき、エルとジロンは別々に消火に向かうが、そこは湿地帯。ザブングルは沼にはまりこんでしまう。山火事はザブングルをおびき出す罠だったのだ。その頃、アイアンギアーでは、助け出したタンカーの運転手が大暴れ。すべてはホーラの策で、エルを叩いてしまおうという作戦だった。エルのオットリッチに助けられたジロンとエルチは、ともにアイアンギアーへ行こうと誘うのだが、エルはホーラに一騎打ちを挑む。だが、力不足のエルでは、ホーラにはかなわない。オットリッチのコクピットがホーラ機が放った銃弾に撃ち抜かれ、エルはエルチの眼前で散ってしまう。悲しみに暮れるエルチを慰めるジロン。空を飛ぶコンドルを指さしたジロンは、あれがエルの生まれ変わりだと優しく語る。そんなジロンとエルチの姿を、ラグは複雑な心境で見守るのだった。

      • 第20話 アコンは伊達男か?

        エルチを慰めるジロンの姿に腹をたて、今度はラグが船出をした。荒野を走るラグのホバギーはランドシップ、バッファローに追い立てられ、森の中へと逃げ込んでいく。だが、そこでモリヒルの毒に冒され、意識を失ってしまうラグ。ラグを仲間だと言い切ったジロンは、エルチの反対を押し切って捜索に出るのだが、ラグの姿を見つけることはできなかった。その頃、アコンに助けられたラグは、モリヒルの毒を抜くためヨモギ風呂に入れられていた。目覚めたラグはアコンの浮かれぶりになごむのだが、同時に彼がホーラの手下であることを知ってしまう。しかも、アイアンギアーがたどっていくコースから、自分が見捨てられたと思いこむのだった。森の西側でアイアンギアーを待ち伏せしていたアコンは、ラグにいいところを見せようと張り切って攻撃を開始する。戦力不足を見かねたエルチが自らザブングルで出るが、不利は否めず、ついにアイアンギアーが被弾した。だが、危機一髪でジロンが合流し、ホーラたちを蹴散らした。しかし、ラグはエルチの「ラグはほっといて」という言葉にショックを受け、そのまま撤退するアコンについていってしまう。バッファローのブリッジでアコンのケガの手当をするラグ。その胸中は複雑に乱れていた……。

      • 第21話 惚れて、惚れられて

        大物交易商人カラス・カラスにアイアンギアー攻撃を持ちかけるホーラだったが、協力は得ることはできなかった。その頃、ジロンとブルメはバッファローへラグを迎えに行くのだが、アコンにぞっこんのラグは二人を追い返してしまう。そして、ラグはアコンに自分の身の上を話すのだった。その晩、アイアンギアーからザブングルが一体盗まれた。もう一体はコクピットが壊され、使用不能になっている。それはなんと、ホーラの命令を受けたラグとアコンたちの仕業だった。ラグのため、アコンは何とか功績を立てたいと考える。そして、盗んだザブングルでカラスのバザーを襲撃して、大暴れ。このホーラの策略にはまったカラスは、エルチたちの仕業だと信じ込んでしまった。だが、ホーラはアコンを裏切り、ザブングルに狙いを定める。自分がアコンに惹かれるのは、ジロンたちが優しくないからなのかと悩んでいたラグは、アコンのピンチを聞き、加勢に駆けつける。そこへカラス一家やジロンたちも加わり、大混戦。そんな混戦の中、アコンはホーラの手にかかり、帰らぬ人となってしまう。傷心のラグはジロンにも無視されたと思いこみ、ひとり荒野へと姿を消していく。

      • 第22話 破れかぶれのラグ

        カラスに配慮したエルチは、カラスのなわばりとは別の交易ルートを拓くことにした。また、バザーで昨日の騒ぎに居合わせたというカルダスという男と知り合うことになる。一方、ラグはウォーカーマシン・ギャロップを買い、ホーラのもとへ身を寄せていた。アイアンギアーがバザーを出発するにあたり、ホーラから作戦指揮を任されるラグ。それまでの激戦で満身創痍のアイアンギアーは、ラグのウォーカーマシン隊に取り囲まれ、狭い峡谷へと突入してしまう。容赦のないラグの攻撃に、困惑するジロンたち。ラグを完全に信用できないホーラとゲラバは自らガラパゴスで出撃。ジロンも敵の一斉攻撃を避けるため、峡谷にアイアンギアーを停泊させ、変形してホーラたちを迎え撃つ。しかし、それはアイアンギアーのことを知り尽くしたラグの罠であった。ウォーカーマシン形態が峡谷につかえて、身動きできなくなるアイアンギアー。ラグはブリッジにとりつき、エルチに銃を向ける。だが、エルチはナイフ投げでラグを払いのけた。やがて、苦戦しつつもジロンたちはホーラやガラバの攻撃を退けた。ところが、ジロンの眼前で、ラグがアイアンギアーのブリッジから落ちていく。かろうじてラグを受け止めたジロンは涙しながら、彼女を殴る。ラグも殴られながら、ジロンの涙に込められた気持ちに気づくのだった。

      • 第23話 ラグよ帰れ! 我が胸に

        ホーラはあの手この手でアイアンギアー襲撃に誘うのだが、カラスは素っ気ない。弟のガリー・カラスが戻ってくれば、エルチたちを叩くなど簡単だと、カラスは考えているのだ。だが、そのガリーの船が何者かの襲撃を受けていた。その戦闘の黒煙をみたアイアンギアーも現場へと向かう。檻に入れられていたラグは、艦のためにと無断で偵察へ出てしまう。ラグも姿の見えない敵に襲われ交戦しているうちに、ガリー一家と遭遇。互いを敵だと思いこんだまま、撃ち合いを始めてしまう。それを見届け、満足げにその場を去っていくホーラ。すべては、カラスとアイアンギアーを激突させようという、ホーラの罠だったのだ。交戦で傷ついたガリーは、カラスのもとにたどり着くものの、そのまま息絶えてしまう。ガリーを殺されたことで怒り心頭のカラスは、ホーラにそそのかされたこともあり、妻グレタの到着を待たずに、仇討ちに出る。ちょうどその頃、ジロンたちはガリーのもとへと謝罪に出ていたため、戦力が足りないアイアンギアーは窮地に陥ってしまう。それでも頑なに、ラグを檻から出そうとしないエルチ。だが、チルの必死の頼みを受けたラグは檻から抜け出して、ザブングルでカラスたちを撃退。カラスのランドシップから振り落とされたラグは、ようやくジロンたちに温かく迎え入れられるのだった。

      • 第24話 死闘、激闘、泣きカラス

        ふたたびアイアンギアーの仲間にとけ込んだラグだが、エルチはそれを快く思えない。自分のラグに対するこだわりが異常であると知りつつも、ふたたび彼女を檻の中に入れてしまうエルチ。一方、妻のグレタと合流したカラスは、ガリーの仇を討つべくアイアンギアーの追撃を開始する。アイアンギアーをすりばち谷へと追い立て、カラスの隊と挟み撃ちにする作戦を立てるグレタ。グレタのアースハリケーンや、カラスのランドシップに襲われ、アイアンギアーはスモークを焚きつつ、すりばち谷へ進むしかなかった。ジロンのザブングルを中心に、アイアンギアーのクルーの心はひとつになって防戦するのだが、その輪の中に自分の居場所がないとエルチは憤る。ラグがグレタに一騎打ちを挑んだ隙に、変形するアイアンギアー。ラグの奮戦もあって、彼らはグレタとカラスの撃退に成功する。グレタはウォーカーマシンをラグに撃破され、ランドシップをアイアンギアーの攻撃に失ってしまう。グレタが死んだと思いこみ、涙を流しながら、撤退していくカラス。だが、生き残ったグレタもまた、カラスの力になれなかったと嘆いていた。

      • 第25話 捨て身と捨て身の大戦闘

        弟ガリーを殺され、妻グレタも死んだと思いこんだカラスは、アイアンギアーに復讐するため、バッファローをイノセントの上納ポイントへと向かわせていた。すりばち谷で大打撃を受けたアイアンギアーは、そうとも知らず、残骸から使える部品を拾い集めて、応急修理の真っ最中。ビエル司政官と面会したカラスは、メンツを捨ててランドシップの前借りを頼み込む。なにを思ったか、ビエルはアイアンギアーと同型のランドシップをカラスに与えるのだった。グレタ・ガリーと名付けた新造艦で、早速弔い合戦に出撃するカラス。ビエルがカラスに新造艦を与えた目的、それはジロンたちの戦いぶりを見極めることにあった。イノセントは惑星ゾラに適合した人類を作るため、数々の生体実験を行ってきた。ジロンたちシビリアンこそ、その実験の成功例ではないかと、ビエルは期待していたのである。ホーラを引き連れ、アイアンギアーの戦いを見極めるため、出発するビエル。やがて戦いが始まるが、満身創痍のアイアンギアーでは、新造艦のグレタ・ガリーの前に圧倒的不利は否めなかった。だが、ジロンとラグが駆る二機のザブングルが大活躍。艦に不慣れなカラスは苦戦する。カラスは一気に勝負を決めるべくグレタ・ガリーを変形させるのだが、ザブングルに変形を邪魔され、アイアンギアーの体当たりによって、あえなく最後を遂げるのだった。

      • 第26話 イノセント大乱戦

        ビエルの地位を狙う二級司政官ドワスは、アイアンギアーの存在を危険視していた。だが、やり方が手ぬるいと批判するドワスの言葉を、ビエルは頑として受け付けようとしない。自分の方針を受け付けられないことに苛立ったドワスは、独断でガードマンのプログラムシステムを書き換え、アイアンギアー襲撃の準備をする。一方、カラス・カラスとの死闘の末に新造艦グレタ・ガリーを手に入れたエルチたちは、思いもかけぬ幸運に大喜び。色を塗り替えて、二代目アイアンギアーとしてしまう。だが、手持ちのウォーカーマシンがザブングル1機では心もとない。ジロンは無謀にも、イノセントからウォーカーマシンを前借りすることを考えていた。そこへ、ドワス率いるガードマン部隊が襲いかかってきた。相手がイノセントと知り、エルチは白旗を振るのだが、ガードマン部隊には容赦がない。ジロンたちは部隊を蹴散らすと、「目には目を」の精神で上納ポイントへ突撃する。そこでイノセントがホーラのために準備したウォーカーマシンを目撃したジロンは、その機体・ウォーカーギャリアを自分のものとしてしまう。炎上するドームから、ウォーカーギャリアで脱出するジロン。この事件によって、ビエルとドワスの対立は、ますます深刻なものとなっていった。

      • 第27話 うたえ!戦士の歌を

        上納ポイントを潰したアイアンギアーは、イノセントの眼から逃れるように、メッカ・パレーのドックへと入っていった。一方、ドワスはエルチかラグの拉致を、ホーラに命令する。バザーでウォーカーギャリア用の武器を探していたジロンは、ある倉庫で手頃な大型バズーカを見つけるが、それを巡って女ブレーカーのトロン・ミランと殴り合いの喧嘩をするはめになる。トロンに押されっぱなしのジロンは、ウォーカーマシンで決着をつけることにするが、やはり旗色は悪く、バズーカを持っていかれてしまう。その頃、ジロンがいないアイアンギアーに、ホーラのガバリエに追い立てられたゲラバのウォーカーマシンが逃げ込んできた。しかし、これはエルチを拉致するための猿芝居。まんまとアイアンギアーに乗り込んだゲラバはブルメを昏倒させ、エルチを誘拐してしまう。戻ってきたジロンはホーラと交戦、苦戦させられるが、そこにバズーカを持ったトロンのウォーカーマシンが援軍に駆けつける。次々と敵を蹴散らすトロンだったが、ダッカーの不意打ちを食らい、バズーカをジロンに託して散ってしまう。仇討ちに燃えるジロンだが、そこへ追い打ちをかけるように、エルチ誘拐の知らせが届くのであった……。

      • 第28話 弱味みつけたイノセント

        拉致されたはずのエルチは、生体実験の被験者にされるとも知らずに、イノセントのドームで「文化的な」生活を楽しんでいた。憧れのビエルさまが近くにいることもあり、そこはエルチにとって理想の環境に他ならなかったからだ。一方、アイアンギアーは損傷を修理しながらの強行軍を続けるが、エルチの行方はわからず、ジロンは焦りを隠せずにいた。だが、焦りを感じていたのは、ジロンたちだけではない。エルチをビエルに横取りされたと考えるホーラも同じだったのだ。ホーラはアイアンギアーを襲撃すると見せかけてジロンに接触、エルチの居場所を教えてしまう。イノセントの別荘に襲撃をかけたジロンたちは、Kポイントの司政官スタンを誘拐。ホーラはスタンとエルチを交換しようと考える。だが、窓の割れ目から吹き込んだ外気に触れたスタンは全身に斑点を浮かび上がらせ、死亡してしまう。動揺するジロンたちの隙をついて、アイアンギアーを乗っ取るホーラ。だが、スタンの死をビエルに悟られ、エルチとの人質交換は失敗してしまう。ホーラはビエルの態度に怒り、ジロンと手を組みKポイントを攻撃。実力行使でエルチの奪還をはかるが、一足先にビエルたちはKポイントを脱出してしまうのであった。

      • 第29話 イノセントだって必死

        わずかな手がかりを頼りに、エルチを捜すアイアンギアーはJポイントへと向かう。だが、その道中、謎の集団と交戦することになった。その集団は白旗を揚げ、「ソルト」と名乗る。自由と平和のためにイノセントと戦うと熱く語るソルトのコリンズだが、彼の建前論を、ジロンたちは信用しようできなかった。Jポイントに到着したビエルは、イノセントの長であるアーサー・ランクに「人類再生計画」の目的は達成されたことを伝えようとする。しかし、それを快く思わない司政官ビラムに妨害、ビエルは三階級降格の上、エルチの身柄まで取り上げられてしまう。やむなくソルトから補給を受けることになったアイアンギアーのクルーは、インテリぶるソルトのメンバーに感化されていく。たが、艦をソルトのために利用しようとする下心に気づいたジロンには、それが面白くなかった。そんなジロンの前に、倒したはずのティンプ・シャローンが現れた。「俺の芝居に騙された兄ちゃんが、馬鹿だってことだな」との言葉にジロンは怒りを燃やし、ティンプに猛攻をかける。慣れない雪上戦に苦戦したジロンは、結局ティンプを逃がしてしまう。

      • 第30話 頭にきたらおしまいよ

        ブリッジを白い布で覆い、雪原を進むアイアンギアーにいきなり雪崩が襲いかかる。同時に攻撃を開始する、スキーを履いたウォーカーマシンの集団。雪崩は人為的に起こされたものだったのだ。ジロンたちはすぐさま反撃するが、慣れない雪上でスキー板の装着やドッキングにもたもたしてしまう。集団を率いるカタカム・ズシムのウォーカーマシンに投げ飛ばされて、頭から雪に突っ込んでしまうジロンのウォーカーギャリア。カタカムはギャリアを雪から引き抜くと、互いがイノセントやティンプの仲間ではないことを確認するのであった。その頃、エルチはビラムとドクター・マネによって、催眠術をかけられていた。アイアンギアーへの恐怖と憎しみを徹底的に刷り込まれ、精神を徐々に蝕まれていくエルチ。アイアンギアーと合流したカタカムは、そこで打倒イノセント!…と大演説をぶちあげる。カタカムこそ、反イノセント組織・ソルトのリーダーだったのだ。そんなカタカムに惹かれていくラグの姿に、面白くないジロン。カタカムがラグをソルトのアジトへと案内する間、ジロンはティンプを討ち、エルチを救うためにウォーカーギャリアで出撃する。ブルメとダイクたちも加わりイノセントのドームに接近したものの、ティンプの罠にはまってしまう。そこへ都合よく現れる、ラグとカタカム率いるアイアンギアー。ティンプは撤退し、ジロンは相変わらず追いかけようとする。まったく同じことの繰り返しに、ラグはうんざりしつつあった。

      • 第31話 女の心をあやつれば

        エルチの深層心理に強迫観念を植え付け、ジロンたちアイアンギアーのクルーを憎むべき敵だと考えるようにしむけたドクター・マネの洗脳は、着々と進行していた。これはイノセントの実質的な指導者であるカシム・キングと、ビラムが立案した計画である。そうとも知らず、イノセントの本来の長であるアーサーは、人類再生計画の達成を感じつつあった。アイアンギアーでは、ジロンとブルメが大喧嘩していた。その場を巧みな演説で納めたカタカムは、イノセントのドーム襲撃の共同作戦を一同に約束させてしまう。アイアンギアーを旗艦とした大部隊は、ソルトはじまって以来とも言えるドームへの最接近を果たすのだが、その無茶苦茶な戦法にジロンたちは呆れてしまう。大混戦のさなか、ドームからエルチが姿を現した。喜び、すぐさまエルチのもとへ駆けつけるジロンだが、エルチはバズーカで攻撃してきた。めげないジロンのキスでエルチは一瞬正気に戻るのだが、洗脳の副作用に襲われて苦しみ出す。そして、エルチはティンプに連れ去られてしまう。ジロンはドームに突入するが、そこにエルチはいなかった。内部を破壊するジロンは偶然、アーサーとテレビ電話で会話をすることになるのだが、すぐに回線が焼き切れてしまう。だが、それまでに出会ったイノセントとは異質なアーサーの印象は、ジロンの心に強く残るのだった……。

      • 第32話 俺の勝手はあんたの勝手

        アイアンギアーの戦力とソルトの組織力が結託することを恐れたビラムは、ティンプにランドシップ・ギブロスと新型ウォーカーマシン・ドランを与え、ソルト攻撃を命じた。一介の雇われブレーカーからついに艦長に出世したティンプは大喜び。一方、アイアンギアーは、Iポイント付近でソルトから補給を受けるべく、道を急いでいた。クルーが打倒イノセントに傾いていくなか、ブルメは昔懐かしい自由気ままな生活が恋しくなり、ジロンやラグに艦を降りるよう持ちかける。だが、エルチやカタカムに執着する彼らから、思ったような返事を聞くことはできなかった。ソルトの補給部隊はティンプの偵察隊に発見され、襲撃を受けていた。そこにアイアンギアーとギブロスが到着し、一帯は大乱戦に陥る。ジロンはカタカムの無能を暴くため、アイアンギアーの指揮をカタカムに任せてみた。その目論み通り、カタカムのでたらめな指揮でソルトは大混乱。結局、補給部隊はほぼ全滅してしまう。それでもカタカムを見限ろうとしないラグの姿に、ついにブルメやダイク、チルたちは、艦を飛び出してしまう。しかし、ソルトの補給部隊の生き残りと出会ったところをふたたびティンプの部下に襲われ、危機に陥ってしまう。間一髪の所をジロンたちに助けられたダイクやチルたちは、ジロンやカタカムの説得に艦に戻ることにする。だが、納得できないブルメだけは、ひとりホバギーで荒野へと去っていくのだった……。

      • 第33話 ゴタゴタ果てしなく

        アイアンギアーをソルトの戦力にしたいと考えるカタカムは、ソルトレイクタウンで補給物資の確保と修理ドッグの斡旋に尽力していた。また、ジロンたちはこの町でメディック医師とマリアに再会する。ジロンたちと別れた後、マリアはメディックのよき助手として生き甲斐を感じていたのだ。一方、ホバギーが故障してしまったブルメは、付近をさまよううちに落とし穴にはまってしまう。それはドームを抜け出したビエルが、食料を得るために仕掛けた罠だった。イノセント司政官の変わり果てた姿に驚きつつ、ブルメはカプセル無しでは長くもたないというビエルのために医者を捜すことになる。エルチに執着するジロンは、カタカムを無視してアイアンギアーを発進させた。そこにカタカムが飛び乗ってきて、エルチはHポイントにいるとの情報をもたらした。Hポイントに進路を定めたアイアンギアーであったが、ティンプ隊に発見されてしまう。ジロンとカタカムの混乱した指揮でアイアンギアーは危機に陥るものの、ティンプも決め手に欠いたために、双方撤退することになる。だが、今のままではエルチは救えないと、ジロンの心は晴れずにいるのだった。

      • 第34話 ファットマン思いはるかに

        エルチの洗脳は順調に進んでいたものの、疲れも見え始めていた。ビラムたちは彼女に気晴らしをさせるため、飛行機でドームを飛び立った。ファットマンは動物的な嗅覚でエルチの居場所を察知するや否や、アイアンギアーを飛び出してしまう。さらに制止するクルーを無視して、ジロンまでファットマンの後を追っていってしまった。カタカムといい仲のラグはそんな彼らを不快に思うのだった。飛行機を見つけたファットマンは賢明にエルチを追うが、ホーラ配下のウォーカーマシンに邪魔されてしまう。だが、エルチ一筋のファットマンは底力を発揮。なんと、素手でウォーカーマシンを撃退してしまった。ジロンが追いつきファットマンを援護するが、今度はガバリエからの猛攻が待っていた。エルチのドレスを砲撃で燃やされたファットマンは怒り狂い、ガバリエに単身飛び乗るとホーラを殴り倒してしまう。だが、ガバリエにエルチがいないと知るやすぐに荒野へと向かっていくのだった。カタカムの反対を押し切り、ラグがアイアンギアーでジロンの後を追ったおかげで、なんとかガバリエを撃退。だが、カタカムの指揮が無謀なため、ラグたちは口論を始めてしまう。ジロンはそんな彼女らを後に、ふたたびエルチを捜してファットマンを追うのだった。

      • 第35話 軍隊みつけた

        各地で頻発するシビリアンの暴動に対抗するため、イノセントはブレーカーを集めて軍隊を組織することにした。しかし、直接編成の指揮をとるビラムやドワスですら、軍隊とはどういうものか、よくわかってはいない。エルチが心配なファットマンは、たびたび艦を飛び出そうとしてクルーに止められていた。カタカムはそんなファットマンにチームワークを乱すと非難の言葉を浴びせるが、ジロンには、そんなカタカムが腹立たしく思えて仕方がなかった。女性だけのブレイカー集団の頭領キャローン・キャルは、イノセントの軍隊のなかで頭角を現していた。ビラムは彼女にランドシップを与え、軍隊の指揮をとらせることにする。また、ティンプにも同時にアイアンギアー襲撃を命令する。だが、やる気が出ないティンプは、形式だけの攻撃でお茶を濁すことにしてしまう。ティンプを迎え撃つアイアンギアーとは別に、カタカムたちは別働隊としてHポイントへと向かう。だが、待ち伏せしていたキャローン隊に包囲され、ピンチに陥ってしまう。ジロンとラグたちはウォーカーマシンで救出へ向かうが、カタカムは逆に作戦通りに行動しなかったジロンたちをなじり出す。愛想を尽かしたジロンは、ファットマンとともに艦を降りて、エルチを捜しに出てしまうのだった。

      • 第36話 忍びこみ大作戦

        エルチを求めて、Hポイント付近にまで到達したジロンとファットマン。彼らを突如、待ち伏せしていたウォーカーマシン群が襲う。ろくな装備も持たないジロンたちを救ったのは、ブルメのランドシップだった。ビエルのブルーストーンで最新型ランドシップを買ったブルメは、独自にHポイントまでやって来ていたのだ。ジロンはイノセントであるビエルに、エルチ救出の手助けを願い出る。ビエルはすでにエルチが洗脳されてることを予想しつつも、ジロンたちの熱意に打たれて、力を貸すことを快諾する。ビエルの指示に従って侵入したHポイントで、ジロンたちはエルチと再会する。彼女の先導で洞窟の奥へと進んだところ、突如エルチの姿が消え、ジロンたちはウォーカーマシンに追い立てられる。逃げ回るジロンたちを救ったのは、ビエルだった。だが、その先には洗脳エルチ率いるイノセントの軍隊が待ちかまえていた。エルチの号令のもと、秩序だった攻撃がジロンたちを襲う。激しい攻撃のさなか、ビエルはイノセントが存在する理由、そしてイノセントの目的、「人類再生計画」について話し始める。しかし、ついにビエルはエルチ隊の激しい攻撃に命を落としてしまった。ジロンたちの援護に駆けつけたソルト隊も、イノセント軍の秩序だった攻撃の前に惨敗。ジロンは新しい時代の到来を痛感せずにはいられなかった。

      • 第37話 女いろいろ万華鏡

        イノセントに厚遇されているエルチの座を狙うキャローン。部下を引き連れ、キャローンは吹雪の中、アイアンギアーをしとめるためレッグで出撃する。同じ頃、猛吹雪の中を一台のホバギーが疾走していた。ラット熱にかかったコトセットを救うため、医者を捜しに出たチルである。チルがラロ峡谷に着いたとき、メディックの野戦病院はキャローン隊の襲撃を受けていた。アイアンギアーをおびき出そうという、キャローンの作戦である。ソルトがこれに応戦するが、その戦いの中でビリンは意外な再会をする。キャローンは彼女の生き別れの姉であったのだ。コトセットのため、砲火をくぐり抜けてアイアンギアーへ急ぐチルとマリア。やがてジロンも駆けつけるが、女性だけと言えど猛者揃いのキャローン隊に苦戦を強いられる。だが、末期症状とまで言われたコトセットが、マリアの懸命の処置で奇跡的に回復。瞬く間にアイアンギアーを変形させると、戦局は一気に逆転した。ビリンと決別し、退却していくキャローン。戦いが終わって、カタカムはビリンとキャローンのことを憂慮する。だが、ビリンはカタカムに告げる。たとえ姉と生き方が違っても、自分は自分の信じた道を進むのだ、と……。

      • 第38話 エルチ、舞う!

        ソルトは話し合いの結果、イノセントの長であるアーサー・ランクに会うため。ポイント・ヨップへ向かうことを決定する。だが、あくまでエルチにこだわるジロンはHポイント行きを主張してカタカムと対立する。ジロンが自分の意見を曲げる気配もないため、カタカムは仕方なく、ラグにジロンの説得を頼んだ上で、アイアンギアーとソルトの別行動を承知した。ソルト=シビリアンがヨップに向かってくる。それはイノセントの司政官であるビラムにとって、頭痛の種に他ならなかった。だが、アイアンギアーとソルトが別行動をとっていることは好機でもある。ビラムはエルチにアイアンギアータイプの新造艦ギア・ギアを与え、アイアンギアー攻撃を命令する。こうして、またもアイアンギアータイプ同士の対決が始まった。アイアンギアーに対する憎しみを植え付けられたエルチは、ファットマンやジロンの説得に耳を貸そうともしない。ウォーカーギャリアがギア・ギアのブリッジにとりつくが、エルチは剣を手に自らジロンに斬りかかってくる。やがて、ラグの連絡を受けたカタカムたちソルト別働隊が駆けつけると、エルチは不利を悟って撤退していった。戦い終わったあと、兵士の銃を手にしたマリアは何を思うのか……。

      • 第39話 個人プレーじゃ駄ー目

        アイアンギアーに破れたエルチは、ふがいない男の部下に愛想を尽かし、優秀な女兵士をビラムに要求した。そこでビラムは、失踪したキャローンに代わり、ガウツ・ガム率いるドラン隊をエルチの配下に組み入れた。先にキャローンが立てた作戦を実行に移すことにしたビラムは、エルチに命令を下す。野戦病院を襲ってマリアを誘拐、彼女を人質にしてジロンをおびき出そうというのだ。マリアが誘拐されたことを知ったカタカムは、彼女がソルトのメンバーでないことから、救出に反対する。そんな態度に、カタカムに好意的だったラグやビリンたちまでもが反感を抱き出す。ラグはカタカムを退けてジロンをマリア救出に向かわせると、自分たちもアイアンギアーでその後を追うのだった。空から襲いかかるドラン隊の攻撃を振り切り、ギア・ギアに取り付き、マリアを救出しようとするジロン。だが、エルチは縄で吊されたマリアに銃を向け、ジロンとの一騎打ちを要求してきた。だが、始まった一騎打ちは痴話げんかそのもので、これにはガウツもあきれ果ててしまう。その隙にビリンがマリアを救出、アイアンギアーの援護もあって、みんな無事に帰還。なんとか、マリアの救出に成功したのだった。

      • 第40話 カタカム、やぶれかぶれ

        ジロンたちは、口先だけで役に立たないカタカムを何とかしようと相談を始めた。それを立ち聞きしてしまったカタカムは、偵察から戻ったコリンズたちと謀り、ジロンたちがいない隙にアイアンギアーを乗っ取ってしまった。ラグたちはカタカムによって縛りあげられてしまう。一方、エルチにあきれ果てて見限ったガウツは、部下たちから指揮官に相応しいのは自分だとおだてられ、ギア・ギアとの合流命令を無視してしまう。ガウツたちドラン隊の休憩中、密かに忍び寄ったジロンはドランを奪おうとする。だが、ガウツたちに発見され、命からがら逃げ出した。なんとかソルト隊と合流したジロンだが、アイアンギアーから脱出してきたチルに、カタカムが艦を乗っ取ったことを知らされる。ウォーカーギャリアの留守を知ったエルチは、今がチャンスと総攻撃を仕掛ける。カタカムはかっこよく啖呵を切ったものの、何事にも実践が伴っておらず、ラグたちの綱を切ると一目散に逃げ出してしまう。縄を解かれたラグたちは勢いづいて反撃開始、コトセットとともに指揮をとる。そこへジロンのウォーカーギャリアも駆けつけてきた。ドラン隊がいないため戦力が不足したエルチは、悔しがりつつ撤退していった。

      • 第41話 カタカムは終った

        エルチのギア・ギアとの戦いで、アイアンギアーは航行不能状態に陥っていた。それを知ったドワスは、ホーラに攻撃を命令する。だが、ガバリエの前に、小型ランドシップで立ちはだかる者がいた。ソルトの旗を掲げるカタカム・ズシムその人である。カタカムはいつになく勇敢に戦ったが、大型ランドシップ・ガバリエと新型ウォーカーマシン・ブラッカリィにかなうはずもなく、あっさり蹴散らされてしまった。カルダスのドックで、修理中のアイアンギアーを発見したホーラは総攻撃を開始する。動けないアイアンギアーを護って、ジロンたちはウォーカーマシンで奮戦するが、ブラッカリィの性能の前に押され気味。そこへ再び、ソルトの旗を掲げたカタカムが現れる。メディック隊と合流、ウォーカーマシンを借りて来たのだ。無茶苦茶に暴れるカタカムは、ジロンたちの忠告をよそにガバリエに突っ込み、エンジンを爆弾で停止させてしまう。ホーラはガバリエの自爆を決意して脱出。カタカムとともに、ガバリエは轟沈した。だが、カタカムは爆発から逃れ、生きのびていた。アイアンギアーのメンバーに声をかけようとした彼が見たのは、文化的に執り行われる自分の葬式であった。葬式に感動したカタカムは姿をいまさら現すこともできず、自分は死んだと言い聞かせ、いずこともなく去っていくのだった。

      • 第42話 グレタ、吠える

        反イノセント組織ソルトの新リーダーに決まったものの自覚がないジロンを補佐するため、メディック医師が参謀を務めることになった。一方、命令違反を犯したガウツが処罰されるでもなく、ランドシップを与えられたことに、エルチは激怒していた。そんな彼女の三人目の副官となったのは、あのカラスの未亡人グレタ・ガリーである。エルチは彼女に見覚えがあるような気がするのだが、どうしても思い出せないまま、待ち伏せ作戦でアイアンギアーを攻撃すべく、出撃する。ところが、グレタもまたエルチの命令に逆らい、単独でジロンを倒しに出撃してしまう。混戦のなか、ジロンはグレタとともにモドの地獄と呼ばれる地底洞窟に迷い込む。追ってきたブルメたちに、洞窟の上の岩盤に敵のランドシップがいることを聞かされたジロンは、手当たり次第石柱を壊しながら、グレタと戦う。やがて、決着がつこうというところでグレタもジロンも弾切れになると、落盤に巻き込まれないように双方一目散に逃げ出した。ランドシップで参戦していたガウツは、エルチの命令に反抗して後退したのが運の尽き。モドの地獄の落盤に巻き込まれて、哀れランドシップごと地底へ沈んでしまう。ギア・ギアに戻ったグレタは、エルチから平手打ちを食らう。そして、リーダーの自覚を忘れたジロンもまた、クルーから罰を受けるのだった。

      • 第43話 ヨップ捜せば大混戦

        ビラムは、武器調達を要求して荒れるエルチを説得し、何とか現状の戦力で戦うことを納得させた。そのエルチの留守に、ジロンがひとりでアイアンギアーを出たことを知ったグレタは、ふたりの部下を連れて出撃する。グレタたちの執拗な攻撃を洞窟内で振り切ったジロンは、イノセントの別荘地帯へと向かっていた。砲撃を避けつつ目指すヨップの地図を探すジロンとダイクだが、なかなか目的のものが見つからない。ところが、別荘地帯を飛び回っているうちに、ジロンたちを受け入れようとするドームが現れた。そこで待っていたのはマツミ・クラムというアーサー派のイノセントである。彼は自分の同行とアーサーの救出を条件に、ヨップの内部地図を渡すという。だが、その直後にマツミはガードマンに射殺され、ジロンたちの前にはドワスのブラッカリィが立ちはだかった。ウォーカーギャリア危機一髪というところへ、グレタが割り込んできて一悶着。ジロンたちはその隙にかろうじて脱出した。一方、グレタの力を当てにしないと決めたエルチは、現有戦力でアイアンギアーに決戦を挑む。変形したアイアンギアー同士の巨大ウォーカーマシン対決は、熟練コトセットが腕の差を見せつけ、あっさりギア・ギアを倒してしまう。宙に投げ出されたエルチは、グレタに助けられ、イノセントのもとへと逃げ帰るのだった。

      • 第44話 アーサー様・お大事に

        アイアンギアーを中心に、ソルトのメンバーが集結しつつあった。かつて、カラスのバザーで知り合ったカルダスとも再会し、アイアンギアーはますます活気づく。対するイノセントは、ガバリエとギブロスを中心とした連合艦隊を編成し、ソルトの進撃に備えていた。ザブングルやウォーカーギャリアのハリボテを搭載したアイアンギアーを囮として、ジロンたち本隊は一路ヨップへと向かう。ついに完全平和主義者だったマリアも銃をとり、その勇ましい姿に、皆が言葉を失った。マツミから譲り受けた地図を頼りに、アーサーがいるヨップ中心を目指すジロンたち。カシムはイノセント打倒を目指すシビリアンが狙うのはアーサーの命だと考え、ジロンたちとはち合わせさせる。自分の手を汚さずに、アーサーを抹殺しようと目論んだのだ。だが、アーサーと出会った女性たちはあまりの美形ぶりに大騒ぎ。ジロンがアーサーを保護したことで、カシムの陰謀はあっさり失敗してしまう。カシムこそすべての悪の元凶とアーサーに告げるジロン。その様子をモニターで見ていたカシムはアーサー、ジロンたちの皆殺しを企む。イノセントの攻撃を逃れたジロンたちは、外気に触れられないアーサー用の簡易カプセルを作ると、アーサーとともにウォーカーマシン用ボブスレーでヨップから脱出するのだった。

      • 第45話 太陽に向って立て

        ヨップから自分を連れ出してみせたジロンたちの行動力に、アーサーはシビリアンの力と知恵と才能を感じずにはいられなかった。彼は簡易カプセルとして用意されたドラム缶のなかで、惑星ゾラの来るべき支配者=シビリアンと行動をともにすることを決意する。本性を現したカシムの攻撃をかいくぐり、アーサーを連れてアイアンギアーに帰還するジロンたち。だが、外気に触れたアーサーは徐々に抵抗力を失いつつあった。アーサーの願いにより「人類再生計画」の拠点だった不死の谷へと向かうジロンたち。そこにある人工衛星システムでイノセントの全ポイントに通信を送り、カシムの野望を白日の下に晒そうと言うのだ。半壊したイノセントの塔に入ったアーサー・ランクは、イノセントの長として、全ポイントに訴える。「イノセントの使命は終わった。すべてをシビリアンに渡すときが来たのだ。カシムを倒せ」と──。その頃、アイアンギアーは、エルチの新母艦キャリング率いる連合艦隊と激しく交戦していた。ウォーカーマシンに変形して、戦いを優位に進めるアイアンギアー。キャリングを踏みつぶたどさくさに紛れて、ファットマンがついにエルチの救出に成功する。だが、イノセントの忠実な戦士として洗脳されたエルチに昔の面影はない。敵意をむき出しにしてわめき散らすエルチの姿に、ジロンは涙するのだった。

      • 第46話 アーサー様がんばる

        カシムとの決着をつけるべく、Vポイントを目指すアイアンギアー。その艦内には、救出されたエルチに昔の服を着せるビリンたちの姿があった。アーサーはメディックの診察を受けながら、活気にあふれるシビリアンたちの姿をうらやましがる。そして同時に、外気に触れ抵抗力が低下した自分の余命が短いことも悟っていた。ジロンとカルダス一行は、イノセントの囮と気づかずに、ドランタイプを満載した輸送艦を襲撃する。だが、間一髪で爆薬の存在に気がつき、危機を脱した。その頃、アイアンギアーはホーラ率いるドラン部隊と交戦していた。ジロンたち主戦力がいないにも関わらず、アイアンギアーは大奮闘でホーラたちを寄せ付けない。それどころか、ビリンとマリアの共同作戦でドランタイプを2機奪取する大殊勲をあげる。そんな女性たちの姿にも、イノセントの目的が達成されたことを確信するアーサー。そして、ホーラの罠を蹴散らしたアイアンギアーは、ついにカシムがいるVポイントへと突入した。アンドロイドを使って迎撃するビラム。だが、アーサーの機転でアンドロイドは撤退、カシムのもとへたどりつく。しかし、カシムはアーサーの主張を青臭い理想論と一蹴し、Vポイントから脱出してしまう。アーサーを気遣うジロンは、その身体をかついで、一目散にVポイントから脱出する。

      • 第47話 エルチ目覚めよ

        Vポイント攻略に手間取るアイアンギアー。後方からはティンプとホーラの連合艦隊が迫り、戦闘はいまだ終わる兆しを見せようとはしない。だが、ティンプとホーラは相変わらず仲が悪い。ホーラはティンプにろくな協力をせずにいた。それでもティンプは手柄を立てるのは今ぞとばかりにウォーカーマシン隊を繰り出して、アイアンギアーをピンチに追い込む。また、このどさくさに紛れてエルチも脱走。ジロンを殺そうとするが、逆に押さえ込まれてしまう。マリアたちは、昔の記憶を取り戻そうといろいろ努力するが、効果はない。アーサーも病身を押してエルチに話しかける。しかし、カシムの人格をコピーされたエルチは、アーサーにさえ掴みかかろうとする。そして、ティンプに非協力的なホーラは、エンペラーを待機させるとアイアンギアーへと自ら潜入する。ティンプとの交戦のどさくさに紛れて、エルチをさらうつもりなのだ。ちょうど、マリアを人質にまたもや脱走を謀ったエルチと遭遇するホーラ。二人は甲板へと移動するが、そこにエルチを狙う第三の男が現れ、ファットマン、ホーラ、ティンプの三つ巴の戦いになってしまう。ティンプはロープを伝ってまんまとエルチを連れ去ったかに見えたが、ファットマンが見事な機転で彼女を取り返すのだった。

      • 第48話 永遠のアーサー様

        ホーラ、ティンプ、グレタたちは、三者三様の思惑でアイアンギアーをつけ狙う。共同戦線とはほど遠い三者のいがみあいに、カシムはいらだちを隠せない。だが、ウォーカーマシンの補給をエサとして、カシム最後の砦であるXポイントへとギブロス、エンペラーを集結させる。一方、時折正気に戻ることもあるものの、エルチの凶暴さは日に日に激しくなっていた。エルチ洗脳の秘密を知るカシムとドクター・マネは、彼女が必ずアーサーを抹殺すると確信していた。Xポイントを目指すアイアンギアーとソルト隊は、ホーラたちの連合艦隊とドランの編隊に攻撃を受ける。その戦いのさなか、凶暴性が最高潮に高まったエルチが、ついにアーサーに襲いかかった。その行動の異常さにエルチの脳波検査を行ったアーサーは、彼女に別の人格が刷り込まれていることを知る。エルチの偽人格を自分に移してくれるよう、メディックに頼み込むアーサー。しかも、凶暴化した自分を討てとジロンに言うのだ。アーサーの決意に打たれたメディックによって、人格の移植は成功。エルチの顔には安らぎが戻った。しかし、凶暴化したアーサーがジロンへと襲いかかる。だが、連合艦隊の攻撃のショックで一瞬正気に戻ったアーサーは、偽人格の正体がカシム・キングのものであることを明かす。そして、自らアイアンギアーから飛び降りてしまうのだった。

      • 第49話 決戦!Xポイント

        Xポイントへ強行突撃をかけるジロン。超美形アーサーの死に落胆するアイアンギアーの女戦士たちも、カシムへの怒りに燃えて立ち向かう。だが、Xポイントのイノセントたちは、超大型ミサイルをアイアンギアーに向けて発射しようとしていた。激戦の中、夫や義弟の仇討ちを願うグレタは、しつこくジロンを追いかける。だが、ジロンを援護したザブングルが、グレタのドランを撃ち落とす。そのパイロットはなんとエルチ! アーサーの決死の行動が、エルチを正気に戻したのだ。エルチは自分のコンパクトを渡し、グレタを見逃すのだった。戦場はXポイントからのミサイル乱発で、敵も味方も大混乱に陥っていた。ザブングルに乗っているのがエルチと知って、迫っていくホーラ。だが、ビリンとマリアの勇敢な攻撃で、エルチを包囲する連合艦隊は撤退していく。しかし、発射された超大型ミサイルが、アイアンギアーへ飛来する。避けることも撃ち落とすことも不可能なミサイルを、ジロンは決死の覚悟でウォーカーギャリアにキャッチさせ、そのまま投げ返した。その直撃を受け、ホーラは自分の艦を失ってしまう。そんなホーラを笑うエルチの前に、今度はドクター・マネが襲来。自分の心を弄んだ科学者に、銃口を向けるエルチ。だが、彼女の哀れな姿に、エルチは憎しみを捨て、赦すのだった。

      • 第50話 みんな走れ!

        いよいよ、イノセントを支配するカシム・キングと雌雄を決するときが来た。カシムに賛同しないイノセントをXポイントから離脱させ、アイアンギアーとソルトの連合軍は総攻撃を開始する。打倒カシムに意気揚々のソルトは、防戦一方のイノセントを圧倒する。苦境に立たされ、イノセントの見切り時を図るティンプ。Xポイントからは切り札のミサイルが乱発され、味方のイノセントの足を引っ張りまくる。その上、カシムとビラムはこの期に及んで、シビリアンを野放しにした責任のなすりつけあいをする始末。アイアンギアーは決着をつけるべく変形し、空中に飛び上がり、急降下でXポイントを踏みつぶす。続いてソルトのウォーカーマシン隊がなだれ込むと、ついにXポイントのプレーカーたちは壊走を始めた。カシムとビラムは、倒れたミサイルの下敷きになって息絶える。こうして、長きにわたったイノセントの支配体制は終わりを告げたのだ。だが、エルチの失明、ファットマンは生死不明など、ジロンたちが払った代償も大きかった。仲間に迷惑をかけたことを悔いて、アイアンギアーをひとり降りるエルチ。しかし、迎えに来たジロンの優しさに触れて、エルチはともに生きていく決意をする。夜明けの太陽とともに、ジロンたちシビリアンは、太陽に向かって荒野を走るのだった。

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