- 地域:日本
- タイプ:TV
- 正式名称:ゾイド -ZOIDS-
- 英語名:Zoids
- 中国語の名前:机兽新世纪
- 他の名前:索斯机械兽 / Zoids: Chaotic Century
- 放送開始:1999-09-04
- 放送状況:放送終了
- タグ:SF / 冒険 / アクション / 機戦 / 子供
- 原作:トミー
- 監督:加戸誉夫 / 羽原信義
- シナリオ:隅沢克之 / 長谷川圭一 / 阪口和久 / 荒木憲一 / 小出克彦
- 絵コンテ:星合貴彦 / 井上修 / 箕ノ口克己 / 南康宏 / 枝松箕乃武
- 演出:井上修 / 藤本義孝 / 上條修 / 杉谷光一 / 佐藤修
- キャラクターデザイン:坂崎忠
- 音楽:Robert Etoll / 杉内信介 / 明田川仁
- 制作会社:XEBEC
- 製作:小学館プロダクション / 毎日放送
- 家族:ゾイド -ZOIDS-
- Rating:9+
『ゾイド -ZOIDS-』
ヘリック共和国とガイロス帝国の戦争が続く惑星Zi(ズィー)を舞台に、バンとフィーネの冒険と金属生命体ゾイドとの交流を描いた物語。
バンの少年期を描いた無印とも呼ばれる第1部と、青年期を描いた第2部ガーディアンフォース(GF)編の二部構成となっている。
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第67話 明日への帰還
デスザウラーに融合し、まさに向う所敵無しのデススティンガー(櫻井孝宏)に対し、バン(岸尾大輔)とレイヴン(斎賀みつき)は結束して挑みかかった。しかし、グラヴィティカノンが誇るプラネタルサイト砲弾も、強化されたデスザウラーの荷電粒子砲の前に敢え無く押し戻され、各地の被害は目を覆うばかりだ。ウルトラザウルスも大打撃を受け、半壊状態にまで追い込まれた。もはやこの終わりなき争いを断つには、ゾイドイヴを停止するしか方法はない、と決意するフィーネ(大本眞基子)。だが、ゾイドイヴが停止すれば、惑星Ziのゾイドは全て停止してしまう。バンはフィーネを思いとどまらせるかわりに、自分を乗せたブレードライガーをグラヴィティカノンで打ち出してほしいとハーマン(堀川仁)に願い出る。だが、強化されたデススティンガーの装甲をブレードライガーが突破できる可能性は極めて低く、コックピット内でパイロットが生存できる確率もコンマ0008%に過ぎなかった。あくまでも戦い抜きたいと願うバンに、ハーマンは苦渋の決断を迫られる。果たして惑星Ziの未来は…、そしてバンの運命はいかに!?
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第66話 滅びの刻
ジークにフィーネ(大本眞基子)を迎えに行かせ、バン(岸尾大輔)は一人ヒルツ(櫻井孝宏)に挑んだ。その間、ウルトラザウルスの艦内ではプラネタルサイト砲弾の製造が行われていたが、艦内で造ることができるのは一発に限られていた。サイクスとディバイソンの修理も急ピッチで行われ、上空には帝国軍ホエールキング編隊が機の熟するのを待っていた。一方、イヴポリスでは、デスザウラーを手に入れて世界征服を企むダークカイザー(大塚芳忠)に、ジェノブレイカーとリーゼ(日高のり子)跨るスペキュラーが壮絶な戦いを挑んでいた。その傍らで、もはやゾイドイヴを停止させるしか道はないと精神的に追い詰められるフィーネ。その時、突如、被弾したイヴ像が発光を始め、デスザウラーとデススティンガー(大塚芳忠)のゾイドコアが、その膨大な熱エネルギーを受け、異様な光を放ち始めた。
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第65話 ゾイドイヴ
レアヘルツの谷のダークカイザー(大塚芳忠)のアジトで繰り広げられるシャドー対 スペキュラーの壮絶なオーガノイド対決。しかし、かつての戦友レイヴン(斎賀 みつき)が流した涙が、シャドーを目覚めさせた。その時、消滅したフィーネ (大本眞基子)が現れた。眠りから覚めたフィーネは、ダークカイザーの声を聞 き、彼がプロイツェンであることに気付く。そして、 レアヘルツの谷こそが古代都市イヴポリスの入り口であることを知った。ゾイドイヴ によって完全復活を企むプロイツェンは、フィーネに扉を開けるよう強要する が。 一方、バン(岸尾大輔)はジークに導かれ、フィーネの行方を探すが、地中から 傷の癒えつつあるデススティンガーが現れる。
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第64話 古代の記憶
完全無欠のEフィールド・ブロックを成功させ、グラヴィティ・カノンの超重力でデススティンガーをゾイドコア停止に追い込んだバン(岸尾大輔)たちだったが、石化し始めたデススティンガーのゾイドコアにアンビエントが合体し、復活を遂げた。時を同じくし、ダークカイザーのアジトでは、消滅したシャドーも復活。共に闘い続けたレイヴンが安堵するのもつかの間、シャドーは突然、レイヴンに攻撃の矛先を向けた。地底から執拗にウルトラザウルスを攻撃するデススティンガーに対し、再生の不完全なうちに決定的打撃を与えておきたいバンとアーバインは必殺技で応酬するが、ヒルツの執念は防御と攻撃の繰り返しによって満身創痍のデススティンガーを、あたかもゾンビの執拗さで操っていた。そして、古代の記憶が蘇ったフィーネの身にも異変が起きようとしていた。
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第63話 大決戦!
デススティンガーに対抗するための最終兵器グラヴィティ・カノンの威力を存分に発揮するには、敵を着弾点の中心に引き付けることが不可欠である。それにはバン(岸尾大輔)、トーマ(伊藤健太郎)、アーバイン(藤原啓治)の3人が、デルタ・フォーメーション・ブロッケイドと呼ばれる戦術をなんとしても成功させねばならなかった。バンたちが戦術の完成に向けて訓練に励む中、共和国の領地サンドコロニーに出現したデススティンガーはイセリナ山、クロノス、刑務所…と侵攻を続ける。奇しくもそれは、かつてバンたちがゾイドイヴを求めて旅をした道のりだった。ガリル高原に先回りしてデススティンガーを待ち受けたバンらはいよいよ作戦を決行。完成率90%のフォーメーションながらも、見事Eフィールドの檻にデススティンガーを封じ込めると、次の瞬間、ウルトラザウルスからグラヴィティ・カノンが発射された。だが束の間、信じられないことにグラヴィティ・カノ ンがデススティンガーに迎撃されてしまう。
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第62話 重力砲
ウルトラザウルスにグラヴィティカノンを装備するため、ディ(園部啓一)らの待つピレムデン諸島に到着したハーマン(堀川仁)やバン(岸尾大輔)たち一同は、7つに分割されて岸壁に並べられたグラヴィティカノンの、まるでドッグの構想物の一つのようにさえ見える巨大さに息を呑む。さっそくこの史上最強の兵器をウルトラザウルスに取り付ける作業が開始された。ハーマンは、グラヴィティカノンの照準および射撃をシュバルツ大佐(上田祐司)に委ねるが、砲弾のストックは全部で3発。しかもテスト射撃の分を除くと、デススティンガーとの実戦に使えるのは2発のみという事になる。しかも、あまりの威力のため、テスト射撃をすれば、敵にウルトラザウルスの居所がわかってしまうと言う大きなリスクもあった。一方バン、トーマ(伊藤健太郎)、アーバイン(藤原啓治)の3人は不測の事態に備え、ウルトラザウルスを援護する役回りだ。いよいよテスト射撃開始!シュバルツが引き金を引くと衝撃波が海面を広がり、大気との摩擦でプラズマが発生。強烈な重力が海面をへこませ、一気に海底の岩盤をも圧し潰した。テスト射撃は成功。一同は歓声を上げるが、束の間、ウルトラザウルスの居所を突き止めた敵のシンカー編隊が、上空や海中からいっせいにウルトラザウルスへの襲撃を開始した。バンやトーマら共和国軍のプテラス編隊との間で激しい攻防戦が繰り広げられる。
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第61話 巨竜大海戦
デススティンガーはニューヘリックシティの街を破壊し、なおもバン(岸尾大輔)のブレードライガーとアーバイン(藤原啓治)のライトニングサイクスを執拗に狙った。バンたちは危うく荷電粒子砲にやられそうになるも、寸でのところでロッソ(中村大樹)とヴィオーラ(深見梨香)のストームソーダーに助けられ、無事に航行中のウルトラザウルスに合流する。ウルトラザウルスの作戦室では、バンやトーマ(伊藤健太郎)がハーマン(堀川仁)の話に耳を傾けていた。ハーマンによれば共和国はウルトラザウルスの復活に際し、武装兵器の開発を帝国に委託。現在帝国軍の秘密工場ではドクター・ディ(園部啓一)の指揮の下、史上最大にして最強を誇る重力兵器〈グラヴィティカノン〉の完成に向けて不眠不休の作業が続けられているのだという。現場に駆けつけたルドルフも、デススティンガーの荷電粒子砲に対抗できる唯一の武器の完成を見守った。そんな中、ウルトラザウルスの航行予定コースに危険海域を発見。メタンハイドレートと呼ばれる物質がメタンガスを放出し、船舶は大量のメタンの泡に巻き込まれ、引火し爆発を誘発するのだ。ハーマンは時間のロスを覚悟で、迂回コースを取ることを示唆するが、そんな時、上空に複数のゾイドが現れウルトラザウルスが被弾する。一方、砂漠の秘密工場にも敵ゾイドと思われる一群が接近していた。
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第60話 超巨大要塞
デススティンガーの荷電粒子砲により、共和国の首都・ニューニューヘリックシティは完全に壊滅。さらに共和国軍は戦力の約60%もを損耗してしまう結果となった。ルイーズ大統領(高島雅羅)は最終作戦の発動を決定。残存部隊を共和国軍にとって最後の砦とも言える湖・ウインディーヌレイクへ集結させる。水無き湖ウインディーヌレイク…。実はそれは200メートルを越える超大型ゾイド〈ウルトラザウルス〉が、湖底に半身を埋める形で隠された擬装湖だった。格納庫だけで大型ゾイドを50機以上収納できる、まさに超巨大要塞ともいえるウルトラザウルスを以って、共和国はデススティンガーとの最終決戦に臨もうとしていた。すでにウルトラザウルスの7つあるコアの6つまでが活動を再開。バン(岸尾大輔)やフィーネ(大本眞基子)も、残る一つのコアの覚醒とともにウルトラザウルスが動き出す時を待つ。そんな中、地中を潜行していたデススティンガーが再び地上に姿を現わした。敵は強烈な荷電粒子砲で障害物となる巨大な山脈を片っ端から粉砕し、ウルトラザウルスにじりじりと迫ってくる。十年前に発見されて以来一度も目覚めたことがないというウルトラザウルスは、荷電粒子砲の標的となる前に覚醒することができるか。タイムリミット迄あとわずかだ。
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第59話 首都崩壊
デススティンガーの襲来に備え、住民たちの避難を進めるニューヘリックシティ。そんな中、軍司令部のハーマン(堀川仁)は次なる作戦としてデススティンガーの進路上にマグマが地表近くまで上昇している地点があることを利用し、デススティンガーがそこを通過する時に爆撃を与えてマグマの中に落としいれようと考える。実行部隊はトーマ(伊藤健太郎)とアーバイン(藤原啓治)だ。ところが二人が爆撃機で出発しようとしたまさにその時、デススティンガーが突然進路を変更。やむなく作戦は中止となってしまう。それどころかデススティンガーはまるでこちらの手の内を知っているかのように自ら溶岩トンネルに潜り、「我に敵無し」と言わんばかりにその力を誇示する。そしてその操縦席には不敵な笑みを浮かべるヒルツ(櫻井孝宏)の姿が…。頼みのバン(岸尾大輔)もリーゼ(日高のり子)のサイコジェノとの戦いにてこずり、現場に来る事すらできずにいた。もはや攻撃の糸口さえ見つからないこの史上最強とも言える敵に対し、ルイーズ大統領(高島雅羅)は住民の避難を先決。闘う事より被害を最小限に抑える事を最優先にする考えを示す。やがて大地震とともに地上に姿を現したデススティンガーは、容赦なく街を破壊しながら進撃を続けた。はたしてニューヘリックシティの運命はいかに。そして突然そこに現れ、デススティンガーに闘いを挑んだ意外な人物とは?
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第58話 翼竜迎撃
荷電粒子砲でブレードライガー、ジェノブレイカー、ライトニングサイクス、ディバイソン、そして共和国軍の大部隊を飲み込んだデススティンガーは、ハンマーカイザーに抱えられて彼方の空に飛び立って行った。ハンマーカイザーの上に立つヒルツ(櫻井孝宏)は、デススティンガーの圧倒的な力に満足げだ。フィーネ(大本眞基子)のレドームプテラスとムンベイ(渡辺久美子)のシルバープテラスは、軍司令部のハーマン(堀川仁)の命令により、空高く上昇して行くハンマーカイザーを追った。と不意に、共和国軍のモニターにヒルツが現れ、デススティンガーの放つ荷電粒子砲で一瞬のうちにイエローレイクの街を廃虚と化してしまう。ヒルツはこうして共和国軍を壊滅に追いやろうというのだ。その危機的状況にハーマンはルイーズ大統領(高島雅羅)をはじめとする首脳陣を招集。6万メートルという通常の兵器では攻撃し得ない高度からニューニューヘリックシティを狙おうとするデススティンガーに対し、ストームソーダーに補助ブースターを取り付け、目標高度まで打ち上げて撃墜しようという作戦を発表する。パイロットはバン(岸尾大輔)とトーマ(伊藤健太郎)。フィーネとムンベイはさっそくストームソーダーの改良任務につくため、作戦基地のレッドリバー基地に向かう。ところが、作戦に参加するためイエローレイク基地を出発しようとしていたバン、トーマ、アーバイン(藤原啓治)は、突然現れた所属不明のヘルディガンナーの大部隊の攻撃を受け、行く手を阻まれてしまう。攻撃を仕掛けてきたヒルツの狙いが自分だと知ったバンは、囮として残ることを決意。自分に代わってアーバインをストームソーダーの作戦に送り出す。
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第57話 悪夢
共和国・イエローレイク基地ではガーディアンフォースのバン(岸尾大輔)やトーマ(伊藤健太郎)、そしてフィーネ(大本眞基子)らの手で、いつ現れるとも限らないレイヴン(斎賀みつき)のジェノブレイカーとの決戦に備えて、ブレードライガーの最終調整が行われていた。バンたちにとって、今の倒さなければならない敵はジェノブレイカーだったのである。ところが、その陰でとんでもない計画が進行していた。ヒルツ(櫻井孝宏)の手で新たなゾイドが誕生しようとしていたのだ。巨大森林の遺跡と海底都市の遺跡から回収した二つのゾイドコアを融合させたヒルツの目の前の融合炉の中では、新たなゾイドの覚醒の時が刻々と迫っていた。その陰には帝国と共和国への復讐を遂げようと企むダークカイザーの野望があった。ただならない異変をいち早く感じ取ったフィーネは、巨大融合炉から放たれる莫大なエネルギー反応の源と見られる、荒野の渓谷にたどり着いた。渓谷一帯を覆うほどの巨大熱源を持つゾイドの中心部は6000度、それは太陽の表面温度に値する。やがてフィーネを追って来たトーマとムンベイの目の前にせりあがってきた巨大融合炉から、デスザウラーを越える最強にして最悪のゾイド『デススティンガー』がその全貌を現わす。
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第56話 ケルベロス
帝国警備隊に所属するゾイド乗りばかりがトリニティ・ゴーストと名乗る正体不明の敵に襲撃され、大怪我をするという事件が続発。襲撃する相手に対して予告文を送り付けるという敵のやり口に、ガーディアン・フォースのバン(岸尾大輔)とトーマ(伊藤健太郎)はさっそく事件の捜査を開始する。そんな矢先、予告状を受け取ったトーマが敵の挑発に乗り、一人で出かけて行った挙げ句、巨大な怪物の襲撃を受け大怪我をしてしまう。フィーネ(大本眞基子)とともに捜査を続けるバンは、やがてトーマの母校でもある帝国のエリート集団「ヴァシコヤード・アカデミー」に行き当たる。帝国軍で採用されている最新兵器の約7割以上がこの大学の研究チームの手によるという、そこはまさに帝国の頭脳だ。バンとフィーネの前に現れたハインツ(森川智之)、クルト(大西健晴)、アレキサンダー(三宅健太)の3人。「ゾイドは機械で完全制御してこそその性能を100%発揮できる。パイロットなどは必要ない」と主張する彼らは、ゾイドにも乗り手や装備との合性があると言うバンの持論と真っ向から対立する。
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第55話 音速の決闘
ある日、積み荷を満載して砂漠を疾走するグスタフと危うく接触しそうになったアーバイン(藤原啓治)は、横転したグスタフの荷台から落ちて散乱した木箱の中に、ゾイドの強化パーツが入っているのを目撃する。ところが、何者かに殴られて気を失っている間に兵器密売の容疑者に仕立て上げられ、駆けつけた軍情報部のエージェント、キャロル(玉川紗己子)に連行されてしまう。ハンマーヘッドに乗せられて雪山上空を移送される中、隙をついて脱出に成功するも、どんなことをしても逃すまいと執拗にアーバインを追って来るキャロル。そんな中、雪山を降りたアーバインは賞金稼ぎが世話になっている情報屋の女の店に向かうと、眼帯の録画機能で記録した映像を見せ、自分を襲ったのが退役軍人を集めて慈善団体Zi基金を設立しているガース将軍だったことを突き止めた。容疑が解けたアーバインはキャロルとともにパーティーの客に紛れて兵器密売の真犯人、ガースの大豪邸に忍び込む。二人は敷地内に強化パーツの巨大な地下工場があるのを発見しガースを追い込むが、そこでキャロルの態度が一変。ライトニングサイクスを取り戻したアーバインは、キャロルのストームソーダーと戦う事になる。
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第54話 Gファイル
ドラゴンヘッド要塞でガーディアンフォースの報告会が開かれることになった。国を問わず攻撃を仕掛けてくる謎の敵、ヒルツ・リーゼ・レイヴンの3人に対する対策を協議するためだ。各方面から集められた過去の彼らとの戦歴や、3人の主力ゾイドやオーガノイドに関するサンプルやデータをもとにドクター・ディがまとめた分析結果に、出席者は熱心に耳を傾けた。中でもディ(園部啓一)は、ゾイドを飛躍的に進化させる光の繭「エヴォリューション・コクーン」を例にひき、オーガノイドが持つ特殊な能力に着目。そして古代ゾイド人が持っている能力やそのテクノロジーとの関わり、さらにヒルツら3人の背後の黒幕の存在など、あらゆる可能性を挙げる。一方その頃、バン(岸尾大輔)とフィーネ(大本眞基子)は別セクションでコンピューターを前に対抗策を練っていた。バン、トーマ(伊藤健太郎)、アーバイン(藤原啓治)ら3人のガーディアンフォースの主力ゾイドの戦力をもとに、強化オプションの搭載や地上戦以外のゾイドの投入など、あらゆる戦力を投入してジェノブレイカーを倒そうと意気が揚がる。そんなさなか、ヒルツの操るホエールキングが空からドラゴンヘッド要塞を襲ってくる。
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第53話 ファントム
伝統のシンカーレース、ガイロスグランプリの開催を間近に控え、バン(岸尾大輔)とトーマ(伊藤健太郎)は、殺し屋ファントム(永野広一)が、主賓として会場を訪れる皇帝ルドルフ(鶴野恭子)の暗殺を請け負っている事を知る。会場となる小さな島ではファントムが他人になりすまして既に島に潜入していることを睨んでチェックを強化する一方、狙撃ポイントを対面の海側スタンドと推定したバンたちは、何としてもファントムの凶弾からルドルフを守ろうと必死の警備に当たる。ところが、予想とは裏腹に、ファントムは海上からルドルフを狙うつもりだ。ファントムは輸送船で島に近付くと、積んでいたガンスナイパーに乗り込み、光学迷彩で周囲の景色に紛れて悠々と狙撃準備を進めた。そんな中、ファントムの姿を発見できないままレースはスタート・・・。だが、漁船の乗組員の青年が、一瞬だが海上でガンスナイパーの姿を目撃したと証言した事から、バンとトーマはレドラーに乗り込み、海上のファントムのもとへと急行する。
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第52話 バンの力
レイヴンとの闘いで大きなダメージを受けたブレードライガー。やがてその傷は再生し、検査に立ち会ったディ(園部啓一)もそのコンディションに太鼓判を押す。さっそく試乗を試みたバン(岸尾大輔)だったが、なぜか思うように機動しないライガーのコンディションに再検査を依頼する。しかし、結果は同じ…。釈然としないバンに、ディはバンの操縦能力がブレードライガーのポテンシャルを越えてしまったせいだと説明する。ディはジェノザウラー対策として、ブレードライガーに強化パーツのブースターを取り付け機動性をアップさせようと提案するが、ムンベイ(渡辺久美子)のグスタフを使ったテストの結果は散々だ。そんな中、ジェノザウラーとの闘い以来、どこか元気がなく沈み込んだジークの事を気がかりなフィーネ(大本眞基子)…。ブレードライガーの事で頭がいっぱいのバンをよそに、ジークにもさらなる力が目覚めようとしていた。
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第51話 遺跡の少年
レイヴン(斎賀みつき)との闘いで、ジェノブレイカーの荷電粒子砲に押され、谷底に転落し濁流に飲み込まれてしまったバン(岸尾大輔)・・・。アーバイン(藤原啓治)、トーマ(伊藤健太郎)、ムンベイ(渡辺久美子)、フィーネ(大本眞基子)はバンを捜索するが、探査レーダーにもブレードライガーらしき反応はなく、探す手立てもない。そんな中、一同はフィーネの直感で向かった崖下でブレードライガーを発見。さらに川辺に力尽きたジークを見つけて救出するが、そこにバンの姿はなかった。トーマは流域に捜索範囲を広げ、下流にある帝国軍支部すべてにバンの捜索を指示する。一方、ひどい怪我をしながらも必死で歩き続けたバンは、とある谷あいの村にたどり着く。だが助けを求めるバンに、なぜか村人たちは冷たかった。力尽き、とうとう意識を失ってしまったバン・・・。そんなバンを助けてくれたのは、真っ白なヘルキャットを連れた小さな少年(くまいもとこ)だった。その頃、バンの捜査への協力を一旦は断ったシーパース(内田直哉)が、管轄地域に捜索隊を派遣し、バン発見に協力すると言い出した。やがてバンがノーデンス遺跡近くの村で目撃されたという情報が寄せられると、シーパースは思わぬ行動に出る。
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第50話 G包囲網
レイヴンのジェノブレイカーとの闘いを想定して、フォーメーション訓練を繰り返すバン、トーマ、アーバイン。さらにフィーネはドクター・ディが開発した荷電粒子砲を拡散させる装置をディバイソンとライトニングサイクスに装備し、万全の態勢が整った。そこへハルフォードから、帝国軍のライトニングサイクス開発工場がジェノブレイカーに攻撃され完全に壊滅されたとの情報が入る。さらにジェノブレイカーはこの共和国軍第七補給基地に向かっており、12時間以内にこの基地にたどり着く計算だというのだ。バンたちはいよいよやってきた決戦の時に向け、準備に入る。ところが、今回の訓練の指揮をとってきたハルフォードが突如フィーネを呼び付け、パワーアップしたブレードライガーのスピードを元に戻せと命令。さらにディバイソンとライトニングサイクスに取り付けたシールドの発生装置も取り外せと言い出す。3人のうち誰かが犠牲にならざるを得ないこの不可解な命令にフィーネは・・・。
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第49話 遠い星空
レイヴン(斎賀みつき)のジェノブレイカーに対抗するため、共和国軍から対ジェノザウラーの戦術分析の専門家、ハルフォード中佐(立木文彦)がやってくる。バン(岸尾大輔)、トーマ(伊藤健太郎)、アーバイン(藤原啓治)の3人は実戦部隊としてさっそくハルフォードからレクチャーを受け、各々ブレードライガー、ディバイソン、ライトニングサイクスに乗り込みフォーメーション訓練を始める。コンピューターにはじき出されたデータにばかり頼った危険度の高いハルフォードの戦術にアーバインは切れる寸前…。バンはそんなアーバインをなだめながらも、なんとかフォーメーションを完成させようと必死だ。そんな折、レイヴン(斎賀みつき)の前に青いジェノザウラーに乗ったリーゼ(日高のり子)が現れる。リーゼはレイヴンのジェノザウラーのゾイド因子を培養して作ったそのゾイドでレイヴンを挑発。だがその結果シャドーはコンバットシステムがフリーズし、行動不能になってしまう。さらにレイヴンはリーゼによって、その過去を明らかにされることに…。
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第48話 黒い稲妻
レイヴンのジェノブレイカーとの闘いでゾイドコアに致命傷を負ったアーバイン(藤原啓治)のコマンドウルフは、バン(岸尾大輔)やフィーネ(大本眞基子)が見守る中、石化が進行。最期の時が迫っていた。そんな中、ディ(園部啓一)がバンたちに見せたいものがあるという。ディは帝国から依頼を受け、秘密裏にあるゾイドの開発を進めていた。古代ゾイド人の遺産を雛形に、最先端の科学が現代に甦らせた超高速ゾイド<ライトニングサイクス>だ。さっそくバンたちはライトニングサイクスのシミュレーション走行を見せてもらうが、そこには一つの問題があった。敏捷性は目を見張るものの、その凄まじい速度にパイロットが耐えられないのだ。今回のシミュレーション走行中にもパイロットは気を失い、機は岸壁に激突。なんと戦闘データを記録している頭脳とも言うべきメモリーバンクを損傷してしまう。そこでディは、ライトニングサイクスにコマンドウルフの戦闘データを移植することを思いつく。そんな折、首脳会議に向かう共和国大統領ルイーズ(高島雅羅)を乗せたトーマのディバイソンが、ヒルツ(櫻井孝宏)に乗っ取られた。知らせを受けたアーバインは、コマンドウルフの戦闘データを移植したライトニングサイクスに乗り込み発進する。
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第47話 魔獣新生
帝国軍はついにレイヴンの身柄を拘束。シュバルツは、プロイツェンがデスザウラーを蘇らせる過程で偶然発生したゾイド、ジェノザウラーをどうやって手に入れたのか・・・とレイヴンを問い詰めるが、レイヴンは一向に動じない。そんな中、バンはシールドライガーが同じようにブレードライガーに進化した経験から、光のマユから進化して強力な力を手に入れたジェノザウラーが出てくる前に破壊してしまおうと提案。シュバルツは、共和国軍との共同作戦により大量の火力を叩き込んで繭を破壊しようと準備を進める。戦友のアーバインやムンベイも駆けつけ、バンは嬉しそうだ。いよいよシュバルツの合図で一斉攻撃が始まった。砲弾やロケットが雨あられのように光のマユに降り注ぐ。だがマユはびくともしない。そこで最終手段として、マユが解ける瞬間を狙ってジェノザウラーを直接攻撃する作戦が取られることになった。
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第46話 海底の悪魔
ドクター・ディ(園部啓一)に呼び出されて、孤島レムリア島にやって来たバン(岸尾大輔)たち。レイヴン(斎賀みつき)のジェノザウラーに対抗できる秘策でも考え付いたのではと期待するバンだったが、ディは「たまには頭をからっぽにしろ」と水着ギャルと海へ繰り出してしまう始末だ。観念したバンは島の自然の中で童心に返って遊びまくるが、気が付くと一緒に遊んでいたフィーネ(大本眞基子)の姿がない。フィーネを探し回ってジャングルを歩いていたバンとジークは、偶然、洞窟の奥に作られたディの研究室を見つける。ディによれば、ある日遺跡で見つけた古代文書の中に「数十年に一度、天空の月が直列し一つに重なる時、海の水位が下がり古代遺跡が海底から浮上する。」という一節を発見したディは、それが古代ゾイド人のメッセージだと確信。以来、長い年月を費やして捜し出したのがこの島だというのだ。さらにコンピューターの計算では、その時が今夜だという。やがて不気味な振動音と共に急速に島の水位が下がり、海底から遺跡が姿を現わす。固唾を飲んでその瞬間を見守るバンたち…。だがそこでバンを待ち構えていたのはリーゼだった。リーゼは巨大水中型ゾイド「ハンマーヘッド」でバンのブレードライガーを海中に引きずり込み、窮地に追い込む。
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第45話 漆黒の翼
帝国ドラゴンヘッド要塞に共和国軍のハーマン少佐(堀川仁)とオコーネル大尉がやって来た。彼らの乗ったグスタフの荷台には幌をかけられたゾイドが2機。機体を黒く塗られた共和国の飛行ゾイド「ストームソーダー」だ。世の中が平和を取り戻したことで、お互いが協力して正体不明の敵に対して防御体制を敷くことを目的に、今回、共和国が帝国に技術提供したものだった。さらにハーマンと前後して、一人の技師を乗せた一台のジープがドラゴンヘッド要塞に到着する。男はハーマンたちを追うようにゲートの中に消えて行くが、それが共和国の技師だと信じ込んでいる衛兵には、荷台にもう一人の男が隠れていることなど気付くはずもない。帝国軍服を着た二人の男たちは何食わぬ顔で格納庫に近づくと、ハーマンらの目の前でストームソーダーに乗り込み、飛び去ってしまう。レイヴン(斎賀みつき)との闘いで半壊したグスタフを修理するため、レッドリバー基地にやって来たバン(岸尾大輔)は、ハーマンとオコーネルから例のストームソーダーが奪われたことを聞くが、オコーネルらが現場で見たという赤いオーガノイドの存在から、ヒルツ(櫻井孝宏)が絡んでいると推測。もしそうであれば、ストームソーダーのコマンドオプションを取りに、彼らがレッドリバーに来ると確信したバンは、基地の戦力を総動員して迎撃準備に当たる。案の定、ヒルツに忠誠を誓い帝国と共和国両方を潰そうと企むミューラー(浜田賢二)とラルフ(三木眞一郎)が、奪ったストームソーダーで飛来する。
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第44話 機獣大激突
ある夜、グスタフで嵐の荒野を走っていたムンベイ(渡辺久美子)はトーマ(伊藤健太郎)の操縦するディバイソンに衝突しそうになる。間一髪のところで衝突は免れたものの、すでに機体にひどい傷を負っていたディバイソンは横転。ムンベイはコックピットの中から瀕死のトーマを救い出す。一方、バン(岸尾大輔)はレイヴン(斎賀みつき)と闘うために共和国基地のシミュレーション地区で訓練に励んでいた。とそこへ、未確認ゾイドが侵入。一瞬基地に緊張が走るが、それはレイヴンが復活したことを聞きつけてコマンドウルフで助っ人に駆けつけたアーバイン(藤原啓治)だった。さらにウィンドコロニーからはドクター・ディ(薗部啓一)までがやってきて、バンのバックアップ体勢が整ってゆく。一同がレイヴンと闘うための作戦を練っていると、そこにトーマのディバイソンがグスタフに牽引されて来る。バンたちはディバイソンのあまりの損傷のひどさに呆然・・・。トーマは医療室に運ばれ手当てを受けるが、ムンベイからトーマが気を失う前に「ジェノザウラー」という言葉を残したと聞いたバンは、レイヴンの仕業であることを確信する。それを裏付けるように、ドクター・ディはディバイソンの機体から荷電粒子による残留磁気を検出する。ディにブレードライガーのシールドを強化してもらい、レイヴンのジェノザウラーが放つ最強兵器、荷電粒子砲に対抗しようというバン。ジェノザウラーVSブレードライガー&コマンドウルフの壮絶なゾイド戦の火蓋が切られる!
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第43話 皇帝の休日
バン(岸尾大輔)やフィーネ(大本眞基子)とともに砂漠のオアシスで休暇を過ごすことになったルドルフ(鶴野恭子)。とそこへバンを追ってきたトーマ(伊藤健太郎)が姿を現す。トーマはどちらかというと、バンよりフィーネのことが気になって、こっそり後を付けてきたのだ。バンたちはそこで、ルドルフから婚約者のメリーアン(千葉千恵巳)を紹介される。一方、そんなバンたちの様子をオアシスの向こうから窺う3人組がいた。2年前にバンのブレードライガーに大敗を喫したスティンガー(八尾一樹)と、ロス(八戸優)&アルバートのクロスボウ兄弟だ。彼らはバンへの復讐も兼ねて、ルドルフを誘拐して身代金を手に入れようという魂胆だった。そんなこととは知らないバンとルドルフがオアシスの泉で釣りをしていると、突然の発砲音とともにスティンガーたちが攻め込んでくる。木々の間から見えるセイバータイガーにバンとフィーネは犯人を確信するが、それも束の間、ガス弾を投げ込まれた隙にルドルフが連れ去られてしまう。スティンガーが残した地図を頼りにルドルフの救出に向かったバンとトーマは、崖っ淵に佇むスティンガーのセイバータイガーを発見。その高い支柱の背には、なんとルドルフが縛り付けられていた。バンはトーマを伴い決死の救出作戦に出る。
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第42話 レイヴン
軍事施設が立て続けに襲撃を受ける事件が多発。いずれも犯人は一人で、基地のゾイドを奪って暴れ回るというものだった。そんな折、共和国要塞でもゴドスが奪われ施設が破壊される。事態を聞きつけ現地に駆けつけたバン(岸尾大輔)とフィーネ(大本眞基子)は瓦礫の下から助け出した兵士の”黒いオーガノイド”という言葉に、ある人物を思い浮かべる。西に移動しながら手当たり次第軍事施設を襲う犯人の次なる狙いが帝国軍要塞と読んだバンは、フィーネ、ジークとともに帝国要塞に向かう。そこにはすでに今回の件でバンが応援を要請したガーディアン、トーマ(伊藤健太郎)の姿があった。バンはトーマに事のいきさつを説明するとともに、それが間違いなくレイヴン(斎賀みつき)の仕業であることを告げる。その頃、当のレイヴンは炎天下の砂漠を力なくふらふらと歩いていた。その姿はまるで亡霊のようだ。レイヴンは通り掛かったグスタフに拾われるが、彼の脳裏には、いまだブレードライガーに敗れた忌まわしい戦いの記憶が渦巻いていた。 そんなレイヴンがシャドーとともにとうとう動き出した。囮として一機のレドラーを帝国要塞に突っ込ませたレイヴンは、バンたちの注意をそちらに向けている隙に逆側から要塞内に侵入し、駐機してあるダークホーンから乗員を引きずり降ろすとそのコックピットに乗り込む。
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第41話 悪魔の迷宮
帝国軍第一装甲師団隊長のカール・リヒテン・シュバルツ大佐(上田祐司)率いる部隊が、緊急事態発生の非常通信を傍受。シュバルツは発信源の帝国領国境の要塞に出向く。だが要塞に別段変わった様子はなく、対応した施設責任者のツバキ大尉(関智一)も、ジャミングスノーの解体作業に伴って起こった電波障害ではないかと説明するのだった。ところが、突如ツバキの態度が豹変。シュバルツを椅子に縛りつけると、小型昆虫型メカ(ダブルソーダ)を首筋に取りつける。途端、シュバルツはみるみる生気をなくしていった。一方、要塞近くの帝国軍移動指揮所に呼ばれたバン(岸尾大輔)は、戦争中に造られた大量の破壊兵器の処分工場である要塞が何者かに占拠されたことを聞く。だが、そこで軍司令部に送られた通信記録を聞かされたバンとフィーネ(大本眞基子)には、ツバキ大尉と思われる声の背後に聞こえる“キリキリ”という摩擦音に聞き覚えがあった。さらにトーマ(伊藤健太郎)の説明によると、動力炉の冷却バルブがすべて閉じられていることで要塞内部の地下ブロックの温度が急上昇しており、このまま温度の上昇が続けば動力炉は限界を超え大爆発を起こす可能性があるという。被害予想規模は帝国・共和国領土の大半、何十万人に及ぶと算出された。爆発までのタイムリミットは2時間。帝国ではルドルフが全軍を動かして住民の避難活動を開始させる一方、共和国もオコーネル、ハーマンができるかぎりの対処に当たる。二手に分かれ、動力炉を目指して地下ルートを進んで行くバンとトーマ・・・。ところが、突如スペキュラーとともに現れたリーゼにフィーネがさらわれ、要塞内で人質に捕られてしまう。
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第40話 ゾイド狩り
戦争時のスリーパーゾイドの撤去作業が共和国と帝国が共同で行われる中、軍が回収先に到着する前に、何者かによってゾイドが持ち去られた。それを使って新たな戦争を始めようとしている者がいるのではないかと心配したバン(岸尾大輔)は、さっそく調査に出かける。そんな折、ディバイソンで砂漠を行くガーディアン・フォースのトーマ(伊藤健太郎)は、砂漠でレブラプターを牽引する怪しいヘルディガンナーを発見しそれを阻止しようとするが、逆にかれらの仲間と見られるコマンドウルフに攻撃を受けるとともに、巨大な要塞・ホエールキングが空に浮上するのを目撃する。一方、乗員としてホエールキング内部への潜入に成功したバンは、格納庫の中に回収されたと見られる複数のゾイドがあることを確認するが、キャビンの前で聞き耳を立てているところを船長に見つかり、入り組んだ通路を必死で逃げる羽目に・・・。と突然何者かがバンの行く手を遮った。みぞおちを一撃され、急速に意識をなくしていくバン・・・。ところが、薄れていくバンの視界に映ったのは意外な人物の姿だった。
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第39話 見えざる敵
国境沿い、共和国領の山の麓の町にジークとともにやって来たバン(岸尾大輔)とフィーネ(大本眞基子)。ふたりが訪ねた保安官事務所には先客のトーマ(伊藤健太郎)がいた。トーマもバンと同様、ガーディアンフォースとして町で起きている盗賊騒ぎの解決のために派遣されたのだ。一行はトーマのグスタフにそれぞれのゾイドを積み込み、さっそく捜査に出発する。原生林の中を進んで行くと、突然、巨木の間から発射された一発のミサイルがグスタフに命中する。ジークはすぐさまブレードライガーと合体、応戦の体勢をとるが、計器の故障でもないのに敵の接近にセンサーが反応しない。それはトーマのディバイソンも同じだった。バンたちは四方八方からの森の中の見えない敵の攻撃にさらされる。センサーは効かない、姿も見えない・・・仕留めようのない敵にトーマが放ったメガロマックスは、消し飛んだ巨木の合間に敵の姿を浮かび上がらせた。熱放射を極限まで抑え足音さえ消すことのできる最高の隠密性を誇るゾイド、ヘルキャットだ。バンたちは森の中へと続くその足跡を追う。やがてバンたちは敵のアジトと思われる巨大な坑道を発見。バンとトーマは掘削機の音の響く坑道の奥へと進んで行くが、そこには赤いオーガノイド”アンビエント”を従え不敵な笑みを浮かべて立っているヒルツの姿が。離れたところから二人を見守っていたフィーネは、ヒルツの手下に機関銃を向けられ銃殺刑寸前の二人を助けようと、ダイナマイトをぐるぐる巻きにしたジークを連れて敵陣に乗り込むが・・・。
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第38話 鋼鉄の野牛
オコーネルからの要請で、国境を越え帝国側の町に行くことになったバンとフィーネ。共和国を名乗る者の攻撃を受けて被害に遭っている町を守って欲しいというのだ。帝国側からはシュバルツがエージェントとしてすでに現地入りしていると聞いて、バンとフィーネは再会を楽しみにした。敵がいつ襲ってくるかとピリピリしている町の住民を刺激しないようにと、バンたちはブレードライガーを置いて現地に向かう。家財道具をグスタフに積み込んで避難の準備をする人たちでごった返す中を行くバンたちは、大八車とぶつかりそうになるが、荷崩れして落ちてきた一斗缶の赤いペンキをジークがまともに浴びてしまう。運の悪いことに、国境を騒がす悪者の中に赤いオーガノイド使いがいるという情報で警戒に当たっていたシュバルツは、ペンキをかぶって赤色に変身してしまったジークを連れていたバンを、悪者と勘違いして拘束してしまう。やがて、シュバルツがバンの知るシュバルツの弟であることがわかるが、バンのことを英雄バンフライハイトの名を名乗る不届き者と思い込んでいたシュバルツの誤解は、兄であるシュバルツ大佐からの無線連絡で解ける。いよいよ両者協力のもと、敵に攻め込まれる前に敵地に攻め入ることにしたバンとシュバルツ。町には指一本触れさせない意気込みだ。バンのブレードライガーとシュバルツのディバイソンが砂漠の真ん中にある敵のアジトに近づいて行く。自ら開発したA・Iと呼ぶ人工知能を合体させることで、ディバイソンは驚異的な判断力を持つ高性能ゾイドとなる。ところが二人が攻撃を仕掛けたのもつかの間、上空に現れた敵機から地面に打ち込まれた支柱にグルリと囲まれてしまう。驚くことに、敵のコマンドウルフから発射された砲弾は、支柱のあるエリアに入ったとたんに軌道を変え、バンたちを正確に狙った。バンは、その磁場誘導兵器の威力を見せつけられるが・・・。
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第37話 青い悪魔
共和国辺境の町サントコンクで、地震により古代建造物の入口があらわになった。さっそく調査を開始したオコーネルや共和国の兵士たちは、建物の中に整然と並ぶ石盤群を発見する。石盤に刻まれた古代ゾイド人のメッセージから、いよいよゾイドイヴの正体が明らかになるのではと期待が持たれた。メッセージ解析の専門家として、バン(岸尾大輔)とフィーネ(大本眞基子)がオコーネルに呼び寄せられる。ところが、サントコンク近くの高原からバンがオコーネルに無線を入れるも、なぜかノイズばかりでまったく応答がない。双眼鏡でようすを窺うフィーネも、町には人の姿がまったく見えないと言う。さらに、突如出現したゴドスにフィーネが狙われたりと妙なことばかりだ。やがてバンたちはサントコンクに到着するが、やはり町は死んだように静まり返り人影もない。そんな中、町の中央にそびえる教会の窓に人影が動くのを見て駆けつけたバンは、そこで不意に何者かの襲撃を受ける。攻撃をかわし倒れた相手にすかさず鉄拳を打ち込まんとした刹那、転倒しておびえた顔をのぞかせたのは、バンよりも幼く見える少年だった。と、バンの受信機がオコーネル隊からの緊急通信をキャッチする。電波を頼りに入り込んだ森の中には、生態システムが完全にフリーズしたいくつもの共和国ゾイドの巨体が・・・。さらにその頭部には黒い甲虫がはりつき蠢いていた。バンは少年とフィーネ、ジークを残し、救援信号の発信源と見られる森の奥の地下遺跡へと潜入する。だが、何かに怯えているように見えた少年の青い瞳の奥には、恐ろしい企みが隠れていた。少年はフィーネの心の奥深く入り込んでフィーネを操り始め、フィーネを守ろうとするジークの前にも青いゾイド『スペキュラー』が立ちはだかる。
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第36話 スナイパー
ジェロームタウンに宿をとったバン(岸尾大輔)を、1人の男が訪ねて来る。町外れで出会った老人からバンがこの町にいることを聞いた共和国軍中尉、カニンガム(高木渉)だ。カニンガムは砂嵐で消息を絶った軍の補給部隊が残した高性能爆薬を回収する任務でやって来たのだと言う。だが、バンが何のためにこの町に来たのかが気になる様子・・・。カニンガムと別れたバンとフィーネ(大本眞基子)、ジーク(鈴木琢磨)が連れ立って歩いていると、今度は共和国軍警察特別捜査官と名乗る男(小野健一)が、バンを待ちぶせていた。ドーセットと名乗るその男の話によると、カニンガムの本当の目的は爆薬ではなく軍資金。共和国の財産を横取りしようとする悪党の逮捕に、ぜひ協力してほしいと言う。ドーセットに力を貸すことを引き受けたバンは、さっそく翌朝、回収部隊の野営地を訪ねる。カニンガムから作業の見学の許可をもらうと、バンはブレードライガーで現場に同行、地面を走査していくガイサックの探索作業を見守る。やがてレーダーが地中のコンテナを探知。カニンガムの号令で、コンテナが砂の中から引きずり出される。と、近くで無線を傍受していたドーセットが登場。カニンガム部隊の抵抗に、バンもブレードライガーでドーセットの援護に回る。そんな中バンは、次々とやられていく部下を尻目にグスタフで逃走を図るカニンガムの姿を見つける。グスタフが牽引するキャリーにはコンテナが・・・。ドーセットはバンに後の始末を頼むと、カニンガムを追って行く。だが、二人は何やら旧知の様子。バンが2人の無線に耳をそばだてると・・・。
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第35話 極秘指令
戦争が終結して2年・・・、共和国軍のクルーガー大佐(家弓家正)の下で訓練生としてゾイド乗りの技術を磨いてきたバン(岸尾大輔)は、難関のシミュレーションテストに合格し無事訓練を終了する。クルーガーは友達であり、また良きライバルでもあった今は亡きバンの父親、ダン・フライハイトになり代わってバンの成長を喜んだ。そんな折、ルイーズ大統領にガイロス帝国皇帝ルドルフから緊急通信が入る。地中を高速で移動する未確認物体に帝国の主要基地が立て続けに襲撃を受けたという。帝国軍の追撃を振り切り、共和国内に侵入した未確認物体は共和国内の主要基地を襲撃する。ハーマン(堀川仁)ら飛行中のプテラス部隊は、上空から地中を疾走して行く物体をキャッチ。集中砲火を浴びせると、地面に一体のゾイド『ステルスバイパー』が出現する。ステルスバイパーは攻撃をものともせず、超音波メスや牙の先から噴出する特殊な溶解液を武器に、行く手を阻もうとするゾイドを次々と破壊しながらバンの故郷であるウィンドコロニーの方角に逃走する。バンの周りでも、フィーネ(大本眞基子)とディの乗った貨車がステルスバイパーと激突。さらに凶悪なオーガノイド『アンビエント』が出現し、姉のマリアが襲われるという事態に・・・。村の危機に、いよいよバンが立ち上がる。はたしてすべてを操る黒幕は誰なのか。
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第34話 帝都炎上
ルドルフ(鶴野恭子)を乗せ大空へと舞い上がる2機のストームソーダー。コックピットのアーラバローネ(中村大樹/深見梨加)は、帝国のブラックレドラーの追撃をかわしながら、ガイガロスの戴冠式場に急いだ。帝国の独裁権を握り、やがては全世界を支配しようというプロイツェン(大塚芳忠)の謀略を阻止しようと、ハーマン(堀川仁)率いる共和国ゾイド部隊もガイガロスに向けて進軍を始める。部隊はガイガロスに通じるただひとつの橋であるツヴァイ橋を死守してきた帝国のハーディン部隊を突破、形勢はたちまち逆転する。戴冠式が始まったガイガロスの式場では、数百人の国民たちを前に、プロイツェンが声高らかに演説を行っていた。プロイツェンは民衆に対し、「共和国軍が帝国領土の侵略を開始した・・・」と告げると、科学の粋を結集して復活させたデスザウラーを堂々披露し民衆にその力を誇示する。デスザウラーの発射した荷電粒子砲は行く手を進軍して来る共和国軍の数十機のシールドライガーを一瞬にして消滅させてみせた。戴冠式場に乗り込んだルドルフの説得など耳も貸さないプロイツェンは、デスザウラーで建物を破壊しながら移動を続け、帝都ガイガロスを紅蓮の炎に包み込んでゆく。攻撃の矛先は、やがてムンベイ(渡辺久美子)たちにも向けられた。駆けつけて来たバンはムンベイたちを危機一髪のところで救うが、プロイツェンから父親に関する重大な事実を突きつけられ動揺する。
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第33話 宿命の対決
戴冠式の前に何としてもルドルフ(鶴野恭子)を抹殺しておきたいプロイツェン(大塚芳忠)は、ついにレブラプター部隊をホマレフ城に突進させる。ムンベイ(渡辺久美子)のグスタフとアーバイン(藤原啓治)のコマンドウルフが応戦し、激しい攻防戦を繰り広げるが、敵はジリジリと城の奥にいるルドルフ目指して隊を進めた。一方、ホマレフ城を抜け出しプロイツェンが作ったという古代遺跡の研究施設に向かったバン(岸尾大輔)は、彼を待ち構えていたルドルフ暗殺の首謀者プロイツェンが、城に残してきたルドルフや仲間のムンベイ、アーバインたちに兵を向けたことを知る。だが踵を返してホマレフ城に向かおうとするバンの行く手を、今度はレイヴンが阻む。今日こそは勝負をつけようと執拗に攻撃を繰り返すジェノザウラーに、ブレードライガーはもはや攻撃の術を失い、挙げ句、ジェノザウラーの一撃でブレードライガーのコックピットからフィーネ(大本眞基子)が、さらにコアにいたジークまでが外にはじき飛ばされてしまう。とたんにブレードライガーは放熱フィンを広げて完全停止してしまう。帝都ガイガロスでの戴冠式の時間が刻一刻と迫る中、城の奥へと追いつめられて行くムンベイたちは、ついに正面から敵軍の中を強行突破することをホマレフ(宇垣秀成)に提案する。だが敵のゾイドの数はほぼ20倍。一人20体のゾイドを倒さねばならない計算だ。あまりの無謀さに顔をしかめるホマレフだったが、とうとうルドルフの熱意に負け、ともにセイバータイガーに乗り込む。はたしてルドルフは無事に城を脱出し、プロイツェンの戴冠式を阻止してその野望を打ち砕くことができるか?!そしてバンの運命は・・・?
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第32話 破滅の魔獣
帝都ガイガロスまであと一歩、アイン橋近くまでたどりついたバン(岸尾大輔)たち。だがプロイツェン(大塚芳忠)にとって最も目障りなはずの自分たちが、ここまで帝国軍の妨害に遭わずに来れた事がどうも気になる。案の定、不安は的中!バンたちは帝国のゾイド部隊に取り囲まれてしまう。ところが、帝国部隊のレッドホーンから姿を現したのは、今や帝国でただ一人ルドルフの味方であるホマレフ宰相(宇垣秀成)だった。ホマレフはルドルフ(鶴野恭子)が無事に戻ってきた事で、プロイツェンの野望を打ち砕くことができると喜ぶ。一方、そんなバンたちの姿を遠くから双眼鏡で監視する男がいた。プロイツェンの部下のハーディン准将(浅野まゆみ)だ。戴冠式を明日に控えたプロイツェンはハーディンから報告を受けると、宿敵のバンを餌にレイヴン(斎賀みつき)を自分のもとへ呼び戻す。そんなことは夢にも思わず、バンたちはルドルフを無事ホマレフに渡せたことに安堵していた。そんな中、バンはホマレフからプロイツェンが古代遺跡発掘に相当の国費を投入している事、さらにプロイツェンがその古代遺跡に巨大な研究所を建設したという話を聞く。さらにムンベイからも、帝国軍の上層部が『ゾイドイヴ』の情報にかなりの賞金を出すという噂があったという話を聞き、バンは『ゾイドイヴ』がそこにあるのではないかと推測する。夜中、バンはジークとフィーネ(大本眞基子)とともにこっそり城を抜け出し、ブレードライガーで古代遺跡に向けて出発する。研究施設の前に到着したバンは、待ち構えていたプロイツェンと対面するが、その時、突如研究施設の内部から激しい警報が鳴り響く。人々に絶望しかもたらさないというゾイド、デスザウラーが水槽の中で覚醒し、暴れ出したのだ。
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第31話 三人の騎士
ルドルフ(鶴野恭子)とともにガイガロスに向けて旅をするバン(岸尾大輔)たちは“勇者の谷”にさしかかる。帝国と共和国がまだ戦争状態になる前、それぞれの国から最強のゾイド乗りたちを選んで互いにその力と技を競い合ったといわれる地には、今も格闘技場の跡が残り、古き良き時代の名残をとどめていた。バンたちは帝国の地理を良く知るルドルフの薦めで、その先にある“風の都”と呼ばれる山間の村で休憩を取ることにした。ところが一行が村を見下ろす峠にたどり着いてみると、そこには広漠な廃墟が横たわるばかり・・・。家屋は焼け落ち風車は無残に破壊され、ツェッペリン前皇帝の保養地だった美しい村は見る影もない。非武装地帯であるはずの村の惨状に、ルドルフも愕然とする。一方、村を焼き払い、悠々と夜の砂漠を行くグレン中尉(千葉進歩)率いる辺境警備隊・・・。とそこへ急速接近してくる3体のセイバータイガーがあった。ビーピー(八木光生)、グロスコフ(宝亀克寿)、ワグナー(堀勝之祐)の3人だ。3人は猛烈な速さでグレン中尉に追いつくと、たった3体のセイバータイガーで、重武装のダークホーンを先頭に2体のアイアンコングと10体のヘルディガンナーからなる大部隊を圧倒的な強さで撃滅する。そのことを知った女将校ハーディン(浅野まゆみ)は、ルドルフとおぼしき人物がバンたちとともにシーパース隊に追撃をしたことをプロイツェン(大塚芳忠)に報告するとともに、かつて帝国の三銃士として名を馳せたゾイド乗りでありながらも、忠誠心と正義感のありあまるばかりに今回の味方軍を全滅させてしまった彼ら3人に、ルドルフ討伐を命じたらどうかと提案する。今や前線を退き、辺境の地に身を置く老兵にすぎない自分たちに、なぜこのような命が下されたのかと疑問に思いながらもビーピー、グロスコフ、ワグナーの3人は帝国兵士の誇りにかけ、ルドルフ殿下を名乗り帝国領土内に潜入したバンたち一行を討ち果たすことを約束する。やがてバンたちの前に姿を現した三人の騎士は、勇者の谷の闘技場で決戦を望む。その姿に、ルドルフは彼らが伝説の三銃士と呼ばれる最強無敵の勇者であることを確信するが・・・。
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第30話 君のワルツ
バン(岸尾大輔)たちをルドルフ暗殺犯として捕まえようとする帝国パトロールの追撃に遇い、ムンベイ(渡辺久美子)の知り合いの貿易商マクマーン(堀内賢雄)の敷地に逃げ込んだバンたち。マクマーンは帝国の人間というわけではなかったが、食料品から武器弾薬まで彼に頼めば何でも手に入ることから、パトロールを率いるシーパース(内田直哉)らは手出しをすることをためらい退散する。軍の上層部にも顔がきくマクマーンは、実はムンベイの昔の恋人だった。一方、バンたちがマクマーンにかくまわれていることを確信しながら手出しができなかったシーパースは、ルドルフ殺しの犯人を捕まえるという手柄と引き替えに自分の昇進をかけ、マクマーンの屋敷に踏み込むことを決意。兵員たちを伴いマクマーン邸に向かう。その頃、帝国の事情をよく知るマクマーンは恋人だったムンベイの安全を思いやる気持ちから、バンたちを前に、ガイガロスに向かう安全なコースを説明していた。とそこへ十数名の部下をともなったシーパースがやって来て、バンたちを引き渡すように言う。蔭に隠れてその様子を見守るバンたち・・・。一時は撃鉄を起こし、強硬姿勢を見せたシーパースだったが、マクマーンの冷静かつ一歩たりとも譲らないという態度はシーパースを圧倒。彼らはバンたちに指一本触れることなく、再び撤退していく。翌朝、マクマーンにまで危害が及ぶことを懸念したムンベイは、「今夜ここを出発する」とマクマーンに告げる。そんなムンベイにマクマーンはゴージャスなドレスをプレゼント。二年前、舞踏会の約束をしたまま姿を消してしまったムンベイを、マクマーンは再びダンスに誘うのだった。ドレスに身を包んでマクマーンとワルツを踊るムンベイの幸せそうな姿を見たバンたちは、ムンベイを残して黙って出発しようと相談するが・・・。
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第29話 大空の勇者
帝国の首都・ガイガロスを目指すバン(岸尾大輔)、ムンベイ(渡辺久美子)、アーバイン(藤原啓治)、フィーネ(大本眞基子)、ルドルフ(鶴野恭子)、そしてジークは、進路のことで意見が分かれる。遠回りだが検問所や帝国軍の基地の少ない方を主張するムンベイやアーバインと、帝国の小さな空軍基地があるものの近道を行こうと主張するバン・・・。一行はフィーネの提案で二手に分かれて好きな道を行くことになる。その頃、暗雲たちこめる空の下では帝国軍の黒レドラー部隊が実践演習を行っていた。黒いレドラーは速度、武装、装甲いずれもこれまでのレドラーとは比較にならない性能を持ったゾイドだ。ルドルフが小さな基地だと記憶していたエーベネ空軍基地は、今やこの黒いレドラー100機以上が配備されるほど大規模な基地となっていた。エーベネ空軍基地にさしかかったバンたちは、その規模が大きなことにびっくりだ。そんなバンたちを敵のセキュリティーシステムは容赦なく感知。さらに、バンのブレードライガーがリヒトタウンに現れたグスタフに積載されていたものと同一であることを確認すると、ラルフ(三木眞一郎)率いるアイゼンベック部隊は黒レドラーで一斉にブレードライガーへの攻撃を開始する。と同時に偽ルドルフ一味とされるバンたちの発見の情報は、宮殿のプロイツェン(大塚芳忠)のもとにももたらされた。「ルドルフの 偽者 が死んだという確実な報告をせよ」というプロイツェンの指令に数十機のブラックレドラーが、バンのブレードライガーとその隣を駆けるジークを追い、凄まじい機銃攻撃をかける。その時、フィーネが帝国軍の基地に通信回線を開いた。必死に呼びかけるルドルフの映像に、たったひとりルドルフの味方であったシュバルツ(上田祐司)はルドルフが紛れもなく本人であることを確認するが、プロイツェンの皇帝即位の妨げとなる反逆者として拘束されてしまう。黒いレドラー編隊の絨毯爆撃に、もはやバンたちは逃げ道を失い絶体絶命!とその時、暗雲を切り裂く二つの謎の飛行ゾイドの機影が迫ってきたかと思うと、その刃がたちまちブラックレドラーを切り裂いていく。操縦するのは赤仮面と紫仮面のふたり・・・。いったい彼らの正体は?
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第28話 走れウルフ
バン(岸尾大輔)とフィーネ(大本眞基子)、そして女の子に変装したルドルフ(鶴野恭子)がワルトブルクのさびれた通りを歩いていると、露店から果物を抱えた少年(宮田幸季)が走り出して来る。「泥棒!」と叫ぶ店の主人の声にバンは少年を捕まえるが、少年は悪びれる様子もなく、逆に兵隊崩れの盗賊の横行で物資がろくに入って来ないせいだと食ってかかる。バンはそんな少年に代わって代金を払い、警備隊に突き出すという店主から少年を見逃してもらう。そんな折、ムンベイ(渡辺久美子)アーバイン(藤原啓治)は兵隊崩れの盗賊に間違われ、警備隊に追われる羽目に・・・。二人は兵士たちの銃弾を躱しながら路地に逃げ込むが、たまたまそこに居合わせた修道尼のエリーナ(高田由美)が機転をきかせて警備隊を撒いてくれる。ところが警備隊が去った直後のこと、突然エリーナがスカートの中から猟銃を出しムンベイたちに向ける。エリーナはムンベイたちを盗賊と勘違いし、奪われた物資を自分の手で取り戻そうとしていたのだ。やがて二人は連れていかれた修道院でバン、フィーネ、ルドルフの三人に再会。だが、エリーナはムンベイたちがペーターを助けてくれたバンと知り合いだったことが納得できない。そんな中、熱病に冒され修道院に収容されている子供たちの一人、メアリーの容態が急変。アーバインは盗賊のアジトからワクチンを取り返してくると告げると、バンを引っ張って修道院を飛び出していくが・・・。
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第27話 助けた男
ルドルフ(鶴野恭子)を連れてガイガロスに向かうバン(岸尾大輔)たちは、リヒトの町で酒場に立ち寄る。ルドルフが信頼を寄せる唯一の人物であるホマレフ宰相に連絡をとるためだ。だが、あいにく電話は故障中・・・。バンは女店主らにルドルフのことを話すが、信用するどころか逆にルドルフの死亡事故の載った新聞を突きつけられてしまう。王家の指輪を手に入れたプロイツェン(大塚芳忠)がルドルフの死をでっちあげたのだ。一方でプロイツェンはルドルフを抹殺しようと幹線道路に厳重な非常線を張り、兵士たちを配する。そんな中、行く手を阻まれたバンたちは二手に分かれて非常線を突破する作戦を立てる。ムンベイ(渡辺久美子)とフィーネ(大本眞基子)がグスタフで非常線に近付き、ヒッチハイクしているルドルフを途中で落としたと偽って兵士らの注意をそらし、その間にバンとジーク、アーバイン(藤原啓治)がルドルフを連れて山越えしようというのだ。だがムンベイたちが検問を通過することに成功したのもつかの間、翌朝には情報が回り、バンたちは四方を包囲されてしまう。帝国が空から投下するゾイド「リルガ」の集中攻撃を受けたバンたちは牢に入れられ、ジークはリルガの吐き出す粘着糸で繭のようになり木箱に閉じ込められてしまう。
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第26話 Ziの記憶
ルドルフ(鶴野恭子)から王位継承の証であるガイガロスの指輪を奪い取ったメッテルニヒ(山本尚弘)は、プロイツェン(大塚芳忠)のもとへそれを届ける。だが遺体がないことで、プロイツェンは本当にルドルフが死んだのかどうか半信半疑だ。バンたちとともに野宿をするルドルフは、そんなプロイツェンの野望を打ち砕くためにガイガロスに戻ることを決意する。一方、バンとの戦いに負けたスティンガー(矢尾一樹)は、酒場でアルバートとロス(八戸優)のクロスボウ兄弟に出会う。賞金稼ぎとして働く彼らは、ジークがシールドライガーをパワーアップしてブレードライガーに生まれ変わらせたことを聞くと、特殊能力を持つオーガノイドであるジークを手に入れて帝国軍に売りつけ、大金を得ようと企む。そんなこととは夢にも知らずに焚き火を囲んで眠るバンたちの傍らでは、フィーネ(大本眞基子)がジークとともに物思いに耽っていた。それに気付いたディは、フィーネがふと漏らした言葉からフィーネが古代ゾイド人であることを知る。ガイガロス城では、プロイツェンが大臣たちを集め、ルドルフが共和国の刺客によって暗殺されたことを発表。皇帝ツェッペリンの遺言通り、自分が王位を継承すると宣言する。そんな中、プロイツェンの野望を知るホマレフ(宇垣秀成)だけがルドルフの身を案じていた。だが、プロイツェンは水面下でレイヴンを利用したもっと恐ろしい計画を企てていた。
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第25話 新ライガー
メッテルニヒ(山本尚弘)らと手を組んだスティンガー(八尾一樹)の作戦にはまり、抵抗もむなしく捕まってしまうルドルフ(鶴野恭子)。ムンベイ(渡辺久美子)やアーバイン(藤原啓治)も痺れ薬のせいで抵抗すらできない。スティンガーは大きな鍵爪を取り出すと、ルドルフの首に下がるガイガロスの紋章の指輪を引きちぎる。あとはルドルフを始末するだけ・・・。だが、スティンガーには実はもうひとつの目的があった。オーガノイドのジークだ。その頃、バン(岸尾大輔)はキャンプ地の仲間たちのもとに向かってホバーボードを走らせていた。途中メッテルニヒの命令でバンをマークしていたデリスから彼らの陰謀を知ったバンは、デリス(櫻井孝宏)の赤いガイサックを奪い取るとそのままキャンプに向けて疾走する。さらにデリスのSOSで駆けつけて来たロート(川島得愛)のダークホーンの一撃をも既のところでかわし、バンは一目散に仲間たちのもとへと向かう。キャンプではムンベイとアーバインが光る繭の中からジークを呼び出すよう脅されていた。強固に拒否し続けるムンベイたちの態度に業を煮やしたメッテルニヒの拳銃が、ついにルドルフを狙う。観念した二人が光る繭の前に跪いたその時、突然繭が発光。まばゆい光の中から特殊防護服に身を包んだドクター・ディが現れて、3人を助け出す。スティンガーの追撃をかわしながら逃げるディ。とそこに赤いガイサックに乗ったバンが現れる。だが、スティンガーの相継ぐ猛撃にバンは勝ち目もない。そんな時、光の繭に包まれてしまったバンのシールドライガーに信じられない異変が起こる。
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第24話 遠い呼び声
バン(岸尾大輔)の留守中に、巨大な光の繭に包まれてしまったシールドライガー。それを見たバンは何が起こったのかもわからず、ただ愕然とするばかりだ。さらにバンは中にはジークとフィーネ(大本眞基子)が入っていると聞かされ、なんとかしてシールドライガーに近付こうとするが、光のバリアはバンの体を弾き飛ばし宙に舞い上げる。バンは、遺跡で出会って以来ずっと相棒だと思って来たジークやフィーネに除け者にされたような気がした。気持ちのやり場をなくしたバンはホバーボードに飛び乗ると、そのまま夜の砂漠に向かって走り出す。その頃、砂漠の閉鎖された鉱山ではルドルフ(鶴野恭子)とメッテルニヒ(山本尚弘)、デリス(櫻井孝宏)、ロート(川島得愛)が損傷したダークホーンの修復に当たっていた。このままルドルフをガイガロスに帰せばプロイツェンからの処刑宣告は免れない。とその時、赤いガイサックとともに現れた一人の男が助っ人を買って出る。スティンガー(八尾一樹)と名乗る男にメッテルニヒは愕然・・・。その男こそ 釣り人 の名で恐れられる極悪非道の賞金稼ぎの悪党だったのだ。一方、意を決したルドルフは必死にホバーボードを操り、バンが消えた砂漠に向かって走り出す。なんとかしてバンを励まそうと考えるルドルフだったが、「もう二度とゾイドには乗らない!」と自暴自棄になるバンの姿に、踵を返してホバーボードを発進させる。そんな様子を一部始終双眼鏡で監視するメッテルニヒたち・・・。さらにスティンガーはキャンプ地でひとり留守番をするムンベイに近づき、ルドルフ暗殺の恐るべき作戦を実行にうつそうとしていた。
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第23話 皇帝の指輪
レイヴン(斎賀みつき)のジェノザウラーが放った荷電粒子砲を浴びてシールドライガーは石化してしまったにもかかわらず、コックピットのバン(岸尾大輔)は身を挺して守ってくれたジークのおかげで最悪の事態は逃れた。だが、ルドルフ(鶴野恭子)はレイヴンに捕まり、プロイツェンの手下であるメッテルニヒ(山本尚弘)らの手に引き渡されてしまう。メッテルニヒはルドルフの胸に帝国皇帝の証しである指輪がないことに気付くとルドルフからバンの名前を聞き出し、出撃準備にかかった。そんなこととは知らないバンは、レイヴンの挑発にのってジークを傷つけてしまったことを後悔するばかり・・・。ドクター・ディ(園部啓一)は、そんなバンを「過ぎたことを悔やんでどうする。おまえにはやらなければならない事があるんじゃないのか?」と厳しい言葉で励ます。意識を取り戻したジークとディの励ましに、バンがやっと正気を取り戻し始めた時、突然アーバインのコマンドウルフに無線が入る。メッテルニヒの仲間デリス(櫻井孝宏)からだ。デリスはルドルフと引き替えに指輪を持って来るよう要求する。ルドルフを暗殺して帝国の実権を手中に入れることを企んでいたプロイツェンは、ルドルフが死んだ証拠に指輪を利用しようとしていたのだ。指定された野営地では、ダークホーンの前でメッテルニヒたちがバンの到着を待っていた。だが、後ろ手に縛られたルドルフは、行きずりの相手が危険を冒してまで自分を助けにくるはずはないと、なかばあきらめ気味だ。と、そこへホバーボードにのったバンの姿が・・・。アーバイン(藤原啓治)との連携で、メッテルニヒの一瞬の隙を突いてルドルフを救い出すことに成功したバンは、全速力でホバーボードを走らせるが、ダークホーンで執拗に追いかけてくる敵を、なかなかはぐらかすことができない。とうとう、崖っぷちまで追いつめられてしまうが・・・。
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第22話 相棒の死!?
頼りにしていたロッソとヴィオーラを失った帝国皇太子ルドルフ(鶴野恭子)は、バン(岸尾大輔)たちに帝国の首都・ガイガロスに連れていって欲しいと願い出る。だが、アーバイン(藤原啓治)はルドルフがロッソら盗賊たちといたことが気になっていた。そんなアーバインを、ルドルフがただならぬ人物であることに密かに確信を持つムンベイ(渡辺久美子)が言いくるめる。その頃、帝国軍司令本部ではプロイツェン(大塚芳忠)がルドルフの捜索を強化し、戴冠式までに必ずルドルフを見つけ出すことをホマレフ宰相(宇垣秀成)に約束していた。だがそれは表向き・・・。ルドルフ暗殺を企てた張本人であるプロイツェンは、裏ではレイヴン(斎賀みつき)を使って捜索隊を襲撃する。そんな中、ルドルフのたっての願いでゾイドの操縦を教えながら砂漠を進むバンたちは、無惨に破壊された帝国のゾイドの残骸の山に出会う。だが一行には、戦争が終わっているにもかかわらず、まるでゾイドの墓場のような惨状が不思議でならなかった。とそこへ、近くの穴の中からドクター・ディ(薗部啓一)が現われる。ディは一帯にある奇妙な足跡を追って、ここまで調査に来たのだという。この惨状もおそらくそいつの仕業だと話すディの言葉を裏付けるように、砂漠の上には特徴的な足跡が点々と続いていた。さらに、アーバインが眼帯のビデオ機能を使って撮影したガリル遺跡の映像から、デスザウラーの存在が浮かんでくる。一千のゾイドを相手に闘い、一夜について敵国を滅ぼしたといわれる伝説のゾイド、デスザウラー。果たして、帝国の連中が遺跡を盗掘し、伝説のゾイドを現代に甦らせたのか。そしてレイヴンのゾイドこそがデスザウラーなのか。そんな中、ルドルフの思い掛けない告白から、バンたちはプロイツェンの陰謀を知る。
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第21話 荷電粒子砲
ゾイド因子を変化させて作り上げたゾイドをプロイツェン(大塚芳忠)から贈られたレイヴン(斎賀みつき)は、ルドルフ(鶴野恭子)と捜してロッソ(中村大樹)とヴィオーラ(深見梨加)を追う。一方、バン(岸尾大輔)たち一行はゾイドイヴの謎を解けぬまま、ガリル遺跡を後にする。今回得たたったひとつの手がかりは、フィーネ(大本眞基子)が思い出したデスザウラーという言葉だけだ。目的地を失いながらもガリル高原を進むバンたち・・・。そこへ、ロッソたちとはぐれてしまったルドルフが現われる。両親とはぐれたことを理由に食料を請うルドルフだったが、身につけていた指輪から、ムンベイだけは彼が帝国皇室の人間であることに気が付く。ムンベイの提案で、バンたちはルドルフを送り届けることになった。その頃、ルドルフとはぐれたしまったロッソとヴィオーラは、味方に狙われている皇太子を自分たちの手で守ろうと、必死でルドルフを捜していた。そこを猛スピードで駆け抜けるレイヴンのゾイドが、ルドルフを狙う帝国軍のものであることを危惧したロッソは、必死でレイヴンの後を追う。宿敵であるバンのことを嗅ぎ付けたレイヴンが森を疾走している頃、フィーネとジークはいち早く自分たちに迫り来る危険を察知していた。一行が上空に現れたヴィオーラの乗り込むレドラーに気づいた刹那、森の中から発射された光線がレドラーを一撃。さらにそれは泉の水面を真っ二つに割りバン達に迫ってきたかと思うと、一瞬にしてコマンドウルフとシールドライガーを吹き飛ばすほどの威力だ。やがてその全貌を現すレイヴンのゾイド。それは、相手を倒すだけに生まれてきた最強のゾイドの姿だった。
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第20話 蘇る魔獣
ゾイドイブの謎を追い求めて旅を続けるバン(岸尾大輔)たち一行は、ガリル高原までもう一息のところまでたどり着いていた。停戦状態とはいえ帝国の領土である荒涼とした砂漠を一行は注意深く進んで行く。同じ頃、帝国皇太子ルドルフ(鶴野恭子)を誘拐したロッソ(中村大樹)やヴィオーラ(深見梨加)たちもガリル高原を目前にしていた。ところが、ロッソが目を離した隙に、人質のルドルフがアイアンコングのコックビットから脱走。気付いたロッソは太陽が照りつける砂漠を懸命に走るルドルフを見つけて連れ戻す。とそこへ、メッテルニヒ(山本尚弘)からルドルフをめぐって取引がしたいと無線が入る。一方、ガリル高原にたどり着いたバンたち。フィーネ(大本眞子)とジーク(鈴木琢磨)が見つかった隠し部屋を見つけようと、バンたちは二手に分かれて遺跡の中を探すことにした。そんな中、アーバイン(藤原啓治)は落ちていた石壁のかけらの縁が妙に尖っていたことで、それが最近欠けたものと推測。いっしょのムンベイ(渡辺久美子)が誰か遺跡に入ったのでは・・・と警戒を強めたその時、光センサーに接触。地鳴りとともにハッチのように開いた床から帝国のゾイド・レブラプターが現れる。アーバインはトランシーバーでバンに危険を知らせようとするが、時既に遅し!バン、フィーネ、ジークもセンサーに触れてしまい、レブラプターに追いかけられる羽目になる。
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第19話 プロイツェンの陰謀
帝国と共和国の戦争が終わって2週間・・・。帝国では、皇帝ツェッペリン二世が崩御し、幼い皇太子ルドルフ(鶴野恭子)の摂政としてプロイツェン(大塚芳忠)が任命される。表向きは摂政として全身全霊を以ってツェッペリンの遺志に応えルドルフを指導することを誓うプロイツェンであったが、その心のうちにはとんでもない野望を宿していた。一方、砂漠の盗賊団のヴィオーラ(深見梨加)、ビアンコ(藤田圭宣)、ジャッロ(並木伸一)の3人は軍刑務所に収監されていた仲間のロッソ(中村大樹)を奪還。ヴィオーラは手に入れたアイアンコング、レドラー、モルガをロッソに見せると、ルドルフを誘拐して身の代金を手に入れようと持ちかける。ゾイドイヴの謎を探して旅するバン(岸尾大輔)たち一行がガリル遺跡まであと山4つのところまで辿り着いたその頃、ガイロス帝国の帝都ガイガロスの貧民街を、マントを羽織り帽子を目深にかぶった一人の怪しげな男が歩いていた。帝国軍元帥プロイツェンだ。プロイツェンはメッテルニヒ(山本尚弘)にルドルフを暗殺するよう指令。コマンドウルフを使って葬儀のためにミレトス城を発つルドルフを狙わせることで、あたかも共和国の仕業に見せかけ、再び戦争を誘おうと言う算段だ。ルドルフが城を発つ当日、森に潜んで暗殺の時を待つメッテルニヒの一味。ところがそこに、思いもよらない邪魔が現われる。ロッソたち一行だ。メッテルニヒはロッソらが隠れている洞窟をつきとめると、ロケットランチャーを打ち込み一網打尽にしてしまおうとするが、さすが盗賊、悪運強し・・・。隙を突かれ、彼らにルドルフを連れ去られてしまう。
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第18話 首都攻防
ハーマン(堀川仁)のおかげでレイヴン(斎賀みつき)との戦いに勝利を収めることができたバン(岸尾大輔)。だが、バンはやがて始まるであろう戦争に共和国軍の一員としてこのまま参加してよいものかと迷っていた。そんな中、帝国軍の氷山の偽装艦隊からモルガ、レッド&ダークホーン、アイアンコングなどの大部隊がいよいよ上陸してくる。悠然と降り立ってきたプロイツェン元師から、全面降伏を受け入れることだけが残された道だと最後通告を受ける共和国のルイーズ大統領。降伏か全滅か、決断に残された時間はわずか4時間しかない。一方、マウントオッサ要塞では、クルーガー大佐(家弓家正)、ムンベイ(渡辺久美子)、フィーネ(大本眞基子)の3人が内部に爆弾を仕掛けて帝国軍のマルクス部隊を誘い込み、要塞もろとも爆破しようと作業に当たっていた。そんな彼らの安否を気遣うバンの心配をよそに、沿岸の野営地にオコーネル中尉率いるゴジュラス部隊が到着、戦闘の準備は着々と整っていく。だが、敵の戦力は10倍以上、しかも首都ニューヘリックシティーの包囲網もすべて完成しているこの状態では、全面降伏もやむを得ないとルイーズは苦悩する。そんな時ルイーズのもとに息子でもあるハーマンから、ドクター・ディ(薗部啓一)にある秘策があることが伝えられる。バンとシールドライガーを引き連れ、早々にプテラスで飛び立つディ。奇しくもプテラスで要塞を脱出したムンベイとフィーネ、クルーガーの一行も同じ作戦を思いつき、実行に移そうとしていた。やがて目的地のマウントオッサ火山にさしかかったムンベイらの乗ったプテラスが、何者かの攻撃を受ける。バンとの戦いに敗れたレイヴン(斎賀みつき)とセイバータイガーの仕業だ。そしてバンはレイヴンとの最終戦を交えることになる。
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第17話 共和国の一番長い夜
氷山が帝国の偽装艦隊であることを知った共和国軍ハーマン大尉(堀川仁)はプテラスもろとも撃墜されてしまうが、ハーマンは帝国軍の総攻撃が開始される前にそのことを知らせようと、必死で夜の海を泳ぎ続けた。一方、バン(岸尾大輔)たちは、ゾイドイブの手がかりとなる石盤が見つかったガリル遺跡に向かうことに。帝国軍の上層部がゾイドイブに興味を持っており情報提供者には賞金まで出るというムンベイ(渡辺久美子)の情報に、あまり興味を示さなかったアーバイン(藤原啓治)までもがやる気を見せる。その頃、共和国軍沿岸基地・レーダー観測基地では、ハーマンの部下であるオコーネルが、ハーマンの探索にプテラスの発進許可を求めて観測官に詰め寄っていた。だが、北極冠に発生しているオーロラ電磁波の影響でレーダーや通信機器がまったく機能しない事で、ルイーズ大統領直々に申請は却下されてしまう。途方に暮れるオコーネルは、偶然、街で再会したバンたちと再び手を組む事にした。オコーネルの指示に従い、共和国の基地を襲ってプテラスを奪うバンたち。バンとアーバインがシールドライガーとコマンドウルフで衛兵たちをやり過ごす中、ムンベイとフィーネ(大本眞基子)をのせたプテラスは飛びたつ。そんな中、夜釣りを楽しんでいたドクター・ディ(薗部啓一)に釣り上げられたハーマンは、帝国の偽装艦隊がヘリック湾に入港中である事、マウント・オッサを捨て、兵員は湾岸防衛ラインに急行せよとの伝令をムンベイに託す。さらに、アーバインは帝国軍のモルガ部隊と激戦を繰り広げるゴジュラスのコックピットに座るフォードのもとへ急行。ここにいるのが敵の陽動部隊である事を告げると、コマンドウルフで身を挺して退路を作りゴジュラスを誘導、前線であるヘリック湾に向かわせる。
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第16話 ニューヘリックシティ
とうとう共和国の首都・ニューヘリックシティにたどり着いたバン(岸尾大輔)たち。町は共和国軍が帝国軍を撃退して首都没落の危機を逃れたことで、お祭りムード一色だ。そんな中、バンはゾイドを模した山車のパレードを見物する人ごみから逃れて入り込んだ路地裏で、帝国の軍服を着た一人の青年に出くわす。ジークと協力して青年を追手から逃してやるバン。だが、その青年が捕虜収容所を脱走した帝国軍の人間だったことで、バンはムンベイ(渡辺久美子)やアーバイン(藤原啓治)とともに帝国軍のスパイ容疑をかけられて兵士らに追われることに・・・。タイミングよく現れたディ(薗部啓一)のおかげで兵士たちをまくことに成功するが、ゾイドイブの手がかりを求めて国立考古学研究所に忍び込んだところを、兵士たちに取り囲まれ、拘留されてしまう。バンがハーマン大尉(堀川仁)の紹介状を持っていたことで軍の秘書はハーマンに確認を取ろうとするが、ハーマンが巨大氷山群の調査のために観測基地に赴いていて、バンたちの容疑は晴れないまま・・・。さらに一件は大統領のルイーズにも報告される。ハーマンが自分の息子であることでバンたちに興味を持ったルイーズは監獄を訪れるが、そこにディの姿を認めると一行を檻から釈放。バンたちは一転してVIP待遇を受ける。大統領ルイーズは宮廷の応接室にバンたちを招き、レッドリバーの戦いでの彼等の活躍に感謝する。そんな折、大統領のもとへ秘書が駆け込んでくる。逃走中の帝国の兵士が共和国軍のゾイドを奪って、追跡部隊と交戦中だというのだ。バンが逃してやった青年ロカイだ。ロカイは最新鋭の強化型コマンドウルフの圧倒的な破壊力で町を攻撃し続ける。
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第15話 ZG発動!
バン(岸尾大輔)が命がけで手に入れた青く輝く岩石<ゾイマグナイト>のおかげで、意識を取り戻すことができたジーク。一方、共和国防衛拠点のマウントオッサ要塞では、帝国軍の報復に備えて迎撃準備が着々と進んでいた。その夜、A2地点に侵攻してきた帝国軍のモルガ部隊は、またもや共和国軍のスリーパーガイサックの先制砲撃を受けるが、今回はシュバルツ(上田祐司)のアイアンコングが反撃、搭載するバルカン砲の一撃でスリーパー群を壊滅させる。その頃、フラワーコロニーでジークの回復を待っていたバンたちは、遠くに響く爆音に、新たなる戦闘の始まりを知る。だが、バンはそんなことよりレイヴン(斎賀みつき)との戦いでボロボロになったコマンドウルフとともに姿を消したままのアーバイン(藤原啓治)のことが気がかりだ。バンの胸中には、ピンチの時にいつも自分の加勢をしてくれたアーバインの姿が思い出された。ディ(園部啓一)からアーバインがマウントオッサ要塞にいるであろうことを聞いたバンは、ジークのことをムンベイとフィーネに頼み、アーバインを探しにコロニーを出発する。案の定、マウントオッサ要塞には、レイヴンに勝つための武器を求めて忍び込み、巨大ゾイド・ゴジュラスを見上げるアーバインの姿があった。ところがアーバインはそこに現れたクルーガーとともに、帝国軍の一斉砲撃を浴びてしまう。アーバインを庇ったクルーガーが爆風に飛ばされてしまったことに腹を立てたハーマンは、ゴジュラスの乗車台に乗り込み帝国軍への反撃に乗り出す。地下収納庫からせり上がって、地上に全貌を現すゴジュラス。共和国軍の最終兵器ゴジュラスがこの要塞に隠されていたことを知ったシュバルツやマルクスをはじめ帝国軍の面々は驚きを隠せない。凄まじい威力の砲撃で次々と帝国軍のゾイドたちを破壊するゴジュラス。その震動に足を取られて転落するアーバインを見つけたバンは、アーバインを受け止めようと全速力で駆けつけるが、その時、シールドライガーが不思議な力を発揮する。
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第14話 めざめろジーク!
クロノス砦攻略の第一陣として出撃した帝国軍マルクス率いるモルガ部隊は、クロノス砦を自爆させる共和国軍の思い掛けない作戦の前に惨敗。そんな中、共和国軍のクルーガー大佐(家弓家正)は部隊の指揮をとるフォード(中博史)に、敵の反撃に備えて迎撃準備をするよう指示する。一方、壮絶な戦いの末、アーバイン(藤原啓治)の応戦も虚しくレイヴン(斎賀みつき)との戦いに敗れたバン(岸尾大輔)は、戦いがもとで意識をなくしてしまったジーク(鈴木琢磨)と動かなくなってしまったシールドライガーの姿に動揺するばかりだ。ゾイドのことをよく知るムンベイ(渡辺久美子)でもこんな症状のゾイドは見たこともないというほどジークの状態は悪かった。ジークを助けたい思いで必死のバンは町の薬局に救いを求めるが、そこには人影もなく、ましてやゾイドの薬などあるはずもなかった。やりきれない思いに、バンはジークを二度と危険な目に合わせないためにこれ以上の旅を続けるのはやめると言い出す。と、薬局のカウンターの向こうからドクター・ディ(薗部啓一)がひょっこり姿を現す。昔、ゾイドの権威ある科学者だったというディはジークの意識を取り戻す方法を教えてくれるが、それはバンにとって困難を極める処方箋だった。なんと、マウントオッサの火山の火口の中にあるゾイマグナイトという青く輝く岩石をとってきて、ジークに飲ませてやれというのだ。それも日が暮れるまでに・・・。1000度を越えるマグマが煮えたぎる噴火口で、あふれ出さんばかりのマグマのすき間に時折顔を出す青い岩石・・・、バンは決死の覚悟を固める。その頃、アーバインはレイヴンを捜してコマンドウルフを走らせていた。バンとともに惨敗した先の戦いの復讐のためだ。ディの助言で愛機のコマンドウルフに多弾装追尾拡散ミサイルを装備したアーバインは勝算を胸に戦いを挑むが、状況は思い掛けない方向に進む。
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第13話 激戦! クロノス砦
レイヴン(斎賀みつき)のセイバータイガーの圧倒的な強さの前に惨敗したバン(岸尾大輔)・・・。帝国軍と共和国軍の戦いが迫り、バンたちが居合わせた村でも、人々が戦いに巻き込まれることから逃れようと避難を始める。だが、バンは帝国軍の兵として現れるであろうレイヴンを待ち構えるのだと言ってきかない。共和国の首都が戦場となる前に、何としてもゾイドイヴの手がかりを見つけようというムンベイ(渡辺久美子)の説得に応じないバンにしびれを切らしたアーバイン(藤原啓治)は、ひとり先に村を出発してしまう。一方、帝国軍・マルクス部隊は近隣の村を占領し、レッドホーンとモルガの大部隊を配備。着々と戦争の準備が整っていく中、マルクス(坂口侯一)はレイヴンが味方にいることで気を大きくする。マルクスはプロイツェンに取り入り、シュバルツ部隊を待ってクロノス砦を連携攻撃するという作戦をマルクス部隊のみで行うことに変更させてしまう。マルクスから一方的に作戦の変更を告げられたシュバルツは、心中穏やかではない。そんな中、村の外れでは、バンはシールドライガーの操縦席に収まりレイヴンとの戦いの時を待つ。もともとシールドライガーがセイバータイガーに対抗するために作られたゾイドにもかかわらず、レイヴンのセイバータイガーに負けてしまったことで、バンは自分がシールドライガーの力を引き出せていないからだと、コンソールを前に思いを廻らせていた。するとそこにアーバインが現れ、敵の様子を知らせてくれる。敵地を偵察してきたアーバインの話によれば、レイヴンと一戦交えるのなら早い方がいいという。さっそくマルクスの陣地に忍び込み、レイヴンのセイバータイガーの上に潜んでレイヴンを待ち構えるバン・・・。そんなこととは知らずに、マルクスの作戦開始予定を無視して夜明けを待たずに出撃していくレイヴン。空が白み始める中、シールドライガーとセイバータイガーが対峙、バンとレイヴンの戦いが始まる。
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第12話 黒のオーガノイド
砂漠を行くバン(岸尾大輔)、アーバイン(藤原啓治)、ムンベイ(渡辺久美子)ら一行は、まさにゾイドの墓場とでも言うべきおびただしい数のゾイドの残骸に遭遇。さらに、残骸が延々と続く先の村付近で、共和国軍の兵士たちが塹壕を掘る光景に出くわす。一同にはそれが戦争の準備であることがすぐにわかった。バンたちは戦いに巻き込まれることを避け、一泊する予定を変更して早々に村を去ろうとするが、そんな矢先、共和国軍の小隊が近付いて来てアーバインとムンベイが捕らえられてしまう。ジークの機転で、バンとフィーネ(大本眞基子)だけはその場から逃げ去ることができた。バンとフィーネは村のあぜ道を必死で逃げるが、兵士たちはどこまでも執拗に追いかけてくる。とうとう見つかってしまった・・・と思った瞬間、近くで人が殴られる衝撃音と兵士たちの悶絶する声を聞くバン。あたりが静かになるのを待って、バンとフィーネが隠れていたわらの中から顔を出すと、倒れた共和国兵たちの真ん中には一人の少年がいた。バンは、なおも追手の兵士たちに向かっていこうとする少年を止めると、いっしょにその場を立ち去る。そんな中、ムンベイの所持品に共和国軍のハーマン大尉からの紹介状があったことで、アーバインとムンベイは釈放されることになる。自分たちが捕らえられた理由を問うムンベイに部隊の副官であるフォード中佐(中博史)は、砦を守る中隊の30機ものスリーパー・ゾイドが何者かに壊滅させられたことや、信じ難いが敵はただ一機のゾイドであったこと、さらに驚くことにその戦闘の中にジークと同じゾイドがいたことなどを話す。やがて部下からフォードのもとにバンとフィーネの居所がわかったことが報告されるが、二人が少年と黒いオーガノイドといっしょであることがわかった。もし少年が共和国部隊を全滅させたパイロットだとしたら・・・?二人の身にも危険が及ぶことを心配したムンベイとアーバインは、ジークを連れてバンのもとへと急ぐ。その頃少年は、砂漠に聳える岩場の上にバンたちを着々と追いつめていた。バンは、駆けつけてきたアーバインから少年がゾイドを壊滅させてきた張本人であることを知らされる。とその時、真っ黒のジークが出現。さらに次の瞬間、鼻先に少年を乗せたセイバータイガーが現われる。
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第11話 イセリナの霧の中で
バン(岸尾大輔)たちは共和国を目の前に、最後の難所と呼ばれるイセリナ山にたどり着く。この山を越えればゾイドイブの手がかりがつかめるかもしれないとあって、バンは大張り切りだ。先が見えてきたことでバンは悠々と構えるが、アーバイン(藤原啓治)とムンベイ(渡辺久美子)は帝国軍の追手を警戒し、すぐに出発しようという。二人はこの山が難所であることをも知っていたからだ。案の定、かねてからジークのことを狙っている盗賊団『デザルト・アルコバレーノ』の残党であるヴィオーラ(深見梨加)とジャッロ(並木伸一)は、バンたちがイセリナ山に入ったことをつきとめていた。そんな中、一行は自然の香りを敏感に感じ取る能力があるフィーネを先頭に出発することに。ところが、バンとムンベイは途中でフィーネとともに前を行くアーバインのコマンドウルフとはぐれてしまう。さらに霧が濃くなったことで完全に立ち往生状態となったバンたちの前には、とうとう巨大な魔物の影が立ちはだかる。その時、中型のゾイドに乗ってひとりの少女ローザ(出口佳代)が現れる。山中のコロニーに住むローザから、魔物の正体が太陽のいたずらで現れる大自然のトリックであることを説明されてほっとしたのも束の間、コロニーで霧が晴れるのを待つバンの上空に、突然レドラーとプテラスが現れる。バンとジークの居所をつきとめたヴィオーラたちだった。
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第10話 夢の降る山
バン(岸尾大輔)はジーク(鈴木琢磨)、フィーネ(大本眞基子)、アーバイン(藤原啓治)とともに、ドクター・ディ(薗部啓一)という年寄りの科学者を訪ねることにした。「ゾイドイヴ」の謎を知る手がかりをつかむためだ。途中、行く手に大きな爆音と共に黒煙が上がるのを目撃したバンたちは、湖畔に建つ実験室と思われる丸太小屋の中で、氷づめになった一人の老人を発見する。まるで仙人のような風体をしたその老人こそ、バンの捜していた科学者、ディだった。バンたちは実験で発生した極度の冷気で凍結してしまったディを介抱する。やがて目を覚ますディ。バンは「ゾイドイヴ」について訊ねるが、ディはまるで駄々っ子のようにわがままを言ったり、掃除や洗濯を言いつけるばかりで肝心なことについては何ひとつ話してくれない。人の弱みにつけ込んでますます横柄になるディに、バンもアーバインも辟易する。そんな中、突然ジープに乗り込み走り出すディ。もしや「ゾイドイヴ」のことを教えてくれるのでは・・・と期待するバンとアーバインもシールドライガーとコマンドウルフで後に続く。ところが前方に建物が見えてきたとたんにジープを停止させたディは、バンたちに先に行くように指示する。二人がゾイドを進めると、なんと砂の中から複数のガイサックが出現、挟み撃ちにされてしまう。シールドライガーとコマンドウルフがガイサックに反撃するのを横目に、ディはジープを暴走させ包囲網を突破。さらにバズーカ砲で鋼鉄の門を爆破し、建物の中にある精密機械を車に積み込みさっさと走り去ってしまう。ディの目的が機械の調達だったことを知ったバンとアーバインはガックリだ。一足先に引き上げてきたディはさっそく爆弾で壊れた装置の修理に取りかかるが、表には手負いのガイサックの影が忍び寄っていた。はたしてディの実験の目的は?そしてバンは「ゾイドイヴ」の手がかりをつかむことができるのだろうか。
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第9話 魔物のすむ谷
共和国に向かって旅を続けるバン(岸尾大輔)、ジーク(鈴木琢磨)、フィーネ(大本眞基子)、ムンベイ(渡辺久美子)、アーバイン(藤原啓治)の一行が帝国軍のモルガ隊の襲撃を受ける。バンとアーバインはシールドライガーとコマンドウルフで敵のミサイル攻撃に応戦するが、攻撃しようにもシールドライガーの砲塔の照準が合わず、モルガを叩きつぶすことができない。バンはやむなく肉弾戦に持ち込もうとするが、突然、モルガ隊が一斉に後退を始める。その様子をアーバインは怪訝そうに見送った。ところが、その後のジークの様子がおかしい。さらにシールドライガーをはじめとするゾイドの計器類の針が不規則に乱れていることに気がついたアーバインは、バンとムンベイにゾイドのパルスガードを作動させるよう指示を与える。アーバインによれば、それはレアヘルツといって、ゾイドの制御系を狂わせる謎のパルスの引き起こす症状で、レアヘルツにやられたゾイドは凶暴性をむき出しにして暴走を始めるのだという。さらに厄介なことに、レアヘルツは避けて通ることができず、いつどこに現れるか予測することはできないという。帝国軍のモルガ隊が後退していったのも、レアヘルツのことを知っていたからだった。バンたち一行がレアヘルツの危険な地帯から引き返そうとしたその時、ジークが意識を失って倒れてしまう。バンたちはジークをグスタフのトレーラーに乗せ移動を始めるが、途中で意識を取り戻したジークがバンたちを威嚇して暴れ出し、さらにオーガノイドとなってシールドライガーと合体しグスタフとコマンドウルフに砲撃をし始める。シールドライガーとともに谷の彼方に走り去って行ってしまったジークの足跡を追って、バンは断崖迫る渓谷を進んで行くが・・・。
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第8話 共和国への道
シールドライガーでファイヤーブリッジを爆破して帝国軍が攻め入る道を閉ざしたバン(岸尾大輔)は、フィーネ(大本眞基子)とムンベイ(渡辺久美子)を伴い共和国軍の基地に帰る。一方、マルクス(坂口候一)から作戦が失敗に終わったことを責められロッソ(中村大樹)たち砂漠の盗賊団の面々は、オーガノイドであるジークを献上することで帝国軍への復帰を再び目論んでいた。そんな中、バン、フィーネ、ムンベイ、アーバイン(藤原啓治)の4人は、ジークを連れて、共和国の首都にある国立考古学研究所に向かうことに。『ゾイドイブ』の謎を解明する手がかりを見つけるために、一行はハーマン大尉(堀川仁)の紹介状を手に基地を後にする。一週間後、バンたちは、山越えや砂漠越えに備えて物資を調達するため、サイドコロニーに立ち寄る。旅慣れたムンベイを先頭に市場に買い出しに出かけるが、途中、フィーネ、アーバイン、ジークとはぐれてしまう。かねてからジークのことを狙っていたアーバインがジークを連れていってしまったのでは・・・、と不安がよぎるバン。だが、その頃、当のアーバインはジークとともに、フィーネの気ままな買い物に振り回されていた。ジークとフィーネが見つからないまま、シールドライガーのところまで戻ってみることにしたバンとムンベイ。その時、二人の前にビアンコ(藤田圭宣)とヴェルデ(柏倉つとむ)が立ちはだかる。さらに、ネーロ(樫井笙人)とブル(宮下道央)も出現、盗賊団『デザルト・アルコバレーノ』が二人を追い込んだ。強行突破を決めこんだバンとムンベイは、一目散に走り出すと、市場の人ごみの中、屋根の上・・・と縦横無尽に逃げ続けるが、シールドライガーまで後一歩のところで敵のレドラーとプテラスに見つかり捕らえられてしまう。そんな二人の様子を、フィーネやジークとともにコロニーの反対側から見ていたアーバインは、バンたちを助け出すタイミングを窺っていたが、こともあろうに突然フィーネがバンのもとに向かって走り出してしまう。
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第7話 レッドリバーの戦い
ハーマン率いる共和国軍の部隊の攻撃をシールドライガーでやり過ごしたバン(岸尾大輔)は、ジークとともに、共和国軍の前線基地に囚われているフィーネ(大本眞基子)とムンベイ(渡辺久美子)を救出に向かう。ところが、共和国軍の兵士たちの後ろからひょっこりと顔を出したムンベイとフィーネは、自分たちは共和国軍に雇われたという。ムンベイの説得で、レッドリバーの対岸に総戦力を結集させて今や遅しと進軍の時を待つ帝国軍に対し、バンとジークも助っ人要員として共和国軍に力を貸すことになる。一方、レッドリバーのドラゴンヘッドにある帝国軍要塞では、帝国軍摂政プロイツェン(大塚芳忠)が長らく侵攻を開始しないシュバルツ少佐(上田祐司)に苛つき始めていた。停戦条約を結びながらも共和国領に攻め入ることを躊躇するシュバルツに対し、プロイツェンは侵攻の目的が反乱軍の掃討であることを告げるが、シュバルツはあくまで共和国軍が先に攻撃を仕掛けてくるまで先陣は切らないという。その頃、ムンベイとフィーネはグスタフのトレーラーに爆薬を積み込んで、レッドリバーの上流にある帝国領土にかかる橋、ファイヤーブリッジに向かっていた。帝国領土に入り込み、ファイヤーブリッジを積み荷の爆薬で吹き飛ばして敵の進行を阻止する計画だ。中立地帯でハーマンのゴルドス、バンのシールドライガー、ジークのゾイド部隊と帝国軍のモルガ大部隊が膠着状態を続ける中、ムンベイは弾薬の納品を装い、ファイヤーブリッジを渡ることに成功する。そんな中、遠くから一機のプテラスが飛来したかと思うと、モルガ部隊を攻撃し始める。それを反乱軍の攻撃とみなした帝国軍はモルガ隊を前進させ共和国に攻撃を開始するが・・・。そこにはプロイツェンによって仕組まれた陰謀があった。
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第6話 とべ! ジーク
ジークを連れて砂漠を行くバン(岸尾大輔)、ムンベイ(渡辺久美子)、フィーネ(大本眞基子)がレッドリバーの畔で食事をしていると、眼前にステゴザウルス型ゾイド<ゴルドス>が現れる。ゴルドスのコックピットからは共和国軍の軍人ロブ・ハーマン(堀川仁)大尉が姿を現し、部下の軍人たちにムンベイのグスタフの積み荷を調べるように命令。バンたちはシールドライガーを盗んだ容疑も加わり、帝国軍のスパイ容疑をかけられてしまう。さらに、フィーネの言葉からジークがオーガノイドであることを聞きつけたハーマン・・・。バンはジークを捕まえようとするハーマンの部下たちの手からジークを逃すことには成功するが、自分たちは牢に投じられてしまう。偶然にも、牢の中には弾薬を盗んで捕らえられたアーバイン(藤原啓治)の姿があった。一方、シールドライガーについて調べを進めていたハーマンの部下オコーネルは、シールドライガーが20年以上も前に登録を抹消されたものであることを報告。さらにジークがオーガノイドであることに確信をもったハーマンは、バンに対し、自分の下で働かないかと持ちかける。そんな中、共和国軍のレッドリバー前線基地にジークがバンを助けにやって来る。ジークは拘留されていたシールドライガーと合体してシールドライガーを起動。アーバインとともに牢を破って来たバンは素早くシールドライガーのコックピットに収まると、一足先に基地を飛び出したアーバインのコマンドウルフとともに戦闘態勢に入る。空から攻撃を仕掛けてくるプテラスに跳び上がり、見事プテラスの翼に鋭い爪を命中させたシールドライガーは、ハーマンの乗るプテラス機に迫っていくが・・・。そんな戦いが繰り広げられる中、レッドリバーの向こう岸の出島部分のドラゴンヘッド要塞では、帝国軍のゾイド大部隊が着々と出撃の準備を整えていた。
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第5話 スリーパー・トラップ
野宿する場所を求めて砂漠を歩いていたバン(岸尾大輔)たち一行は、グスタフを操る”砂漠の運び屋”ムンベイ(渡辺久美子)に出会う。ところが、一緒にキャンプをすることで意気投合した矢先、五体のガイサックの不意な襲撃を受ける。そんな彼らをガイサックの奇襲から救ってくれたのは、またもやコマンドウルフで現れたアーバイン(藤原啓治)であった。アーバインは、ガイサックの狙い撃ちに遭っていたジークをも助け出す。ガイサックを叩き潰して一戦を終えたバンたちは、砂漠に埋もれた巨大な遺跡で一夜を過ごすことになった。助けてくれたお礼だと言って、傷ついたアーバインのコマンドウルフを治すムンベイは、自分に治せないゾイドはないと豪語。先の戦いで損傷したままだったバンのシールドライガーも診てくれるという言葉に大喜びだ。ムンベイがゾイドの修理を終えるのを待ってやっとありついた食事時、バンはジークとフィーネが遺跡にあったカプセルから生まれたこと、ジークと出会ってからずっと襲われ通しだということを話す。さらにムンベイが運び屋だとわかると、フィーネのことを知るたったひとつの手がかりである『ゾイドイブ』のことを尋ねてみるが、顔の広いムンベイをしてもわからないという答えにバンはがっくりだ。気を取り直して遺跡の中を散歩に出かけたバンだったが、湧き出した地下水が溜まってできたプールの底に、おびただしい数のゾイドの残骸が沈んでいるのを見つけて不思議に思うのだった。そして翌朝、まだ夜も明けきらない頃、バンはアーバインがジークを連れ出そうとしているのを発見して詰め寄る。まさに一触即発という張りつめた空気の中、不意にバンたちのいる倉庫の周囲に砲弾の雨が降り注いだ。さらに、遺跡のそこここからわらわらとガイサックが現れ、倉庫に侵入してくる。バンたちは各々のゾイドの操縦席に乗り込み、脱出の準備を急いだ。囮のガイサックで獲物を遺跡に追い込んでおいて、夜明けに奇襲をかけるという敵の罠、’スリーパー・トラップ’にまんまとはまってしまったバンたち・・・。昨夜、バンが遺跡の中のプールで見たゾイドの残骸は、哀れな獲物たちの末路の姿だったのだ。
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第4話 ふたりの用心棒
砂漠を行くバン(岸尾大輔)たち一行は、谷間の牧草地に広がるレイクコロニーにたどり着く。湖で暑さを癒していると、湖畔にコマンドウルフが現れ、傍らには村人たちを従えたアーバイン(藤原啓治)が立っていた。戸惑うバンに、アーバインは自分が毎月定期的にこの砂漠のオアシスを襲ってくる帝国軍崩れの盗賊たちから村人たちを守るために、用心棒として雇われているのだと説明する。アーバインによれば、ちょうど今日がその日。バンは水や食糧をもらった礼に、用心棒としてアーバインの手伝いをすると申し出る。そんな中、いち早くバンやジークの存在に気づいていた盗賊団のビアンコたちはオーガノイドであるジークを捕獲しようとバンたちの様子を窺っていたが、やがて警戒する中、地平のかなたから砂塵を巻き上げ、轟音とともに巨大ゾイドの一団『デザルト・アルコバレーノ』が姿を現わす。迎え撃つアーバインがコマンドウルフに乗り込み、戦闘態勢を整える一方で、ジークは光の球体に変化するシールドライガーの『ゾイドコア』に合体し、戦闘モードを完了させる。コックピットに乗り込んだバンは凄まじい勢いでブル(宮下道央)のガイサックを撃破し、首領・ロッソ(中村大樹)の乗り込むレッドホーンに迫る。ところが、なぜかアーバインが戦線を離脱してしまう。
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第3話 記憶
村を後にしたバン(岸尾大輔)とフィーネ(大本眞基子)は砂嵐吹き荒れる砂漠を、はぐれてしまったジークを探して前進していた。そんな中、底なしの蟻地獄にはまってしまったフィーネは、コマンドウルフで通りかかった青年アーバインに助けられる。砂漠の遺跡をめぐって何か捜し物をしているというアーバイン・・・。3人は洞窟の中で一夜をともにするが、嵐が去った翌朝、バンたちが目を覚ますとすでにアーバインの姿はない。 やがてジークに出会うことができたバンとフィーネは、遺跡群に行き着く。だが遺跡とは名ばかり。戦争中には砦として使われていた遺跡も崩壊と風化が進み、植物が群生した様はまるでジャングルだ。三人はそこで、前足の傷ついたゾイド、ホワイトゴルドスに出会うが、ホワイトゴルドスはバンたちを遺跡の中に入れることを拒むようにミサイル攻撃を仕掛けてくる。そんな中、ミサイルの衝撃で露出した下水道の横穴から遺跡の内部に入ることに成功したバンとフィーネは、かつて司令塔だった建物の室内を探索中に一冊の日記帳を発見、ホワイトゴルドスが朽ち果てた遺跡にたった一匹でいるいきさつを知る。人間に捨てられたことも知らずに、五十年もの間、砦を守り続けているホワイトゴルドスの身の上に沈痛な面持ちのバンとフィーネ。だがそれもつかの間、大きな爆発音に二人が遺跡の入口に駆けつけると、そこではホワイトゴルドスとコマンドウルフが壮絶な闘いを繰り広げていた。驚くことに、コマンドウルフのコックピットにいたのはフィーネを助けてくれた青年・アーバインだった。コマンドウルフの攻撃でホワイトゴルドスが大きな傷を負ったことでバンの怒りはさく裂、ジークはシールドライガーのゾイドコアに合体し、ホワイトゴルドスを応戦する。肩を負傷したコマンドウルフはその場を退散するが、本当のトラブルはそれからだった。アーバインの言う<探し物>とは、他ならぬオーガノイドだったのだ。ジークがオーガノイドであることを目の当たりにしたアーバインは、ジークを何としても手にいれようと画策を始めるが・・・。一方、フィーネも遺跡の地下室にあった一本の石碑に刻まれた不可思議な模様に記憶の糸をたぐり、<ゾイドイブ>という言葉を導き出していた。<ゾイドイブ>はフィーネの記憶を取り戻す重大な手がかりになるのか・・・?
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第2話 謎の美少女フィーネ
光の玉となってシールドライガーの『ゾイドコア』に入っていったジーク。途端に見違えるような復活を遂げたシールドライガーで、バン(声・岸尾大介)は2体のコマンドウルフを撃破した。敗北を喫して泣く泣く野営地に戻った盗賊団デザルト・アルコバレーノの盗賊ビアンコ(藤田圭宣)、ネーロ(樫井笙人)、ブル(宮下道央)の三人は、ヴィオーラ(深見梨加)に事の始終を報告する。ガラクタ同様だったゾイド、シールドライガーが突然息を吹き返したという話に、ジークが「オーガノイド」に違いないと睨んだロッソは、ヴィオーラにジークを奪ってくるよう命じる。その頃、バンはジークとフィーネ(大本眞基子)を連れて、生まれ故郷の村ウインドコロニーに戻っていた。絶対に村の人たちに迷惑をかけないという約束で、ジークやフィーネを家に置くことを姉のマリア(岡村明美)に許してもらったバンは長老や神父(安井邦彦)に挨拶を済ませると、さっそくシールドライガーに乗り込んでフィーネたちに近所を案内しに出かける。もちろん、ジークが盗賊団デザルト・アルコバレーノに狙われていることなど知る由もない。バンと入れ違いで村にやって来たヴィオーラたちは、2体のモルガで村を威嚇爆撃。ジークを渡すように村人たちを脅すが、バンたちがいないと知ると、マリアを人質として連れ去ってしまう。やがて散歩を終えて村に帰ってきたバンは、マリアが拉致されたことを知り、ジークとシールドライガーでマリアを救い出そうと考える。だがそんなバンに対し、神父や長老は素直にジークを差し出すよう説得。納得しないバンをロープで縛って部屋に閉じ込め、ジークを連れてヴィオーラのもとへ急ぐ。長老と神父はマリアの無事を確認すると、ヴィオーラにジークを差し出すが・・・。その頃、部屋を抜け出したバンは、砂漠の丘にシールドライガーを走らせていた。
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第1話 惑星Ziの少年
惑星Zi(ジィ)のエレミア砂漠を、砂煙を巻き上げ、凄まじいスピードでホバーボードを走らせる一人の少年がいた。少年の名は、バン。ふとしたことから砂漠の盗賊団に追いかけられていたバンは、彼らの操るサソリ型ゾイド〈ガイサック〉に追いつめられ、砂漠に埋もれた遺跡に逃げ込む。だが、そこには朽ち果てたゾイドゴジュラスとシールドライガーの姿があるだけで、バンの助けになりそうなものは何一つ見当たらなかった。遺跡を次々と破壊しながらバンを追いつめる〈ガイサック〉・・・。その膨大なミサイル攻撃で、ゾイドゴジュラスとともに崩れ落ちて砂に埋もれてしまったバンは、壊れたホバーボードを修理するための部品を探して遺跡の中に入る。そして偶然にも、隠し部屋を見つけたバンは、研究所のような部屋の中に、巨大な楕円形の装置、ゾイドエッグが放置されているのを発見する。電源が生きている事を確認したバンがゾイドエッグの起動スイッチを入れると、ゾイドエッグは発光を始め、やがてガラスの殻を破ってティラノサウルス型ゾイドが誕生した。 村人を守るために命を落とした勇敢な「ゾイド乗り」であった父親にあこがれ続け、ついに念願のゾイドを手に入れたバン。バンは〈ジーク〉と名づけたゾイドとともに、執拗に迫ってくる〈ガイサック〉に立ち向かう。