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『青い文学シリーズ』第3話 人間失格 第三話「世間」

放送開始:2009-10-24

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あらすじ:

そこでの生活は、人間らしいもののように思えた……。志津子とその娘の茂子。葉蔵はふたりと同居していた。そんな中でも、父の「金を稼げない奴は、人間として失格」という言葉が、彼を苦しめる。そこで志津子は、葉蔵の描いた漫画を売り込みに行く。結果は頗る好評。現れた「お化け」にも耳を貸さず、穏やかな日々に、葉蔵は心持ちを豊かにする。そこに引っかかりを与えたのは、堀木の「世間」という言葉だった。漫画の持ち込み先の編集長も「世間」を口にし、鎌倉心中の件に触れてくる。葉蔵は「世間が自分をお化けにしたがっている」と酒を呷った。さらに、茂子に殺人の噂を聞かれ「本当のお父ちゃんが欲しい」という、無邪気で残酷な言葉に蒼褪める。「世間」という何かから逃げ出す葉蔵。「生まれてきてすみません」。独り言ち、雪景色の中、力なく横たわる。その時、白銀世界に、鮮やかな朱が引かれた。紅い傘を差し彼を覗き込むのは、女神か、悪魔か。

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