『キングダム 第2シリーズ』
紀元前、中国。
春秋・戦国時代。
西方の国・秦で戦争孤児として暮らしていた少年・信の夢は、日々鍛錬を積み、いつか戦で武功を立てて天下の大将軍になること。
先の戦の功績により三百人の特殊部隊の将となった信は、着実に武功を重ねていく。
そんな中、秦はついに魏の攻略へと向かう。
その戦場では、信と同世代の若武者たちが手柄を奪い合い、次代の大将軍を目指し躍動していた…。
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第2話 静かなる戦場
昨年、王騎を討ったかたきである趙国宰相・李牧が突如秦国へと来訪するという。騒動の発端は呂不韋であり、この異常事態に、王宮に呼び寄せられた信と羌瘣は衛兵へと姿を変え会見へと紛れ込む。緊迫した雰囲気の中、固唾をのんで見守る一同とは裏腹に和やかに会話をすすめる呂不韋と李牧。その様子に戸惑う信たちだったが、不意に呂不韋は「李牧を殺す」と言い放った。
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第7話 呪われた王子
かつて秦国と趙国の間で起こった長平の戦い。この戦で秦国は勝利を収めるが、未曾有の大虐殺を行ったことで趙国から深い恨みを受けることとなる。その恨みは趙国に残された秦国の王子・嬴政に向けられ、彼は幼い頃から侮蔑と虐待の日々を暮していた。月日は流れ、時の秦王崩御を機に、政を秦国へと逃がす極秘の計画が趙国の闇商人・紫夏の元に持ち込まれる。
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第12話 高狼城攻略
宮女・向の命がけの証言により呂不韋と太后の不義を知った政陣営は、一気に敵陣営を打ち砕くべくその事実を触れ回る。その効果は即座に現れ、呂不韋陣営を大きく揺るがすこととなる。一方、高狼城を攻める秦国軍は、敵の巧みな防御術の前に苦戦を強いられていた。戦局は動かず、徐々に士気が下がっていく。強固な城壁を前に飛信隊も手が出せずにいた。そんな中、玉鳳隊が単独前へと出る。
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第13話 俺の戦り方
井闌車を用い、高狼城の城壁の上へと攻め込んだ王賁。その勢いのまま玉鳳隊は城門を奪うが、城内へと攻め込んだのは蒙恬の楽華隊だった。そして電光石火の早業で秦国軍は城を陥落させる。ところが、その奪い取った城では秦国軍兵士による魏国の民への暴力行為が行われ始めていた。あまりに悲惨な状況に信は激高し、相手が秦兵にも関わらず剣を向ける。
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第14話 その男、廉頗
かつて趙国三大天の一人として天下を恐れさせ、秦国六大将軍とも互角の戦いを繰り広げた廉頗大将軍。しかし、時の趙国王の命に背いた事で国を追われ、魏国へと亡命する事となった。その後一度も軍を率いる事はなかった。しかし、魏国王の命により国に攻め入ってきた秦国軍を討つべく再び戦場に立つ事になった。そして大戦を前に、廉頗と共に死線をくぐり抜けてきた四天王の一人・輪虎がひそかに動き出す。
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第15話 武将の空気
秦国軍は魏国侵攻後、三つ目の城となる近利関も落とし、飛信隊も敵将を討つ武功を上げる。しかし、喜びに沸いていたのもつかの間、廉頗四天王・輪虎の暗躍によって秦国軍の千人将が次々と斬られていく。警備を強化するも輪虎を捕える事はできなかった。そして近利関を出立した秦国軍に再び輪虎が襲いかかる。その殺気に対じした者たちはひるんでしまうが、信は真っ向から斬りかかる。
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第16話 真夜中の大将軍
魏国に名だたる武将はおらず、亡命した廉頗も軍を率いる事はないと考えられていた。しかし廉頗が出陣した事が秦国軍に伝えられると、一同は焦りを隠せないでいた。しかし、総大将・蒙驁は柔和な笑みを浮かべたまま動じる様子はない。だが蒙驁は、かつて幾度となく廉頗と戦い一度も勝った事がないという過去を持っていた。その夜、不思議な癖を持つ蒙驁は、老人歩兵に化け陣内をこっそり徘徊する。
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第19話 玄峰の奇策
戦の序盤、勢いで勝っていた秦国軍。第一陣で急造の千人隊は統率がとれず徐々に押し込まれていく。それは玉鳳隊も同様であり、その隙を狙った輪虎が王賁に襲いかかる。王賁はひるむことなく輪虎に果敢に打ち込むが捕えることはできない。第一陣の苦戦を見た秦国軍は第二陣を送り込むも、次々と崩されてしまう。しかし、その中で飛信隊だけは怒涛の攻撃をみせる。
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第20話 飛信隊逆襲
飛信隊の活躍により一時は勢いを取り戻したかに見えた秦国軍。しかし魏国の第二陣を率いる廉頗四天王の一人・玄峰の策により辺り一面が煙に覆われると、突然のことに混乱する秦国軍は敵の弓兵になすすべもなく、さらに煙の中から現れた装甲戦車に脅やかされていく。そんな中で唯一飛信隊は敵の策を見抜いて逆にかく乱し、さらにこの状況を打開すべく強行突破で敵本陣へと迫る。
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第21話 盗賊対軍略家
反撃に出た飛信隊と玉鳳隊だったが、秦国軍を壊滅させた玄峰は早々に退却してしまい、秦国軍は大敗を喫してしまった。一方、秦国軍の副将・桓騎は廉頗四天王の一人・介子坊と交戦していた。桓騎の奇襲に苦しめられた介子坊は、やむなく玄峰と将を交代することに。隠されていた桓騎本陣を当てた玄峰。そんな玄峰の本陣に突然、桓騎が姿を現した。
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第22話 蒙恬の提案
秦国軍副将桓騎が敵将玄峰を討ち取ったという報告が届いた。信は桓騎に続き敵将・輪虎を討ち取ろうと闘志を燃やす。しかし、蒙恬は今の戦い方では到底太刀打ちできないと語る。なぜなら輪虎はかつて秦国六大将軍の王騎に一太刀浴びせたこともある強者で、今回はまだ本気を出していないというのだ。輪虎を倒すため、蒙恬は信と王賁にある提案をする。
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第24話 超えるべき壁
狙い通り、輪虎兵を次々と討ち取っていく楽華隊。そして、蒙恬の合図で飛信隊と玉鳳隊が輪虎本陣へと攻め入った。だが、動じる様子のない輪虎は、逆に猛攻を仕掛けてきた。一方、左軍では敵に押し込まれ本陣が後退する中、唯一、壁はその場で奮戦していた。ところがそこへ、本陣とともに退いていたはずの秦国軍副将・王翦が現れる。
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第25話 裏の裏
王翦将軍の命により五千の兵を率いる将となった壁は、廉頗四天王の一人・姜燕の迎撃に向かう。敵を討つのに絶好の地形に敵軍を追い込んだ壁。圧倒的有利な状況で姜燕を討ち取ろうとする。しかし新たな敵軍の出現によって逆に窮地に追い込まれてしまう。これまでの優位は罠だったのだ。そんな中、突如現れたのは、壁に燕姜の迎撃を命じたはずの王翦その人であった。
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第26話 将の器
姜燕軍を追い詰めた王翦軍だったが、その行動すら読んでいた廉頗が自軍を率いて姿を現した。伝説の大将軍・廉頗の登場に士気が上がった魏国軍は、凄まじい勢いで襲い掛かろうとする。その状況を見ていた王翦は、しかしあっさりと自軍の砦に撤退してしまうのだった。一方、死闘を繰り広げていた信は輪虎に痛烈な一撃を撃ち込むも、討ち取る事かなわず撤退を余儀なくされる。
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第28話 最後の策
中央軍同士の激しい戦いと時を同じくして、蒙驁本陣で背後に廉頗が自軍を率いて現れた。攻め込んでくる廉頗に対し、蒙驁は長年にわたり練り上げて来た布陣で立ち向かう。一方、中央では秦国軍の陣形を輪虎が圧倒的な破壊力で突破してくる。ところが、その進撃を止めたのは、隊を分離して突撃してきた飛信隊であり、そして信は、再び輪虎と対峙するのだった。
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第29話 一瞬
蒙驁のしいた布陣をかわし、頂上へ向かって駆け上がって来る廉頗。もはや廉頗の突入は時間の問題であった。一方中央では、輪虎が前日の左腕の負傷にもかかわらず、信の足に深手を負わせていた。だが、信は傷の深さにも関わらず驚異的な精神力で立ち上がるのだ。戦いは激しさを増し、周りの者は手が出せず一騎打ちの様相を呈してくる。そんな二人の間に割って入ろうとする者がいた。
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第30話 大事な仲間
信は自分への注意がそれた一瞬の隙をついて輪虎を斬り伏せた。しかし、輪虎は再び立ち上がる。ボロボロになりながらも輪虎は、廉頗のために負けるわけにはいかないと語るのだ。同じころ、飛信隊の負傷兵を率い待機していた羌瘣の前にすさまじい破壊力を持った騎馬隊が突撃してきていた。深い傷を負っていた羌瘣は一瞬躊躇するも、副長として仲間のため立ち向かう。
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第31話 蒙驁、退かず
信と輪虎の一騎打ちは激戦の末、信が勝利した。激闘を終えた信は、残してきた羌瘣の無事を確認すると、休む間もなく敵軍が迫る秦国本陣へと急ぐ。その本陣には敵将・廉頗が攻め込んで来ていた。圧倒的な威圧感を放つ廉頗を前に兵士たちが恐怖で動けなくなる中、蒙驁はただ一人、前へと進み出る。そして40年間の熱き想いを武器に、蒙驁は廉頗に一騎打ちを挑むのだった。
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第32話 色あせぬ時代
廉頗に一騎打ちを挑んだ蒙驁だったが、廉頗の圧倒的な武力の前にその矛は届かず、重傷を負わされてしまう。駆けつけた信もそんな二人を前に息をのむ。しかし、その後の廉頗の王騎将軍を侮辱するような発言に、信はたまらず怒声を上げ、真っ向から立ち向かうのだった。一方、魏国本陣には行方をくらませていた桓騎軍が攻め込み、魏国総大将・白亀西を捕えていた。
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第33話 勝利…そして
桓騎が魏国軍総大将・白亀西を討ち取ったとの報に、秦国軍本陣に攻め込んできていた介子坊は、戦を五分に持ち込むべく蒙驁を討ち取ろうとする。しかし、戦が詰んでいることを感じた廉頗は介子坊を制し、蒙驁に和睦を申し入れる。この瞬間、秦国軍の勝利が決定した!そして改めて廉頗と向かい合った信は、廉頗より大将軍の条件を突きつけられ、決意を新たにする。
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第34話 軍師の到着
勝利を収めた秦国。そして、武功を上げた信は正式に千人将に昇格する。勢いそのままに新たな戦場へと繰り出すが、連戦連敗を重ねてしまう。実は、今まで作戦立案を行っていた羌瘣が抜けた事で、これまでのように隊が機能しなくなっていたのだ。見かねた蒙恬の紹介により、飛信隊に新たな軍師が加入する事となったのだが、よそ者の加入に信たちは大きな拒絶反応を示すのだった。
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第35話 試練と覚悟
連戦連敗を重ねる飛信隊に新たに軍師としてやってきたのは、なんと河了貂であった。しかし、隊内の者から新参者の指示には従えないと拒絶されてしまう。だが、そうなることを十分に理解していた貂はひるむ事なく彼らと向き合い、戦場にとどまる覚悟を語る。信は貂の決意を真剣に受け止めながらも戦いへの口出しは認めなかった。しかし、その後も状況は好転せず、ついに河了貂が指揮をとる。
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第38話 謀略の舞台
かつて反乱を起こし幽閉されていた成蟜と対面した政は、成蟜とその一派を解放する代わりに呂陣営の勢力に対抗するための協力を要求する。一方飛信隊は、東の前線基地・東金へと向かう途中、韓軍に攻め込まれていた徐という国を救出する。それにより、当初の行軍予定とは別の道を進む事となるのだが、その最中、数千の兵を率いた李牧と遭遇する。
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第39話 新たなる伝説
威をふるう呂不韋に対し、成蟜と手を組んだ政は、発言権を持つ左丞相に昌文君を据える事に成功し、中国統一への足がかりを得る。一方、李牧と相対した信は、その言動から、更なる嵐がおこるであろう事を予感するも、それを乗り切るため決意を新たにする。中国統一を目指す政と、天下の大将軍を目指す信。二人は、それぞれの道をしっかりと見据えていた。