『アンゴルモア 元寇合戦記』
率土の最果て対馬を守るため、男たちの戦いが始まる!
恐怖の大王は海からやって来た!
中世日本を揺るがす大事件「元寇」を斬新な視点で描く、本格歴史大河ロマン。
罪人として対馬に送られた鎌倉武士・朽井迅三郎は、この島で蒙古軍と刃を交える事に!
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第1話 率土の最果て
時は文永11年(1274年)。鎌倉武士・朽井迅三郎はある事件により、罪人として対馬へ流刑となる。島で歓待を受けたのも束の間、島を治める地頭代の娘・輝日は、迅三郎ら流人たちに、蒙古の大軍勢が対馬へ迫っていることを伝え、死罪となる代わりに捨て石となって戦えと命じる。座して死罪となるか、蒙古と戦うか。迅三郎は、元海賊の鬼剛丸、筥崎長者と謳われた張明福ら流人たち共に、蒙古軍との戦いへ身を投じることになる。
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第2話 佐須の戦神
迅三郎は、突如現れた仮面の男たちと交戦し、連れ去られそうになっていた輝日を救出する。これにより迅三郎の実力を認めた輝日は、国府で対蒙古の軍議に迅三郎を参加させる。しかし、島を治める宗助国をはじめとする郎党らは、蒙古が本当に対馬に攻めて来るはずがないと楽観視。異論を唱えた迅三郎は、助国の反感を買い軍議から追い出されてしまう。ところが、助国らの予想は外れ、蒙古軍が上陸したとの連絡が入り……。
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第3話 攻め時
上陸した蒙古軍に対するため、国府から佐須へと向かった助国たちは、圧倒的な戦力差を前に、奮戦空しく討死にしてしまう。しかし、迅三郎は、今こそ攻めに転ずる好機だと、逃げ腰になった郎党たちを鼓舞し、自ら陣頭に立つ。戦うことを選んだ流人たちも、その戦列に加わる。金棒を振り回す力自慢、鬼剛丸。武蔵国の大将軍だと豪語する、男衾。馬上打物の名手、白石。弓の達人、火垂。そしてついに、蒙古軍の陣へと辿り着き……。
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第4話 国府へ
輝日と合流した迅三郎たちは、蒙古軍からの追撃をかわすための夜襲をかけようとするが、蒙古軍の内通者により、逆に輝日が斬られてしまう。それでも、迅三郎は、郎党たちと共に佐須浜の敵陣へと奇襲をかける。鬼剛丸や白石、突如現れた刀伊祓・長嶺判官たちの助力もあり、蒙古軍に捕らわれていた佐須の民と合流することにも成功した迅三郎が、佐須浜から撤退しようとしたそのとき、蒙古の副元帥・劉復亨が立ちはだかって……。
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第5話 覚悟
夜襲を成功させ、佐須から国府へとたどり着いた迅三郎や輝日たちを待ち受けていたのは、燃え盛る炎に包まれた無残な街の姿だった。蒙古軍は、佐須と国府の両方に襲撃をかけていたのだ。宗助国を失った弥次郎は、佐須の戦いは無駄だったと自暴自棄になるが、迅三郎はそんな弥次郎を挑発する。そのとき、山の中に逃れていた民たちの近くに蒙古軍の斥候が現れる。生き残った民たちを北の浅茅湾に逃がすため、迅三郎がとった奇策は……。
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第6話 この死の行く末
生き残った民たちが北へ逃げる時間を少しでも稼ぐため、山道の曲がり角を利用して、蒙古軍を迎え撃つ迅三郎たち。一方、輝日と火垂の二人は、弓を手に密かに敵本陣の背後へ回り込んでいた。狙うは、蒙古軍の将、ウリヤンエデイの首。その頃、山道では、己の戦いの意味を見出した弥次郎も、絶望から這い上がり、蒙古軍の進行を見事に阻んでいた。ところが、弥次郎が相対する蒙古軍の盾の間から、不意に太い鉄筒を抱えた兵が現れて……。
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第7話 金田城
山道の曲がり角での戦いの後、鬼剛丸の機転により、東西から迫る蒙古軍を逃れた迅三郎たちは、さらに北へと向かう。その最中、迅三郎は、謎の老人に導かれ霊峰・白嶽に登る。果たして、その山頂で迅三郎を待っていたのは、自らを安徳帝と名乗る人物だった。安徳帝は、防人の末裔・刀伊祓の助力を得るための書状を輝日に託す。すべては生き残った対馬の民を守るため。その書状を携え、浅茅湾へとたどり着いた迅三郎たちだが……。
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第8話 背信の一太刀
安徳帝の書状が功を奏し、刀伊祓が守る金田城に匿われることとなった迅三郎たち。同行してきた島民らが一時的にでもくつろいでいる様子に、輝日は安堵する。だが、迅三郎は、金田城には蒙古軍を迎え撃つにあたり重大な弱点があることに気づき、刀伊祓の長・長嶺判官に告げ、城から離れるべきだと主張する。しかし、長嶺は迅三郎の意見を一蹴、二人は対立してしまう。一方、白石は、再会した男衾から内密の相談を持ち掛けられ……。
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第9話 山城の攻防
金田城で、迅三郎と島民たちは、白石が獲ってきたイノシシの肉を頬張り、歌を唄い、たき火を囲みながら久しぶりに穏やかな時間を過ごす。しかし、その翌朝、長嶺の元に、蒙古軍接近の報せが届く。輝日は、蒙古軍と金田城勢との兵力差に動揺するが、迅三郎は、迎え撃つ算段を淡々と進めていた。夜が明け、迅三郎は奇襲により蒙古軍の出鼻をくじくことに成功、畳み掛けるように、長嶺と刀伊祓たちが最大戦力で攻勢をかけるが……。
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第10話 凶兆
一時は金田城主郭まで攻め込まれながらも、刀伊祓たちは火攻めを用いて蒙古軍を押し戻すことに成功する。対馬勢の粘り強い反抗に気勢を削がれ、損耗を憂えた蒙古軍の大将・ウリヤンエデイは、ついに先鋒としての自軍を引き上げる指令を下す。一方、蒙古軍の侵入を許したことを不審に思い西壁を訪れた迅三郎は、陽が沈む中、蒙古軍の内通者となり果てた白石と対峙する。互いの信念のため、白石は薙刀を、迅三郎は刀を構え……。
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第11話 対馬の天道
必ず博多からの援軍が来る。それだけを支えに戦ってきた輝日たち。しかし、北の沖に現れた船団は蒙古軍のものだった。報せを聞いた輝日は、援軍がまだ来ないこと、加えて南北から蒙古軍に挟撃される危機に一度は絶望したものの、迅三郎、長嶺と共に蒙古軍を迎え撃つ覚悟を決め、東壁の守りにつく。阿無志、火垂、導円も各々の戦いを始める。そんな中、蒙古軍の使う石火矢の攻撃により、長嶺と刀伊祓たちが守る南門が破られて……。
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第12話 一所懸命
博多から援軍が来るまでの七日間を耐え切れば、生き延びることができる。生き延びれば、勝ち。しかし、金田城を取り囲む蒙古軍の大攻勢により、刀伊祓たちも、宗家の家臣たちも、島民たちも、そして流人たちも散っていく。さらに、輝日を助けようとした迅三郎までもが海に沈む。それでも希望を信じる輝日を逃がすため、側仕えの権太郎と鹿乃は奔走する。率土の果て・対馬で掴んだ戦いの意味、それぞれの「一所懸命」の行方は……。