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『青い文学シリーズ』第5話 桜の森の満開の下 前編

放送開始:2009-11-07

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あらすじ:

すべて桜が、人を狂わせる。旅人を襲い、猪を捕まえ、妻たちと賑々しく暮らす。そんな生活を送っていた自称「優しい山賊」の繁丸。誰よりも力の強い彼は、だがなぜか桜を恐怖していた。

ある日、彼は旅の一行に出くわし、金品を奪おうとしていた。連れていた女に魅かれ、連れの者を切ってしまう繁丸。そうまでして得た女、彰子は都暮らしのワガママ育ちだった。

突然おぶってくれとせがまれ、面食らう繁丸。「山という山すべて俺のものだ」と滔々と語ってみせるも、全く興味を示さない。そのうえ、谷に落としたかんざしを拾えなどと言い出す始末。

宅に着き、繁丸を迎える女房達。「うしろの正面だあれ」、突然彰子が声をあげ、無邪気に続ける。「自分を妻にしたいなら、女房たちを殺せ」と。ゆっくりと刀を抜き、振り上げる繁丸。謳うように涼し気な彰子。熱狂と陶酔の中で、繁丸は直感する。これは、あの桜の森の満開の下と同じだ。繁丸は―惑う。

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